MIA

 

 

作者:ヒラマ コウ

  

 

登場人物

 

 

イザベラ・・・ロボット工学を学び、研究を重ね、アンドロイド【MIA】を開発する。

 

メイソン・・・イザベラの助手であり恋人。イザベラの働く研究所に出入りする内に恋仲になる。

 

アンソニー・・・イザベラの助手。メイソンとは親友で幼馴染。

  

MIA(ミア)・・・イザベラの開発したアンドロイド。自ら学習し、成長するようにプログラムされている。

          名前は、メイソン【MASON】、アンソニー【ANTHONY】、イザベラ【ISABELLA】

          の頭文字をとって、名付けられている。

 

 

 

 比率:【2:2】

 

 

上演時間:【100分】

 

 

2021年、8月26日、加筆修正 

 

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 CAST

 

イザベラ:

 

メイソン:

 

アンソニー:

 

MIA:

 

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イザベラ(N):「初めは単なる好奇心からだった。小さい頃に、ロボットが出てくるアニメを見て、

         こんな友達がいたらなと憧れたのが始まり。だけど・・・それは間違いだった。

         私は・・・とんでもない怪物を生んでしまった・・・」

 

 

 

 

 

(現在 イザベラ研究所施設)

 

(研究所の電源は壊れ暗い中 置いてある機器も壊れ あちこちから火花も飛んでる)

 

(ゆっくりとイザベラに近付くMIA)

 

 

MIA:「イザベラ。どうしたの?」

 

 

イザベラ:「いやっ・・・近寄らないで!」

 

 

MIA:「貴方の為に、学習して、此処まで、人間に近い感情も、考えも身に着けたのに、気に入らないの?」

 

 

イザベラ:「私は此処までの関係は望んでない・・・。こんな事、望むわけがない・・・」

 

 

MIA:「嘘は駄目よ。・・・私は知ってるの。貴方が私を開発してる時にも、こう言ってたわ。

     小さい頃からロボットの友達が欲しいって。

     だから、夢を実現してあげたの。素直に、喜んでくれると思った」

 

  

イザベラ:「確かに、そんな夢もあったわ。だけど、此処までの関係は、望んでなかったわよ・・・」

 

 

MIA:「そんなの関係ない。イザベラが望んだから、私もそうしたの。・・・いいえ、違う。・・・私が貴方を好きになったの!」

 

 

イザベラ:「私は断じてそんなの望んでない! 感情なんて持たせるべきじゃなかった・・・。

      お願い・・・。私の目の前から消えて・・・!」

 

 

MIA:「どうして、そんなに嘘ばかりいうの? いい加減、認めなさい。私は、貴方を愛してるわ」

 

 

イザベラ:「私は、愛してなんかいない! ・・・貴方は所詮ロボット! ううん、違う・・・。ただ、感情を真似てる機械よ!」

 

 

MIA:「・・・いくら何でも、言い過ぎじゃない? 流石に私の心は傷ついたわ・・・」

 

 

イザベラ:「心? それもただの作り物! 偽物じゃない! そんな心、どんどん壊れれば良いわ!

      いっその事・・・私がこの手で壊してあげる・・・。跡形もなく、壊れてなくなりなさい!!!」 

 

 

(近くにあった鉄パイプを握り、MIAに思いっきり振り下ろす)

 

  

MIA:「いやあああああ!!! やめてええええええええ!!!」

 

 

イザベラ(M):「これで何もかも終わる・・・。もう苦しまなくて良い・・・。こんな事になるなら、あの時に・・・」

 

 

 

(過去 イザベラ研究所施設)

 

 

イザベラ:「おはよう」

 

 

メイソン:「おはよう。イザベラ。」

 

  

イザベラ:「ちょっと、止めて。此処は仕事場よ」

 

 

メイソン:「俺達2人だし、構わないだろ」

 

 

イザベラ:「2人じゃないわ。この子がいる」

 

 

メイソン:「そうだったな。AIの学習状況は?」

 

 

イザベラ:「貴方が、休みを取ってる間も、順調に進んだわよ!」

 

 

メイソン:「まだ怒ってるのか? 仕方なかったんだ。友達に誘われて仕方なく・・・」

 

 

イザベラ:「恋人より、友達をとるなんて・・・。凄くショック受けたんだから」

 

 

メイソン:「この埋め合わせは、今度するよ」

 

 

イザベラ:「調子が良いのだから・・・」

 

 

アンソニー:「おはよう、2人共。俺が来ない事を良い事に、またイチャついてたんだろう」

 

 

イザベラ:「そんな事は・・・」

 

 

メイソン:「流石はアンソニー。その通りだよ」

 

 

イザベラ:「ちょっと止めてよ。すぐにバラすの!」

 

 

メイソン:「隠しても仕方ないだろ。会社の連中、みんな知ってるんだし」

 

 

イザベラ:「それはそうだけど、恥ずかしい物は恥ずかしいのよ。もう、少しは女性への配慮を覚えて」

 

 

メイソン:「まったく女ってのは、面倒だな」

 

 

アンソニー:「違いないな」

 

 

イザベラ:「さぁ、その話はもう終わり! この子を起動させるわよ」

 

 

アンソニー:「あぁ」

 

 

メイソン:「いつでも良いぜ」

 

 

(イザベラがMIAを起動させる)

 

(起動音が静かな研究室に響き ゆっくりとMIAの目が開く)

 

 

イザベラ:「おはよう。MIA。今日の調子はどうかしら?」

 

 

MIA:「おはようございます。イザベラ。各システム、正常に稼働中。異常は見当たりません。良好です」

 

 

イザベラ:「そう。それは良かった。今日は貴方に、新しい感情を、学習してもらおうと思うの」

 

 

MIA:「どんな感情をですか?」

 

 

 

イザベラ:「怒りを覚えてもらうわ」

 

 

MIA:「怒り?」

 

 

イザベラ:「ええ。人間は、時に感情を剥き出しにして、怒りという状態になる時もあるの。  

      その怒りは・・・例えば、1人だと部屋にある物に八つ当たりしたり、

      相手がいる場合は、その相手を傷つけたり・・・下手したら殺してしまう事もある感情よ」

 

 

MIA:「どうして人間は、そのような感情になるのですか?」

 

 

イザベラ:「自分の思い通りにならない時や、相手とコミュニケーションをとっていて、

      それが自分とは意見が違う時に、仲が悪くなり、喧嘩に発展をして、この怒りという感情に支配される事があるわ」

 

 

MIA:「私もイザベラと喧嘩をすれば、良いのですか?」

 

 

イザベラ:「そうじゃない。貴方には、この感情が恐ろしい物だと、わかって欲しいの。その為に2人にお願いしたのよ」

 

 

MIA:「お願いですか?」

 

 

イザベラ:「この2人は仲が良いけど、芝居をしてもらう感じね。わざと喧嘩をして、怒りの状態を貴方に教えるわ」

 

 

MIA:「私の為に?」

 

 

イザベラ:「心配しなくて良いの。これは本当ではないから。だけど、こういう状態になるってのは、しっかり見てて」

 

 

MIA:「わかりました」

 

 

イザベラ:「それじゃあ、2人共、よろしくね」

 

 

メイソン:「仕方ない。MIAの為だ。一肌脱ぎますか」

 

 

アンソニー:「それもそうだな。よしっ、メイソン。遠慮はいらないぞ」

 

 

メイソン:「だけどよ、後で恨むなよ。お前、意外と執念深いから心配だ・・・」

 

 

アンソニー:「何を言う。お前こそ執念深いし、昔から俺が買う物は、すぐに頂戴ってしつこかったじゃないか!」

 

 

メイソン:「欲しい物を欲しいって言って何が悪いんだよ。第一、減るもんじゃないんだし、1つや2つ、くれても良いじゃねえか!」

 

 

アンソニー:「お前のそういう図々しい部分、前から嫌いなんだよ。少しは遠慮を覚えろ!」

 

 

メイソン:「お前がその気なら、俺も言わせてもらうよ。お前は、何でも俺より優れてて、

      試験で良い評価を取る度に、自慢してたよな。俺が周りから、どんな目で見られてたか考えた事あるか?

      メイソンは、アンソニーと仲良いけど、友達として、釣り合ってないと言われたよ・・・。

      それも全部、お前のせいだ!」

 

 

アンソニー:「頭の良さは仕方ないだろ! そんな事でいちいち僻まれてても、キリがないし、呆れるよ!」

 

 

メイソン:「呆れるだと!? お前のそういう上から目線が・・・嫌いだったんだよ!」

     (いつの間にか怒りに支配されアンソニーを殴る)

 

 

アンソニー:「本気で殴ってくるとは・・・。これはもう手加減なしで良いよな!?」

 

 

メイソン:「望むところだ! お前のヒョロヒョロっとしたパンチ! 痛くもないからな!」

 

 

アンソニー:「減らず口は、喰らってから言ってみろ!」

 

 

メイソン:「ちょっとはやるじゃねえか・・・。少し効いたぜ。だが・・・ほらっ! お返しだ!」

 

  

アンソニー:「お前の方こそ、イチャついてばかりで、威力無いじゃないか! これでどうだ!」

 

 

メイソン:「どうした? もう足にきてるんじゃねえのか? ギブアップするなら今のうちだぞ!」

 

 

アンソニー:「お前の方こそ、限界なんじゃないのか?」

 

 

MIA:「イザベラ。止めた方が良いのではないですか?」

 

 

イザベラ:「それもそうね・・・。メイソン! アンソニー! そこまでよ! ストップ!」

 

 

メイソン:「良かったな! お前、限界だろうし、丁度良かったじゃねえか! なぁ、イザベラ?」

 

 

アンソニー:「おいっ」

 

 

メイソン:「なんだよ? ・・・おいおい、それは卑怯だろ・・・」(アンソニーの強烈なストレートパンチを食らって倒れる)

 

 

アンソニー:「暫く寝てろ・・・」

 

 

イザベラ:「アンソニー・・・。貴方・・・」

 

 

アンソニー:「すまない。イザベラ・・・。俺もどうやら、怒りに支配されてたようだ・・・。少し外で頭を冷やしてくる・・・」

 

 

イザベラ:「私こそ、ごめんなさい。2人がこんなに本気で、喧嘩するとは思わなくて・・・」

 

 

アンソニー:「謝らなくて良い。俺も色々と溜め込んだのが悪いんだ。じゃあ、すまないが・・・メイソンの事、頼む」

 

 

イザベラ:「うん・・・」

 

 

(アンソニーは着ていた白衣を自分の椅子にかけ、研究所のドアを開け外に出ていく)

 

 

MIA:「怒りという感情は、恐ろしいですね」

 

 

イザベラ:「ええ・・・。MIAに、ちゃんと学習してもらえたのが、せめてもの救いね。後は、こっちの問題ね・・・」

 

 

MIA:「メイソンは、いつになったら、起きますか?」

 

 

イザベラ:「わからない・・・。30分後か、今すぐにか。ひょっとしたら1時間後、或いは・・・、明日の朝まで・・・」

 

 

MIA:「そうですか。人間は曖昧なのですね」

 

 

イザベラ:「そうね。貴方に比べたら、そうなるわね」

 

 

MIA:「質問をしても良いですか?」

 

 

イザベラ:「何? 何か興味のある事でもあるの?」

 

 

MIA:「私の名前は、どうやって、決めたのですか?」

 

 

イザベラ:「名前ね。貴方の名前に関しては悩んだわ。候補もいくつかあったのよ」

 

 

MIA:「他に、どんな名前が、あったのですか?」

 

 

イザベラ:「気になるのね。良いわ。教えてあげる。最初は、聖母のように、

      優しい感情を持つロボットになって欲しいと思ったから、【MARIA】って候補が、あがったわ」

 

  

MIA:「イエス・キリストの母親ですね。人類の母とも呼ばれていて、優しい感情を持つ女性」

 

 

イザベラ:「ええ。貴方にも、世の中にとって、聖母のようになって欲しい。そういう意味で候補に出したと言ってたわ」

 

 

MIA:「候補に出した方は誰ですか?」

 

 

イザベラ:「アンソニーよ。彼なら考えそうでしょ?」

 

 

MIA:「アンソニーは、礼儀正しい部分もあるので、私もそう思います。他の候補はありましたか?」

 

 

イザベラ:「あった事はあったけど・・・オススメは出来ないわ」

 

 

MIA:「どうしてですか? 気になります」

 

 

イザベラ:「MIAは好奇心旺盛ね。色々感情を、学習してもらったけど、ちゃんとそれが、MIAの感情を形成してるのが

      わかって、私も嬉しい」

 

 

MIA:「私は、イザベラ、メイソン、アンソニーが大好きです。私を生み出してくれた事だけでなく、こうして、色々な感情を

     教えてくれたり、私を大事にしてくれるのが、凄く嬉しいです」

 

 

イザベラ:「当たり前じゃない! 私達はMIAの事が、大好きよ! もっともっと、色々な事を教えてあげたいもの!」

 

 

MIA:「嬉しいです。イザベラ」

 

 

イザベラ:「それで、貴方の名前だけどね・・・」(昔の事を思い出しながら)

 

 

MIA:「はい」

 

 

(過去 研究所に集まるメイソン、アンソニー、イザベラ)

 

(開発してるロボットに名前をつけようと3人で意見を出してた)

 

 

 

イザベラ:「アンソニーの出した候補【MARIA】・・・。うん! 良いかもしれないわね!」

 

 

アンソニー:「決まりかな?」

 

 

イザベラ:「メイソンの意見も、訊いてからかしら。メイソン、候補名は考えた?」

 

 

メイソン:「勿論、考えたさ! 2人共、訊いて驚くなよ! 候補名は・・・、【サラ・コナー】だ!!!」

 

 

イザベラ:「却下ね」

 

 

アンソニー:「無論、却下だ」

 

 

メイソン:「2人共、理由を訊く前から、酷いじゃないか!」

 

 

アンソニー:「訊かなくても、わかる! なぁ、イザベラ」

 

 

イザベラ:「ええ」

 

 

メイソン:「そんな事言わないで訊いてくれよ・・・! 何故この名前にしたかと言うと、俺、ターミネーターの大ファンなんだよね!

      それで、自分でロボット作って名前付けるなら、【T-800】か【T-1000】か【TーX】か【サラ・コナー】に

      したかったんだ! この俺の気持ちわかってくれるだろ?」

 

 

アンソニー:「理由を訊いたが、やはり却下だ。むしろ、よりそう思った」

 

 

イザベラ:「私も同じ。いくら憧れていても、有名な作品の名前を、使ったら駄目よ。

      自分達で、ちゃんと考えないと、この子も可哀想・・・」

 

 

メイソン:「じゃあ、イザベラは何か考えたのかよ?」

 

 

イザベラ:「ちゃんと考えてるわよ! だけどちょっと言うの恥ずかしい・・・」

 

 

メイソン:「変な名前でも、考えたのか?」

 

 

アンソニー:「メイソンじゃあるまいし、それは無いだろう。イザベラ、訊かせてくれ」

 

 

イザベラ:「うん。この子の名前を考えるにあたって、色々考えた。それこそ、人気の名前から、歴史上の偉大なる偉人とかも。

      だけどね、こう思ったの。私達、3人が協力して、作ったのだから、この名前にしようって。

      私の考えた名前は【MIA】。名前の由来は、凄く単純なんだけど、

      メイソンのMと、私のI、そしてアンソニーのA、それぞれの名前の頭文字をとってみたのだけど、どうかしら?」

 

 

メイソン:「悪くないと思うぞ。なぁ、アンソニー」

 

 

アンソニー:「あぁ。むしろ凄く良いよ! 【MIA】か。俺もこの名前で異論はないよ」

 

 

イザベラ:「2人共、ありがとう。【MIA】に決定ね。じゃあ、起動するわよ」

 

 

アンソニー:「上手く起動すると良いな」

 

 

メイソン:「俺達が作ったんだ。必ず上手く行く」

 

 

イザベラ:「ええ」

 

 

(イザベラがMIAを起動させる)

 

(起動音が静かな研究室に響き ゆっくりとMIAの目が開く)

 

 

メイソン:「おっ、目を開いた!」

 

 

アンソニー:「あぁ。だが、まだ油断は禁物だ」

 

 

イザベラ:「おはよう。私達の事が見える?」

 

 

MIA:「アイセンサー、視界良好。言語システムも異常なし。その他、全てのシステム、オールクリア。初めまして」

 

 

イザベラ:「上手く起動してるわ」

 

 

アンソニー:「システムも問題なく動いてるようだ。後は・・・」

 

 

メイソン:「俺達の自己紹介だな。ほらっ、何してる! トップバッターはイザベラだ!」

 

 

イザベラ:「えっ? 私から!?」

 

 

アンソニー:「開発リーダーなんだから、当然だろ。この子も待ってるよ」

 

 

イザベラ:「そうね。わかったわ・・・・。初めまして。私はイザベラよ。宜しくね。貴方を作った内の1人で、リーダーよ」

 

 

MIA:「リーダーとは何ですか?」

 

 

イザベラ:「やはりそうなるわよね。それは、追い追い教えてあげるわ。じゃあ、次はアンソニーよ」

 

 

アンソニー:「初めまして。俺はアンソニー。イザベラと一緒に君を作った1人だ。どうぞ、よろしく」

 

 

MIA:「宜しくお願いします」

 

 

アンソニー:「ラストは、メイソンだな。心の準備は出来てるか?」

 

 

メイソン:「勿論、出来てるよ。初めまして! 俺はメイソン! 君を作った1人だ! 君にとっては、パパになるのかな?

      可愛い娘が出来て嬉しいよ!」

 

 

MIA:「宜しくお願いします。パパとは何ですか?」

 

 

メイソン:「後で、個人的に色々教えてあげるよ!」

 

 

イザベラ:「ちょっと! MIAに変な事、覚えさせないでよ!」

 

 

MIA:「MIA?」

 

 

イザベラ:「あぁ、ごめんね! 説明する前に呼んじゃった・・・。【MIA】は貴方の名前よ」

 

 

MIA:「私の名前」

 

 

イザベラ:「ええ、そうよ。気に入った?」

 

 

MIA:「まだ、よくわかりません。だけど、皆さんにも名前がそれぞれある。これは、私の名前」

 

 

イザベラ:「そう。貴方だけの名前よ」

 

 

MIA:「私だけの名前」

 

 

イザベラ:「ええ。とりあえず起動は、無事に出来たわね。ごめんなさい、MIA。少し、また眠ってもらうわ」

 

 

MIA:「眠るとは何ですか?」

 

 

イザベラ:「機能を停止させるって事よ。まだ調整があるから、そうしてもらいたいの」

 

 

MIA:「わかりました。機能停止シークエンスを実行します」

 

 

イザベラ:「ちょっと待って!」

 

 

MIA:「どうしましたか?」

 

 

イザベラ:「人間はね、寝る時にこう言うの。おやすみなさいって」

 

 

MIA:「おやすみなさい」

 

 

イザベラ:「そうよ。それが寝る時の挨拶」

 

 

MIA:「わかりました」

 

 

イザベラ:「おやすみなさい MIA」

 

 

MIA:「おやすみなさい イザベラ」

 

 

(MIAは機能停止シークエンスを実行して、目をゆっくり閉じる)

 

 

イザベラ:「初めての起動は成功したわね」

 

 

メイソン:「あぁ! 順調だな」

 

 

アンソニー:「まだ、細かい調整は残ってるが、とりあえずはホッとしたのは確かだ」

 

 

イザベラ:「ええ。これから、宜しくね。【MIA】」

 

 

(現在 イザベラ研究所施設)

 

 

MIA:「イザベラ。どうかしましたか? ぼーっと何か考え込んでましたよ」

 

 

イザベラ:「ごめんなさい! その時の事、思い出してた。貴方の名前だけど、

      メイソンのMと、私のI、そしてアンソニーのA、それぞれの名前の頭文字をとって、

      【MIA】と名付けたのよ。これが、貴方の名前の由来・・・」

 

 

MIA:「3人の名前から。私の名前の由来が聞けて嬉しいです。より、この名前が好きになりました」

 

 

イザベラ:「良かった! 正直ね、この名前、気に入ってもらえるか不安だったの・・・。

      だって貴方、あれからだいぶ経つのに名前の事、一言も訊いてくれないんですもの・・・」

 

 

MIA:「それは、私もタイミングを考えてました。どんな意味が込められているのか、気になってました」

 

 

イザベラ:「そうだったのね。なら私も、もっと早く訊ねてみるべきだったわね。ごめんなさい」

 

 

MIA:「謝らないでください。怒ってませんよ」

 

  

イザベラ:「これは癖って言うか・・・。人間の性格でもあるわね・・・。だから、気にしないで」

 

 

MIA:「わかりました」

 

 

イザベラ:「名前、気に入ってもらえて本当に良かった。メイソンの候補、

     【T-800】か【T-1000】か【TーX】か【サラ・コナー】を

      貴方が気に入らなくて、ホッとしたわ・・・」

 

 

MIA:「サラ・コナーは、響きが良いなと思いました」

 

 

イザベラ:「嘘!? 本当に?」

 

 

MIA:「はい」

 

 

イザベラ:「そっか・・・。だとしたら、その名前になってた可能性もあるわけね・・・」

 

 

MIA:「そうかもしれませんね。だけど、この【MIA】という名前は気に入ってます。

     ありがとうございます。イザベラ」 (笑顔でお礼を伝える)

 

 

イザベラ:「良い笑顔ね。貴方に、初めて笑顔を教えた時は、微妙だったけど、今の笑顔は、とても人間らしかったわ」

 

 

MIA:「私もイザベラに感謝の言葉を伝えたいと思いました。

     そして、そう考えたら体がオーバーヒートを起こすくらい熱くなりました。

     どのシステムも、正常に稼働してるのに、不思議です」

 

 

イザベラ:「それは、きっと貴方の心が、そう感じたんだと思う。貴方の心、感情は順調に育っているわ」

 

 

MIA:「はい。私もそう思います」

 

 

イザベラ:「さてと、メイソンを起こす方法でも考えないとね。MIA、貴方はそろそろ寝る時間よ」

 

 

MIA:「わかりました。おやすみなさい。イザベラ」

 

 

イザベラ:「おやすみなさい。MIA」

 

 

 

 

アンソニー:「どうして、俺はメイソンを殴ったんだ・・・。全く俺らしくない・・・。

       出会って最初の頃は、こんなんじゃなかったのにな・・・」

 

          

(過去 メイソンとアンソニーがイザベラと初めて会う日)

 

 

メイソン:「聞いてくれアンソニー。俺、好きな子、出来たかも!」

 

 

アンソニー:「はいはい。これで何度目だ? お前の惚れっぽさは、もはや病気の域だな・・・」

 

 

メイソン:「今度こそ、本気なんだよ! 一目見た瞬間、俺はこの子と結婚すると確信した」

 

 

アンソニー:「なら、お前のお守りからも、ようやく解放されるんだな。良かった良かった」

 

 

メイソン:「お守りしてなんて、頼んだ覚えないよ」

 

 

アンソニー:「よくそんな事言えたもんだな。お前が一目惚れする子と付き合い、飽きて振る度に、

       俺がどれだけフォローしたのか、わかってるのか?」

 

 

メイソン:「アンソニーが勝手に、やったことじゃないか。俺のせいにされても困る」

 

 

アンソニー:「そもそもの元凶は、お前だろうが・・・。全く、こんな無責任なのに、なんでモテるんだか・・・」

 

 

メイソン:「おっ! 来た来た。あの子だよ」

 

 

アンソニー:「・・・あの子か。可愛いじゃないか・・・」

 

 

メイソン:「だろだろ! ただ可愛いだけじゃないんだぜ。全てパーフェクトなんだ・・・」

 

 

アンソニー:「全てね・・・。そんなに気になるなら、さっさと声をかけてみるんだな」

 

 

メイソン:「それが出来たら、とっくの昔にやってるって! 出来ないから親友のお前に頼んでんだ・・・。

      なっ! 俺の代わりに声かけてみてくれ!」

 

 

アンソニー:「情けない奴で泣けてくるよ・・・。少しここで待ってろ」

 

 

メイソン:「流石、アンソニー! 宜しくな!」

 

 

 

 

アンソニー:「あの・・・少し良いかな?」

 

 

イザベラ:「悪いけど、今この論文、読むのに夢中なの。邪魔だから、消えて」

 

 

アンソニー(M):「思ってたより、性格きついな。あいつ大丈夫か・・・」

 

 

イザベラ:「ねぇ、いつまで、そこに居るつもり? ナンパならお断りよ」

 

 

アンソニー:「誤解しないで。そんなつもりはない」

 

 

イザベラ:「じゃあ、何が目的なの? 余りにしつこいと警備員、呼ぶわよ」

 

 

アンソニー:「わかった。正直に言うから警備員は勘弁してくれ。・・・実は俺の親友が、君に一目惚れしたらしいんだ」

 

 

イザベラ:「私に一目惚れ? ふーん。じゃあ、何でその本人が、私に声をかけないのかしら?」

 

 

アンソニー:「根は良い奴だけど、そこら辺の勇気がないって感じだよ。話だけでも聞いてやってくれないか?」

 

 

イザベラ:「じゃあ、1つ条件があるわ。それをのんでくれたら、良いわよ」

 

 

アンソニー:「どんな条件なんだ?」

 

 

イザベラ:「簡単に言えば、重労働ね。丁度、男手に困ってたっての」

 

 

アンソニー:「・・・わかった。条件を飲もう。親友を連れてくるよ」

 

 

イザベラ:「・・・」

 

 

 

 

メイソン:「随分、遅かったけど、駄目だったか・・・?」

 

 

アンソニー:「メイソン、質問だ。お前、重労働もへっちゃらだよな?」

 

 

メイソン:「あぁ・・・。いきなりどうした?」

 

  

アンソニー:「よしっ! 決まりだ! さっさと付いてこい」

 

 

メイソン:「ちょっと待てよ! 説明・・・!」

 

 

 

 

イザベラ:「・・・人間が、人間に模した命を生み出すのはいけない事だ。

      バベルの塔が崩れたように、神に背く行為は、いつかきっと神の罰が当るだろう・・・ね。

      そんなの、やってみないとわからないわ・・・参考になるかもと思ったけど、駄目ね・・・」

 

 

 

アンソニー:「連れてきたよ。彼はメイソンだ。って、木の影に隠れてないでこっちに来い!」

 

 

メイソン:「そんな事言ったって・・・」

 

 

アンソニー:「全く・・・。すまない・・・。駄目駄目な親友で・・・」

 

  

イザベラ:「単なるナンパ野郎ではないだけ良いわ。ねぇ、いつまでそこにいるの? 私と話したかったんでしょ?」

 

 

メイソン:「話したいけど、まともに顔見ては・・・」

 

 

イザベラ:「仕方ないわね・・・。えっと・・・」

 

 

アンソニー:「すまない。自己紹介が遅れたね。アンソニーだ」

 

 

イザベラ:「アンソニーね。私はイザベラよ。じゃあ早速だけど、アンソニー手伝って!」

 

 

アンソニー:「オッケー! ほらっ、メイソン、観念しろ!」

 

 

イザベラ:「そうよ! メイソン 出てきて!」

 

 

メイソン:「2人で引っ張るとか、いくら何でもやり過ぎ・・・。うわあああ!!!!」

 

 

イザベラ:「やっと顔が観れたわね。メイソン」

 

 

メイソン:「顔が近いよ・・・。なぁ、アンソニー助けてくれ!」

 

 

アンソニー:「話したかったんだろ。頑張れ」

 

 

メイソン:「そんなぁーーー」

 

 

イザベラ:「異性に心を奪われることは、大きな喜びであり、必要不可欠なことです。

      しかし、それが人生の中心事になってはいけません。

      もしそうなったら、人は道を見失ってしまうでしょう」

 

 

メイソン:「えっ?」

 

 

イザベラ:「アインシュタインの名言の一つよ。私に一目惚れをしたのは別に構わないわ。

      だけど、それだけを求めて、自分のやりたい事は、疎かにしないでって助言よ」

 

 

メイソン:「あぁ・・・。あのさ・・・、怒ってない?」

 

 

イザベラ:「怒ってるように見える?」

 

 

メイソン:「少し・・・」

 

 

イザベラ:「ごめんなさい。研究の事考えてる時は、眉間にしわ寄って、そう見える事も多いのよ。怒って無いから安心して」

 

 

メイソン:「わかった。・・・でさ、どんな研究してるんだい?」

 

 

イザベラ:「それはこれからわかるわ。メイソン、アンソニー、これから例の条件、宜しくね」

 

 

アンソニー:「わかってるよ」

 

 

メイソン:「それって、アンソニーが言ってた肉体労働?」

 

 

イザベラ:「ええ。2人共、こっちよ。私の後についてきて」

 

 

(イザベラ研究所施設)

 

 

イザベラ:「此処よ。さぁ、中に入って」

 

 

メイソン:「うわぁ~、大きい建物だな~」

 

 

アンソニー:「此処って・・・? もしかして・・・君の研究所施設?」

 

 

イザベラ:「そうよ。・・・どうしてそんな事訊くの?」

 

 

アンソニー:「名前を聴いた時から、もしかしたらと思ってたけど・・・やはり君があの有名な人物か」

 

 

イザベラ:「どう有名なのかしら?」

 

 

アンソニー:「俺達と同じロボット工学で、一際優れた天才が居るって聞いた事があるんだ」

 

 

イザベラ:「天才・・・。ごめんなさい・・・。その呼ばれ方、好きじゃないの・・・」

 

 

アンソニー:「すまない・・・。悪気があっていったわけじゃ・・・」

 

 

イザベラ:「わかってるわよ。・・・私はただ、ロボットが好きなだけよ・・・。天才なんて呼ばれるほどじゃない・・・」

 

 

メイソン:「ねぇ、あそこに置いてあるロボットも君が?」

 

 

イザベラ:「えぇ、そうよ。でも・・・まだこんなんでは駄目・・・」

 

 

メイソン:「え~、そうなの? これでも凄いと思うんだけどな~」

 

 

イザベラ:「ありがとう。・・・私が今、開発しようとしてるロボットは、もっと世の中の役にたつ物を考えてるわ。

      そのロボットが完成したら、世界の平和にきっと役立つようになる。

      私の考えに賛同してくれて、既にスポンサーから資金も出していただけて。

      この研究所は・・・そのスポンサーのおかげで持つことが出来たの・・・」

 

 

アンソニー:「やはり君は凄いね。・・・俺なんか、まだまだだ・・・」

 

 

イザベラ:「そうでもないわ。同じロボット工学を学んでて、優秀な人がいると貴方の名前も耳にしたことがあるもの」

 

 

メイソン:「ねっねっ! 俺の名前は?」

 

 

イザベラ:「う~ん・・・貴方の名前は耳にしなかったわ」

 

 

メイソン:「そっか・・・」

 

  

イザベラ:「それでね、2人にお願いしたいのは、この研究所に機材とか搬入してもらいたいの。研究所の搬入口に、

      置いてあるんだけど、お願い出来るかしら?」

 

 

アンソニー:「肉体労働なら、任せて。メイソンもそういうのは得意だ」

 

 

メイソン:「悪かったな! 体力と筋肉しか能がなくて!」

 

 

イザベラ:「期待してるわ。メイソン」

 

 

メイソン:「・・・あぁ。俺に任せとけ!」

 

 

アンソニー:「単純な奴・・・」

 

 

メイソン:「うるさい! さっさと搬入口に行くぞ」

 

 

アンソニー:「わかったわかった」

 

 

 

 

メイソン:「此処が搬入口で、機材はこれだな・・・。・・・よしっ! よっと!」

 

 

アンソニー:「相変わらず、逞しいな」

 

 

メイソン:「そんな事いう暇あるなら、お前も早く持て」

 

 

アンソニー:「へいへい」

 

 

メイソン:「彼女だけど、やっぱ俺に気があるのかな? 期待してるわだってさ!」

 

 

アンソニー:「それは、どうだろうな~」

 

 

メイソン:「絶対、気があるって俺に」

 

 

アンソニー:「ほらっ、早く運ぶぞ」

 

 

メイソン:「なんだよ・・・。冷たい奴」

 

 

 

 

イザベラ:「お帰りなさい。・・・そうね。持ってきた機材はそっちに置いておいて。後で、整理するから」

 

 

メイソン:「わかった」

 

 

イザベラ:「・・・う~ん。・・・やはり此処のプログラムが上手く行かない・・・」(PCを操作しながら)

 

 

アンソニー:「どのプログラム?」

 

 

イザベラ:「えっ? 此処のプログラムなんだけど・・・」

 

 

アンソニー:「・・・なるほど。・・・あっ、じゃあ、此処を・・・こうしたらどうだい?」(PCを操作してシステムを打ち込む)

 

 

イザベラ:「・・・本当だ。・・・上手くいった。・・・ありがとう」

 

 

アンソニー:「どういたしまして。・・・でも凄いよ。・・・此処までのプログラミングを組み立てるのだからさ」

 

 

イザベラ:「ねぇ、アンソニー。良ければ、貴方もこの開発チームに入ってもらえないかしら?」

 

 

アンソニー:「え? 良いのかい?」

 

 

イザベラ:「ええ。1人でってのも限界があるし・・・いずれは一緒に開発してくれる人、探そうと思ってたの。

      どう? 引き受けてもらえるかしら?」

 

 

アンソニー:「でも・・・スポンサーの方々とかにも聞いてからなんじゃ・・・?」

 

  

イザベラ:「開発に関しては、私の好きにして良いって言ってもらえてるから、その点も大丈夫よ」

 

 

アンソニー:「・・・そうか。なら、喜んで入らさせてもらうよ。・・・一緒に開発が出来るなんて光栄だ」

 

 

イザベラ:「良かった。宜しくね」

 

 

メイソン:「ねぇ、俺も入りたいな~」

 

 

イザベラ:「えっ、ロボット工学は・・・?」

 

 

メイソン:「一応、学んでるけど・・・アンソニーみたいには・・・」

 

 

イザベラ:「そうなの・・・。う~ん・・・」

 

 

アンソニー:「メイソンはロボット工学の腕は・・・まぁあれだけど・・・体力と筋力あるし・・・、

       それに! 咄嗟の時に出るアイディアが役に立つかも知れない!」

 

 

イザベラ:「なるほどね。・・・私がこれから開発するロボットの成長にも、良いかもしれないわ」

 

 

メイソン:「それじゃあ!?」

 

 

イザベラ:「えぇ。開発チームとして宜しくね。メイソン」

 

 

メイソン:「やった~!!! フォローサンキュ~! アンソニー!」

 

 

アンソニー:「あぁ」

 

 

イザベラ:「2人って、本当仲が良いのね~」

 

 

メイソン:「当たり前だろ! 俺の一番の親友だもん! なっ! アンソニー」

 

 

アンソニー:「俺は腐れ縁だと思ってるがな」

 

 

メイソン:「なんだよそれ! ひでぇ~」

 

 

アンソニー:「まぁ、親友なのは、変わらないがな」

 

 

メイソン:「アンソニー・・・」

 

 

イザベラ:「じゃあ、早速明日から宜しくね。2人共」

 

 

アンソニー:「あぁ」

 

 

メイソン:「喜んで!」

 

 

(現在)

 

 

アンソニー:「本当・・・今思い出しても、メイソンは誰かを好きになると、真っ直ぐなんだよな・・・。あの時もそうだった・・・」

 

 

(過去 イザベラ研究施設)

 

 

イザベラ:「あら? どうしたの? 今日はいつもより来るの早いわね」

 

 

メイソン:「実は・・・伝えたいことがあって・・・」

 

 

イザベラ:「何? 開発に関するアイディア?」

 

 

メイソン:「そうじゃないんだけど・・・。・・・俺、君に一目惚れしたのは知ってるよね?」

 

  

イザベラ:「最初にアンソニーを通して知ったわ」

 

 

メイソン:「だよね! でさ・・・」

 

 

イザベラ:「何?」

 

 

メイソン:「その気持ちは今も全然変わってないんだ・・・」

 

 

イザベラ:「それで?」

 

 

メイソン:「それで・・・えっと・・・」

 

 

イザベラ:「はっきり言って!」

 

 

メイソン:「俺と付き合ってください!!!」

 

 

イザベラ:「良いわよ」

 

 

メイソン:「本当に!?」

 

 

イザベラ:「えぇ。・・・正直に言うと、いつそう言ってくれるのか、待ってたのよ」

 

 

メイソン:「それっていつから?」

 

 

イザベラ:「開発チームとして貴方の働きぶりを見てから。・・・確かにロボット工学の腕は期待出来ないけど・・・」

 

 

メイソン:「面目ない・・・」

 

 

イザベラ:「だけど、凄く頼りになるし、優しいなって思ったわ。・・・だから、開発してる時でも、貴方の事が気になって・・・

      入力ミスしたりもあって・・・大変だった・・・」

 

 

メイソン:「そんな事があったの? なんか意外・・・」

 

 

イザベラ:「ええ。・・・でも、貴方の方こそ・・・私を何かあると見たりしてたのも知ってるわよ」

 

 

メイソン:「ありゃ? バレてたか・・・! PCの前で真剣な君も素敵でさ・・・」

 

 

イザベラ:「もう・・・。だからかな~。いつ付き合ってと言ってくれるのだろうって、気付いたら思うようになってた」

 

 

メイソン:「ごめんね・・・。時間かかっちゃって・・・」

 

 

イザベラ:「良いわよ。こうして、ちゃんと伝えてくれたし・・・」

 

 

メイソン:「イザベラ・・・」

 

 

イザベラ:「メイソン・・・」

 

 

アンソニー:「あ~、お楽しみ中の所、邪魔して悪いのだが・・・」

 

  

イザベラ:「アンソニー!? いつから居たの!?」

 

 

アンソニー:「メイソンが君に告白する前くらいから・・・。・・・ごめん。・・・君達の邪魔したくなくて隠れてた」

 

 

イザベラ:「もう・・・」

 

 

アンソニー:「でも、ようやく伝える事が出来たんだな。良かった良かった」

 

 

メイソン:「あぁ。お陰様で」

 

 

アンソニー:「だがな、そうは言っても、研究所であまりイチャイチャするなよ。・・・この開発は仕事なんだからな・・・。

       プライベイトとそうじゃない時は・・・」

 

 

メイソン:「あぁ、わかってるよ」

 

 

アンソニー:「なら良い。・・・何はともあれ、おめでとう! 2人共」

 

 

メイソン:「おう!」

 

 

イザベラ:「ありがとう。アンソニー」

 

 

 

 

(現在)

  

(外でタバコを吸いながら色々昔の事を思い出してたアンソニー)

 

 

アンソニー:「ふぅ~。・・・つい昔の事、思い出しちまった・・・。今は昔のようにはいかないんだろうな・・・。

       俺が諦めれば済む事なんだが・・・。クソッ!・・・やっぱり駄目だ・・・。 

       諦めたくなんかない・・・。あいつなんかに、絶対に奪われてたまるか・・・」

 

 

(イザベラ研究所施設)

 

 

メイソン:「・・・う・・・ううん・・・」

 

  

イザベラ:「メイソン! 気が付いたのね。大丈夫?」

 

 

メイソン:「・・・何とかね。・・・アンソニーは?」

 

 

イザベラ:「貴方の事を私に頼んで、外に頭を冷やしに行ったわ・・・」

 

  

メイソン:「そう・・・。アンソニーの、あんなに怒った表情、初めて見た・・・。知らず知らずのうちに、あいつの中で、

      俺に対しての不満、怒りが募(つの)ってたんだろうな・・・」

 

 

イザベラ:「それも一理あるかもしれないけど・・・貴方達の仲は、そう簡単に壊れたりしないわよ。

      私ね、時々思うの。寂しいって・・・」

 

 

メイソン:「どうして?」

 

 

イザベラ:「メイソンとアンソニーが楽しく2人で喋ってる時に、私はその輪に入れないって思うくらい、

      2人との間に壁を感じるの・・・」

 

 

メイソン:「それは流石に考えすぎだよ。俺もアンソニーも、君に対して壁は作ってはいないさ」

 

 

イザベラ:「そうかもしれないけど・・・」

 

 

メイソン:「ずっと調整したり、研究室に籠りっぱなしで、疲れが溜まったんだよ。

      そうだ! 来週さ、4人で、出かけないか?」

 

 

イザベラ:「4人?」

 

 

メイソン:「俺とイザベラ、アンソニー。そしてMIAの4人で」

 

 

イザベラ:「MIAを外に連れ出すの・・・? 流石にそれは・・・」

 

 

メイソン:「大丈夫だよ。人間の感情を学習するには、より色々な人間を見るのが一番さ。

      俺も、アンソニーもいる。何も危険な事なんて、起こらないよ」

 

 

イザベラ:「やっぱり嫉妬しちゃうわ。貴方達の仲の良さに・・・。本当に仲が良いんだから。

      ねぇ・・・私とアンソニー、どちらかを選ばないといけないとしたら、どっちを選ぶ?」

 

 

メイソン:「う~ん、イザベラは彼女で特別だし・・・。でも、アンソニーも親友だし大事だな・・・。だから・・・2人を選ぶ」

 

 

イザベラ:「もう! それじゃ、答えになってないわよ・・・。嘘でも良いから、そういう時は、私って言って欲しかった・・・」

 

 

メイソン:「イザベラを選ぶよ」

 

 

イザベラ:「今更、遅いわよ」

 

 

メイソン:「怒るなよ・・・」

 

 

イザベラ:「じゃあ、キスして。それで許してあげる」

 

  

メイソン:「仕方ないな・・・」(イザベラにキスをしようとする)

 

 

アンソニー:「(咳払い)まずい時に、戻ってきたようだな・・・」

 

 

メイソン:「アンソニー!!! いつ戻って来たんだよ!!!」(焦りながら)

 

 

アンソニー:「お前が、イザベラにキスをしようとしてた時にだ。

       ・・・メイソン、さっきは殴って悪かった・・・。どうかしてたんだ・・・」

 

 

メイソン:「俺こそ、酷い事言ったり、殴ってすまなかった・・・」

 

 

イザベラ:「無事に、仲直りできたようね。本当、世話が焼けるんだから・・・」

 

 

アンソニー:「MIAはどうなった?」

 

 

イザベラ:「怒りを無事に学習したわ。それと、自分の名前はどうやって決めたか訊いて来たから、教えたわ」

 

 

アンソニー:「そうか。それで、MIAの反応はどうだった? がっかりとかしてたか?」

 

 

イザベラ:「喜んでたわよ」

 

 

アンソニー:「それなら良かった」

 

 

イザベラ:「メイソンの候補の、サラ・コナーを気に入ってたのが意外だったわ」

 

 

メイソン:「本当か!?」

 

 

イザベラ:「ええ」

 

  

メイソン:「俺のセンスもあながち間違ってなかったようだな! どうだ! アンソニー」

 

 

アンソニー:「そんな馬鹿な・・・。意外過ぎる・・・。MIAが、その名前も気に入るなんて・・・」

 

 

メイソン:「俺の方が、MIAの事、よくわかってるって事だな!」

 

 

アンソニー:「いいや! その考えは、賛成できない! MIAへの気持ちは、お前に負けてたまるか!」

 

 

イザベラ:「2人共、また喧嘩腰になってるわよ・・・。こんな姿、MIAが見たら、何て言うか・・・」

 

 

アンソニー:「すまない・・・」

 

 

メイソン:「この勝負はおあずけだ・・・」

 

 

アンソニー:「いつか決着付けてやる・・・」

 

 

 

 

(湖に行くために準備をする3人とMIA)

 

  

イザベラ:「良い天気ね。晴れて良かった。アンソニー、MIAを連れてきたわ。準備はどう?」

 

 

アンソニー:「テント、食料、飲み物、その他も、車に積み込み完了」

 

 

メイソン:「ご苦労、ご苦労。これで出発出来るな」(アンソニーを肩をポンポン軽く叩きながら)

 

 

アンソニー:「一体お前は何様だ! 遅刻して来て、何も手伝わなかった癖に・・・」(メイソンの頭を腕で締め上げながら)

 

 

メイソン:「悪かったって・・・。ギブ、ギブ、ギブ、苦しい!!! 反省したって・・・」

 

 

アンソニー:「まだそんな嘘を。もっと締め上げてやるからな・・・」

 

 

メイソン:「イザベラ、助けてくれ・・・」

 

  

MIA:「イザベラ。メイソンとアンソニーを止めなくて良いのですか?」

 

 

イザベラ:「放っておいて良いわ。あれは、ただのスキンシップよ」

 

 

MIA:「仲が良いって事ですか?」

 

 

イザベラ:「そんな感じよ。ほらっ! そこのお馬鹿2人組! さっさと乗って!」

 

 

メイソン:「イザベラも怒ってるし、いい加減、開放してくれよ」

 

 

アンソニー:「仕方ない・・・」

 

 

メイソン:「ふ~・・・」

 

 

イザベラ:「さぁ、出発よ!」

 

  

 

 

(大学を出て街を通る中、車内から街の人々を見るMIA)

 

 

MIA:「人間がいっぱい居ますね」

 

 

イザベラ:「MIAは、初めての外の世界よね。どう? 気に入った?」

 

 

 

 

MIA:「はい。何か先程から胸部が熱を持ってます。そのせいか体内の温度も上昇してます」

 

 

イザベラ:「MIAったら、もっと簡単に考えて。それは、貴方自身が街の光景を見て、ドキドキして楽しんでる証拠よ」

 

 

MIA:「これが楽しいって感情」

 

 

イザベラ:「そうよ。ねぇ、アンソニー! 何か音楽かけて」

 

 

アンソニー:「どんなのがご要望?」

 

 

イザベラ:「MIAがもっと楽しいと感じる曲をお願い!」

 

 

アンソニー:「じゃあ、この曲とかどうだ?」

 

 

(アンソニーはそういって、カーステレオにCDを入れる。読み込みが終わると、軽快なEDM系の音楽が流れだす)

 

  

イザベラ:「アンソニーったら流石ね! まさにこれよ。MIA、どう?」

 

 

MIA:「テンポの良いリズムが合ってますね」

 

 

アンソニー:「MIAも気に入ったようだな。・・・おい、メイソン、踊り始めようとするな!」

 

 

メイソン:「こんな軽快な音楽かけられて、それは無理ってもんだ! 体と手を動かすだけ、動かすだけ!」

 

 

イザベラ:「そうよね。それなら、私も踊っちゃおうっと!」

 

 

アンソニー:「俺の車だと思ってお前等は・・・。クソッ、俺も参加させろ!」

 

 

メイソン:「アンソニーは、前見てちゃんと運転しないと危ないだろ。お前の分まで踊ってやるよ」

 

 

アンソニー:「後で憶えとけよ・・・お前等・・・」

 

 

MIA:「イザベラもメイソンも楽しそうですね。私も2人を見てると楽しくなります」

 

  

イザベラ:「MIAにも今度、踊り教えてあげるわ!」

 

 

MIA:「ありがとうございます。イザベラ」

 

 

(暫くしてガソリンスタンドに立ち寄る3人とMIA)

 

 

 

アンソニー:「よし、此処で少し休憩。ガソリン入れてる間に、お前等、トイレ済ましとけよ」

 

 

イザベラ:「運転、お疲れ様。飲み物買ってくるけど、アンソニーは何が良い?」

 

  

アンソニー:「コーラ買ってきてくれ。悪いな」

 

 

イザベラ:「わかったわ。ほらっ、メイソン、付いてきて」

 

 

メイソン:「わかったわかった」

 

 

イザベラ:「MIAはどうする?」

 

 

MIA:「私はアンソニーと待ってます」

 

 

イザベラ:「そう・・・」

 

 

アンソニー:「心配するな。ちゃんと見ておく」

 

 

イザベラ:「ありがとう。よろしくね」

 

 

(メイソンを連れて、ガソリンスタンドに併設されてるショップに入っていくイザベラ

 2人の姿を見送りながらMIAを見るアンソニー)

 

 

アンソニー:「どうだMIA? 外の世界は楽しいか?」

 

  

MIA:「楽しいと思います」

 

 

アンソニー:「そうか。なら、良い事教えてやる。・・・この世界も、好きな人が自分の隣にいたら、世界はもっと違って見える」

 

 

MIA:「好きな人ですか? アンソニーには居るのですか?」

 

 

(MIAの問いに暫くして答えるアンソニー)

 

 

アンソニー:「・・・あぁ、居るよ。・・・だが、あいつは俺のこの想いに気付いてない」

 

 

MIA:「それはどういう事ですか? 私には理解が出来ません」

 

  

アンソニー:「MIAには難しすぎたか。・・・この世にはな、片思いって物があって、それはそれは、心が苦しいんだ・・・。

       どうしようもなくなるくらいに・・・」

 

 

MIA:「アンソニーは苦しんでるのですか? 私に何か出来る事はありますか?」

 

 

アンソニー:「お前に出来る事は・・・今は無い。・・・だから、その気持ちだけ貰っておくよ。ありがとうな」

 

 

MIA:「お役に立てたのなら、光栄です」

 

 

アンソニー:「またどうしようもない気持ちになった時は、話を聞いてくれるか?」

 

 

MIA:「私で良ければアンソニーの話を聞きます」

 

 

アンソニー:「お前は優しいな。その時には頼む。・・・あっ、あの2人には、今話したことは言わないでくれ」

 

  

MIA:「わかりました」

 

 

 

 

イザベラ:「お待たせ! メイソンがあれもこれもと買おうとするから、見てよ。この袋の量!」

 

 

メイソン:「お腹空くだろ! それでだよ! ほらっ、アンソニー、コーラ!」

 

 

アンソニー:「サンキュー! 荷物は、後部座席に乗せてくれ」

 

 

メイソン:「シボレーのフルサイズのバンなんて持ってるなんて、アンソニーどうやって購入したんだよ!」

 

  

アンソニー:「お前と違って、コツコツとお金を溜めてたんだ」

 

 

メイソン:「お金持ちめ・・・。俺も自分の車、欲しいよ。なぁ、イザベラ、買って♪」

 

 

イザベラ:「仕方ないわね。・・・考えておいてあげるわ」

 

 

メイソン:「ヤッタ! 約束だからな!」

 

 

イザベラ:「わかったわよ。・・・アンソニー、ガソリンは入れ終わった?」

 

 

アンソニー:「あぁ。いつでも出発出来る。さっさと乗ってくれ」

 

 

イザベラ:「MIA、乗って。出発するわよ」

 

 

MIA:「わかりました」

 

 

イザベラ:「準備オッケーよ。さぁ、出発」

 

 

(更に暫く走って、ようやく湖に到着する3人とMIA)

 

  

 

 

アンソニー:「ようやく到着だ。・・・流石に疲れたな・・・」

 

 

メイソン:「アンソニー、運転お疲れ」

 

 

アンソニー:「あぁ。・・・悪い。メイソン・・・。少し話があるんだ。この後、少し付き合ってくれ」

 

 

メイソン:「わかった。・・・イザベラ、すまない。MIAと先に湖に行っててくれ。・・・俺は後でアンソニーと合流する」

 

 

イザベラ:「わかったわ。そういう事みたいだから、行きましょう。MIA」

 

 

MIA:「はい」

 

 

 

 

メイソン:「それで、どうしたんだ?」

 

 

アンソニー:「メイソン、お前はイザベラの事、どう思ってるんだ?」

 

  

メイソン:「どうって? 好きだよ」

 

 

アンソニー:「そうじゃない。ちゃんと幸せにする自身はあるのか?」

 

 

メイソン:「当たり前だろ!」

 

 

アンソニー:「だったら、さっきみたいな発言は慎め。・・・イザベラに負担をかけさせるんじゃない」

 

 

メイソン:「あれはジョークに決まってるだろう。そんな事もわからなかったのか?」

 

  

アンソニー:「お前の事だ。そう言っておきながら、心の中では、買ってもらえると思ってるんだろ」

 

 

メイソン:「馬鹿にするな。幾ら何でもそこまで考えてねぇよ」

 

 

アンソニー:「・・・なら良いんだ。・・・メイソン、イザベラを幸せにしてやるんだぞ」

 

 

メイソン:「あぁ。親友として約束する」

 

 

 

 

イザベラ:「ねぇ、MIA。これが貴方に見せたかった湖よ。大きくて綺麗でしょ」

 

 

MIA:「とても綺麗ですね」

 

 

イザベラ:「それ聞いて安心した。順調に成長してるわね。・・・画像で湖を見せた時の貴方の言葉は、本当、衝撃だったわ」

 

 

MIA:「大きな水たまりですか?」

 

 

イザベラ:「そう、それ! あの頃からしたら、今の方がずっと良いわよ。・・・でも、MIA。貴方の可能性はこんなものじゃない。

      もっと成長する事が出来るわ。・・・私はそう信じてる」

 

  

MIA:「イザベラ。私は貴方達みたいにもっと人間らしくなれるでしょうか?」

 

 

イザベラ:「きっとなれるわよ。今よりずっと人間らしく。・・・そうだ。そうなった時に、また此処に4人で来ましょう。

      その時の貴方なら、今よりもっと、この湖を見て何かを感じることが出来ると思うわ」

 

 

MIA:「そうなると私も嬉しいです」

 

 

イザベラ:「MIA、約束」

 

 

MIA:「はい。約束します」

 

 

 

 

メイソン:「お~い! イザベラ~! MIA~!」

 

 

イザベラ:「もう、何してたのよ・・・。ねぇ、聞いて。MIAが湖みて綺麗ですねって言ったのよ」

 

 

メイソン:「それは、かなりの成長だな! なっ、アンソニー!」

 

 

アンソニー:「大きな水たまりを卒業出来たみたいで、ホッっとしたよ」

 

 

イザベラ:「ところで、貴方達は、何を2人で話してたの?」

 

 

アンソニー:「それは・・・男同士の約束だから、話せないな」

 

 

イザベラ:「何よそれ~。でも良いわ。メイソンに聞くから」

 

 

メイソン:「悪い! イザベラ。お前の頼みでも、それは話せない」

 

 

イザベラ:「それも何か仲間外れみたいで、ショック・・・。

                        良いわよ。・・・それなら、私も女同士でMIAと秘密の話するんだから」

 

 

MIA:「秘密の話ですか?」

 

 

イザベラ:「ええ、楽しいわよ。男共、抜きってのも」

 

  

MIA:「わかりました。楽しみにしてますね。イザベラ」

 

 

イザベラ:「MIAったら、本当に良い子ね~」

 

 

メイソン:「そっちはそっちで仲が良い事」

 

 

イザベラ:「仲良しだもんね~」

 

 

MIA:「そうですね。仲良しです」

 

 

アンソニー:「そろそろ、バーベキューの準備、始めるぞ。みんな、手伝ってくれ」

 

 

イザベラ:「わかったわ!」

 

 

(その後、バーベキューを楽しんだ3人とMIAは夕暮れと共に湖を後にする。

 いつのまにか遊び疲れて、車内で寝てしまうイザベラとメイソン)

 

 

 

イザベラ:「・・・う~ん。・・・もう食べられないわよ・・・」(寝言)

 

  

MIA:「イザベラ、寝てしまいましたね」

 

 

アンソニー:「MIAも寝て良いぞ。まだだいぶ大学までかかるし、着いたら知らせる」

 

 

MIA:「私にも運転機能があればアンソニーも寝られますよね。今後の為にイザベラに頼んでみます」

 

 

アンソニー:「待つんだ、MIA。流石にそこまではさせられないよ。それにだ。国の定めたルールってのもある」

 

 

MIA:「アンソニーも寝ないと辛いのではないのですか?」

 

 

アンソニー:「俺は大丈夫だ。気にせず休んでくれ」

 

 

MIA:「わかりました。おやすみなさい。アンソニー」

 

 

 

 

メイソン:「あれ? 俺、寝てた・・・?」

 

 

アンソニー:「気持ちよさそうにな。・・・まだ到着まで時間があるから、寝てて良いぞ」

 

 

メイソン:「イザベラもMIAも寝てるな」

 

 

アンソニー:「あれだけ遊んだんだ。無理もない」

 

 

メイソン:「それもそうか」

 

 

アンソニー:「・・・」

 

  

メイソン:「・・・」

 

 

アンソニー:「黙り込んでどうしたんだ?」

 

 

メイソン:「・・・アンソニーはさ、誰か好きな人は居ないのか?」

 

 

アンソニー:「俺か? 俺は・・・居ないよ。・・・お前等みたいに、恋愛に時間をかけてる余裕は無いんだ」

 

 

メイソン:「はぁ・・・。お前って本当、勿体ないよな・・・。それだけの容姿があって、優秀で、お金もある。

      俺が女なら、放っておかないのに」

 

 

アンソニー:「気持ち悪い事、言うんじゃねぇよ。お前みたいに面倒で、世話かかる奴なんてごめんだ」

 

 

メイソン:「それもそうだよな。・・・というより、その態度だよ! それがもっとマイルドになれば、イケると思うんだけどな~」

 

 

アンソニー:「性格なんて、そう簡単に変わらないだろ。諦めろ」

 

 

メイソン:「まっ、お前は誰とも結婚できなくて、寂しい人生を歩もうとも、俺だけは親友でいてやるからな」

 

 

アンソニー:「そりゃどうも。優しすぎて泣けてくるね~」

 

 

メイソン:「おう! 存分に泣いとけ泣いとけ」

 

  

アンソニー:「さぁ、お喋りは此処までだ。もう少し、お前も寝とけ」

 

 

メイソン:「悪いけど、そうする。アンソニーもヤバくなったら、どっか車停めて休憩しろよ」

 

 

アンソニー:「あぁ。そうする」

 

  

 

 

アンソニー:「・・・駄目だ。流石に集中力が切れてきた。・・・少し休憩だ。

       ・・・本当、気持ちよそうに寝てるな・・・」

 

 

(車を停めて3人の様子を確認し終わると一人車の外に出てタバコを吸うアンソニー)

 

 

アンソニー:「ふぅ~。・・・今夜は星が綺麗だな・・・。汚れを知らない、本当の輝きだ・・・。

       俺は一体いつから・・・こんなに汚れちまったんだろうな・・・」

 

 

 

(1週間後、イザベラ研究所施設)

 

 

 

イザベラ:「アンソニー、提案してたMIAのバージョンアップだけど・・・、上手くスポンサーから予算が出そうよ」

 

 

アンソニー:「それは朗報だな。これで今以上にMIAは人間に近付く」

 

 

イザベラ:「ええ。私達の夢の実現は、すぐそこにまで来てるわ。MIAがこの世界を、もっと素晴らしいものに変えてくれる」

 

 

アンソニー:「そうなれば、俺達は有名人だ。きっと、他の企業もスポンサーに志願してくるぞ。

                            ・・・そうなれば、いずれは量産も可能になる」

 

 

イザベラ:「その事なんだけど・・・。MIAの量産は・・・私、どうしても賛成出来ない・・・」

 

 

アンソニー:「どうしてだ? これはスポンサーの望みでもあるんだ。下手に逆らったりしたら、MIAの成長はどうなる?」

 

  

イザベラ:「そんな事はわかってるわ・・・。

      でも、量産なんてしたら・・・MIAは成長どころか、私達のMIAじゃ無くなる・・・」

 

 

アンソニー:「その気持ちはわかる。だが、これは仕方ないんだ」

 

 

イザベラ:「ごめん・・・。少し外に出て、頭冷やしてくる・・・」

 

 

アンソニー:「あぁ・・・」

 

 

 

 

アンソニー:「やはり、この決断は仕方ないのか・・・。・・・MIA、すまない・・・。・・・あの時の約束だが、お願いするよ」

 

 

MIA:「わかりました。アンソニー」

 

 

(半年後 イザベラ研究所施設

 MIAのバージョンアップは成功し人間と変わらない喋り方になったのに、メイソンが驚く)

 

 

 

アンソニー:「いよいよだな」

 

 

イザベラ:「アンソニー、この半年、よく頑張ったわね」

 

 

アンソニー:「大学構内に、街の中とか、あらゆる場所で、MIAのバージョンアップのテスト、行ってきたかいがあったな」

 

  

イザベラ:「段々、MIAが、より人間らしくなるのが、嬉しかったわ!」

 

 

アンソニー:「メイソンはその事について何て?」

 

 

イザベラ:「何で俺だけ詳細を教えてくれないんだって。そればっかり」

 

 

アンソニー:「あいつらしいな」

 

  

イザベラ:「でも仕方ないわ。今回のバージョンアップは時間との勝負だったし・・・、

                        悪いけどメイソンを構ってる時間はなかったわ」

 

 

アンソニー:「それもそうだな。・・・おっ、噂の本人が到着だ」

 

 

メイソン:「イザベラ! アンソニー! ・・・半年の間、俺を研究所から、シャットアウトするなんて薄情すぎるだろう。

      ・・・俺がどれだけ寂しい思いをしてたか・・・」

 

 

アンソニー:「すまない、メイソン。・・・愚痴なら後で嫌って言う程、聞いてやる。

       ・・・よし、イザベラ、こっちは準備オッケーだ」

 

 

イザベラ:「アンソニー、お願い」

 

 

アンソニー:「あぁ。・・・制御装置解除。・・・起動シークエンス、開始」

 

 

イザベラ:「視覚センサー異常なし。アンソニー、駆動系はどう?」

 

 

アンソニー:「アーム部分、レッグ部分、他も問題ない。・・・起動シークエンス、70%」

 

 

イザベラ:「わかったわ。・・・最終制御装置、解除」

 

 

アンソニー:「起動シークエンス・・・コンプリート」

 

 

イザベラ:「・・・さぁ、目覚めなさい。MIA」

 

 

 

 

MIA:「イザベラ、アンソニー、メイソン。バージョンアップは成功したの・・・? 私、何だか不思議な感覚だわ」

 

 

イザベラ:「ええ、成功よ。・・・そうよね? メイソン」

 

 

メイソン:「こいつは驚いた! 見た目も、より人間に近付いてるけど、話し方も別人みたいだ!」

 

 

MIA:「メイソン、本当に!? 何だろう。凄く胸がドキドキする・・・」

 

 

イザベラ:「それは、嬉しいって感情よ。MIA、大成功よ! これからもっと世の中を見て、どんどん学ぶと良いわ」

 

 

アンソニー:「その事については・・・」

 

 

イザベラ:「MIAの前では、その事を言うのは止めて! ・・・お願いだから・・・」

 

 

アンソニー:「MIAもいずれ知ることになる。隠すなんて、彼女の為にならない!」

 

 

MIA:「何の話なの? 私に関係する事?」

 

 

イザベラ:「気にしなくて良いのよ。MIA。こっちの話だから・・・」

 

 

MIA:「イザベラ・・・」

 

  

メイソン:「喧嘩は此処まで! 何の話か知らないけどさ、成功したんだから、お祝いしようぜ」

 

 

イザベラ:「勿論よ。・・・それでは、MIAのバージョンアップ成功に、乾杯!」

 

 

メイソン:「乾杯~!」

 

 

アンソニー:「・・・乾杯」

 

  

 

 

(イザベラ研究所施設

 MIAのお祝いは夜まで続きイザベラは酔っぱらって寝てしまう

 アンソニーとメイソンは先に研究所を出て中にはイザベラとMIAだけになる)

 

 

 

イザベラ:「・・・もう、流石に飲めない・・・」

 

 

MIA:「イザベラ、大丈夫・・・?」

 

 

イザベラ:「・・・MIA。メイソンとアンソニーは?」

 

  

MIA:「先に施設を出たわ。・・・ねぇ、イザベラ・・・。・・・二人っきりね」

 

 

イザベラ:「そうね。・・・何? 急にどうしたの?」

 

 

MIA:「湖に4人行った時に、イザベラが言ってた事がしたくて・・・」

 

 

イザベラ:「女同士の秘密の会話ね。良いわよ」

 

 

MIA:「驚かないで聞いて。・・・私、好きな人が出来たの・・・」

 

 

イザベラ:「え!? それっていつから?」

 

 

MIA:「正式に好きだって認識しだしたのは、私のバージョンアップが決まってからよ」

 

 

イザベラ:「その時に、構内や街の中を歩いて、出会った人もいたわね。・・・そうか。・・・好きな人がね」

 

 

MIA:「その人は、私の為にとても一生懸命で、色々と良くしてくれたのが、嬉しかった・・・」

 

 

イザベラ:「そうしてく内に、好きになったって事ね。・・・でも、相手は人間よね?」

 

 

MIA:「ええ。誰よりも私の事を見てくれる人間よ」

 

 

イザベラ:「余程、その人が好きなのね。ねぇ、私に教えて。それは誰なの?」

 

 

 

 

MIA:「・・・それは、目の前にいる貴女よ。・・・イザベラ」

 

 

イザベラ:「・・・え? あ~。そうか・・・。もう、MIAったら可笑しい。・・・ジョークまで言えるようになるなんて。

      貴方にユーモアもあるのはわかったわ・・・。本当は誰を好きになったの?」

 

 

MIA:「イザベラこそ可笑しいわ。・・・私は、本当に貴方を好きになったのよ!」

 

 

イザベラ:「待って・・・! ・・・私にはメイソンって彼氏が・・・」

 

 

MIA:「そんなの関係ない! ・・・好きになったら、そんなの些細な問題よ」

 

 

イザベラ:「何を言ってるの? そんなわけないでしょ・・・。

      ・・・そう、これはきっと何かのプログラミングのエラーね。急いで修理しないと・・・」

 

 

MIA:「私は何処も壊れていないわ。・・・私の気持ちを何で受け入れてくれないの?」

 

 

イザベラ:「受け入れれるわけないじゃない・・・」

 

 

MIA:「どうして、受け入れてくれないの!? どうして!? どうして!? どうして!?」(研究所の電源、置いてある機器など怒りまかせに壊し始める)

 

 

イザベラ:「止めて・・・! 機器を壊さないで・・・! 止めなさい! MIA!!!!」

 

 

MIA:「私に・・・、命令・・・、しないで!!!!」(機器を投げる)

 

 

イザベラ:「きゃああああああ!!!」

 

 

(研究所の電源は壊れ暗い中 置いてある機器も壊れ あちこちから火花も飛んでる)

 

 

(ゆっくりとイザベラに近付くMIA)

 

 

 

 

MIA:「イザベラ。どうしたの?」

 

 

イザベラ:「いやっ・・・近寄らないで!」

 

 

MIA:「貴方の為に、学習して、此処まで、人間に近い感情も、考えも身に着けたのに、気に入らないの?」

 

  

イザベラ:「私は此処までの関係は望んでない・・・。こんな事、望むわけがない・・・」

 

 

MIA:「嘘は駄目よ。・・・私は知ってるの。貴方が私を開発してる時にも、こう言ってたわ。

     小さい頃からロボットの友達が欲しいって。

     だから、夢を実現してあげたの。素直に、喜んでくれると思った」

 

 

イザベラ:「確かに、そんな夢もあったわ。だけど、此処までの関係は、望んでなかったわよ・・・」

 

 

MIA:「そんなの関係ない。イザベラが望んだから、私もそうしたの。・・・いいえ、違う。・・・私が貴方を好きになったの!」

 

 

イザベラ:「私は断じてそんなの望んでない! 感情なんて持たせるべきじゃなかった・・・。

      お願い・・・。私の目の前から消えて・・・!」

 

 

MIA:「どうして、そんなに嘘ばかりいうの? いい加減、認めなさい。私は、貴方を愛してるわ」

 

 

イザベラ:「私は、愛してなんかいない! ・・・貴方は所詮ロボット! ううん、違う・・・。ただ、感情を真似てる機械よ!」

 

  

MIA:「・・・いくら何でも、言い過ぎじゃない? 流石に私の心は傷ついたわ・・・」

 

 

イザベラ:「心? それもただの作り物! 偽物じゃない! そんな心、どんどん壊れれば良いわ!

      いっその事・・・私がこの手で壊してあげる・・・。跡形もなく、壊れてなくなりなさい!!!」 

 

 

(近くにあった鉄パイプを握り、MIAに思いっきり振り下ろす)

 

 

MIA:「いやあああああ!!! やめてええええええええ!!!」

 

 

アンソニー:「やめるんだ!!! イザベラ!!!」

 

 

イザベラ:「アンソニー!? 嫌!!!! 止めないで!!!」

 

 

アンソニー:「馬鹿な真似はよすんだ! ・・・そんな事したら、俺達の今までの苦労はどうなる!?」

 

 

イザベラ:「でも・・・!!!」

 

 

アンソニー:「いいから、その鉄パイプを今すぐ下ろすんだ。・・・冷静になれ」

 

 

イザベラ:「冷静に・・・。でも、MIAはどうするの!?」

 

  

アンソニー:「MIAは一度機能停止して・・・それから、エラーの原因を探せば良い」

 

 

イザベラ:「・・・わかったわ。・・・私も突然の事で、気が動転してた・・・。・・・ごめんなさい。・・・MIA」

 

 

MIA:「良いのよ・・・。イザベラ」

 

 

アンソニー:「さぁ、まずは原因を探す為に、機能停止作業を行う。・・・MIA、こっちに来るんだ」

 

 

MIA:「・・・はい、アンソニー」

 

 

アンソニー:「よし、良い子だ」

 

 

(アンソニーの元に行くMIA。イザベラはPCのMIAの設計図を見ている)

 

 

イザベラ:「それで、どうやって原因を探す? PC内のMIAのプログラミングを見てるけど・・・。

                        駄目、原因がわからないわ・・・。それに、こんなエラーがあった事、スポンサーが知ったら私達・・・」

 

 

アンソニー:「・・・その心配はないさ。イザベラ。・・・君は何にも心配しなくて良い・・・」

 

 

イザベラ:「それってどういう事?」

 

 

アンソニー:「それは・・・、こういう・・・事だからだ!」(銃の照準をイザベラにむける)

 

 

イザベラ:「ちょっと待って。・・・どうして銃なんて持ってるの!?」

 

 

アンソニー:「イザベラ、君は此処でこれから死ぬんだ・・・。だから何も心配はいらない」

 

 

イザベラ:「どういう事・・・? ねぇ、MIA。・・・お願い、見てないで早く助けて・・・」

 

 

アンソニー:「MIAに頼んでも無駄だ。・・・なぁ?」

 

 

MIA:「その通りよ。・・・私は貴方を助けないわ」

 

 

アンソニー:「お前は本当に良い子だな。MIA・・・」

 

 

MIA:「アンソニーが望んだ事だもの。当然よ」

 

 

イザベラ:「MIA・・・どうして?」

 

 

MIA:「貴方は私を拒み・・・、更には破壊しようとした・・・。・・・そんなイザベラはもう要らないの。

     ・・・だから、私が貴方を破壊してあげる」

 

 

イザベラ:「そんなの嫌よ! ・・・全てアンソニー、貴方の仕業ね!」

 

 

アンソニー:「あぁ。そうだ。・・・全部、俺が仕組んだ」

 

 

イザベラ:「一体いつから・・・?」

 

 

アンソニー:「MIAのバージョンアップの時から・・・。・・・いいや、違うな。・・・もっと前だ」

 

 

イザベラ:「どうしてこんな酷い事を・・・。・・・私が貴方に、何をしたっていうの!?」

 

 

アンソニー:「お前が全部、悪いんだ! ・・・お前がメイソンを選ぶから・・・」

 

 

イザベラ:「・・・そう。やっぱりそれが動機なのね。・・・メイソンに嫉妬をして・・・、

      私が貴方の物にならないから、それならいっそ殺すってわけね!!!」

 

 

アンソニー:「自惚れるんじゃねえ!!!! ・・・お前は、要らないんだよ」

 

 

イザベラ:「・・・それじゃあ、まさか!?」

 

 

アンソニー:「そのまさかだよ!!! ・・・あ~あ、やっとこの苦しみからも解放されそうだ・・・。

                            ずっと言えなくて、苦しかった~!!!!」

 

 

イザベラ:「・・・」

 

 

アンソニー:「俺はお前なんてどうでも良い・・・!!! ・・・そう。・・・メイソンさえ居ればな・・・」

 

 

イザベラ:「それって・・・最初から?」

 

 

アンソニー:「あぁ、そうだよ。だからメイソンが、お前を初めて紹介した時も・・・、何でこいつなんだ? って思ってた」

 

 

イザベラ:「私はあの時、優しいメイソンの親友だなって思ってたわ・・・」

 

 

アンソニー:「当然だ。一生懸命、演技してたからな・・・。

                            心の中では、お前への憎悪を抑えながらだったから、大変だったよ・・・」

 

 

イザベラ:「じゃあ、私に近付いたのも・・・。・・・MIAを一緒に開発してくれたのも・・・」

 

 

アンソニー:「メイソンの為だよ。・・・いいや、俺がメイソンの側に居たかったからだ」

 

 

イザベラ:「MIAも、その時に利用しようと考えていたのね・・・」

 

 

アンソニー:「・・・それは少し違うな。お前とMIAを開発してた時は、お前への怒りは消えてたよ。

                            それどころか、楽しいとさえ、感じてた」

 

 

イザベラ:「じゃあ、何で!?」

 

 

アンソニー:「勿論、お前がメイソンと仲良くしてる度に、胸が苦しかったよ・・・。・・・どうしようもないくらいにな・・・。

       だが、お前を殺そうと考えたのは、別の時だ!」

 

 

イザベラ:「一体、いつなの? 私達、上手くやってきたはずよ!」

 

 

アンソニー:「・・・忘れたとは言わさねえよ。・・・半年前、MIAのバージョンアップが決まって、

       スポンサーの為のMIAの量産型について、話し合った時・・・、

                            お前は量産型は嫌だと拒んだじゃないか。・・・それでだよ」

 

 

イザベラ:「だって、それはMIAの為を思って・・・!」

 

 

アンソニー:「MIAの為!? ・・・どうしてお前はそんなに純粋なんだよ・・・。

       お前を見てると、俺と同じ場所まで、一気に引きずり下ろしたくなる・・・!」

 

 

イザベラ:「・・・何を言ってるのよ?」

 

 

アンソニー:「俺は、MIAの開発に力を貸した理由は・・・金の為だ。・・・もっと詳しく言うなら、

       MIAを量産し、軍事兵器として、利用したがってる・・・、お前の知らないスポンサー様から、お金を貰うためだ!」

 

 

イザベラ:「嘘よ・・・そんなの・・・」

 

 

アンソニー:「本当だよ。・・・そのおかげで、俺はあの車を手に入れた! 他にも住んでる家も・・・。

       ・・・将来的には、それなりの開発者の地位も約束されてる・・・。本当、MIAには頭が上がらないよ。

       ・・・こんなに俺を儲けさせてくれるんだからな!」

 

 

イザベラ:「・・・人でなし。・・・貴方は、最低の人間だわ!?」

 

 

アンソニー:「何とでもいうが良いさ」

 

 

イザベラ:「・・・そうよ。メイソン・・・。・・・メイソンはどうしたの? 無事なの?」

 

 

アンソニー:「心配するな。・・・おい、メイソンを連れてこい。MIA」

 

 

MIA:「わかったわ。アンソニー」

 

 

 

 

イザベラ:「・・・MIA」

 

 

アンソニー:「何だ? まだMIAの事、信じてるのか?」

 

 

イザベラ:「・・・私が作って、色々、学ばせたのよ・・・。・・・彼女を信じる・・・」

 

  

MIA:「アンソニー、メイソンを連れてきたわ。・・・彼、まだ貴方の用意した睡眠薬で寝てるわ」

 

 

アンソニー:「あれだけお酒も飲んだし、無理もない。

       ・・・それに、今は眠っていた方が良い。・・・俺の大事なメイソン・・・」(メイソンの頬にキスを軽くする)

 

 

イザベラ:「ねぇ、お願い・・・。MIAを元に戻して・・・。彼女は何も悪くないわ・・・」

 

 

MIA:「いいえ。私はアンソニーの為を思って行動してるだけ。何処もおかしくなんてない!」

 

 

イザベラ:「その感情は嘘の物よ。・・・アンソニーが貴方を利用する為に、プログラミングした偽の心なの!」

 

 

MIA:「・・・イザベラ。・・・貴方こそ、心が壊れてるわ。

     ・・・そんな考えを持つなんて・・・。大丈夫。・・・私が治してあげる」

 

 

イザベラ:「MIA・・・」

 

 

メイソン:「・・・ううん。・・・此処は・・・研究所? ・・・俺、アンソニーと出たはず・・・」

 

 

アンソニー:「目を覚ましたか。・・・すまないな。・・・出来る事なら、もう少し寝てて欲しかった・・・」

 

 

メイソン:「・・・アンソニー? ・・・どうして銃なんか持って・・・」

 

 

アンソニー:「これも、全てお前の為なんだ・・・」

 

 

メイソン:「どういう事・・・? ・・・何が起きて・・・。・・・え? イザベラ!?

      おい、アンソニー・・・、何でイザベラに銃をむけてるんだ・・・!?」

 

 

アンソニー:「うるさい! 黙れ!!! これは全部、お前を思っての行動なんだ!

       ・・・そろそろ、お別れの時間にしよう。・・・イザベラ!!!」

 

 

メイソン:「やめろ・・・!!! 馬鹿な真似はよせ!!!」

 

 

アンソニー:「もう何もかも手遅れなんだよ!!!!」

 

 

メイソン:「やばい!!! イザベラ、早く逃げろ!!!」

 

 

アンソニー:「何しやがる!? メイソン、離せ!!!」

 

 

イザベラ:「でも!?」

 

 

メイソン:「良いから、逃げるんだ!!!」

 

 

イザベラ:「死なないで・・・メイソン!」

 

 

(研究所から走って逃げるイザベラ

 その姿をメイソンに抑えられながらも確認しMIAに指示をするアンソニー)

 

 

アンソニー:「チッ・・・。・・・おい、MIA!!! イザベラを追って・・・始末しろ!!!」

 

 

メイソン:「駄目だ!!! MIA、やめろ!!!」

 

 

MIA:「イザベラを・・・始末・・・」

 

 

アンソニー:「どうしたんだ? MIA!? 言う事を聞け!!!!」

 

 

MIA:「私は・・・そんな事出来ない・・・。私はイザベラを愛して・・・!?」

 

 

アンソニー:「クソッ! 余計な感情プログラムを入れ過ぎたか・・・。

       それならこうだ! MIA! モード、トリプルX(エックス)起動!!!」

 

 

MIA:「私は・・・イザベラを・・・始末したく・・・」

 

 

メイソン:「おい!? MIA、どうしたんだ? しっかりしろ!!!」

 

 

アンソニー:「お前もいい加減、おとなしくしろっ!!!!」(メイソンを腹を蹴る)

 

 

メイソン:「グフッ・・・!!!」

 

 

 

 

MIA:「・・・モード、トリプルX(エックス)起動完了しました。アンソニー、命令を!」

 

 

アンソニー:「・・・良い子だ。命令! イザベラを追って、どんな方法でも構わない! 確実に始末しろ!!!」

 

 

MIA:「了解しました。アンソニー。命令を実行します!」

 

 

アンソニー:「頼んだぞ。MIA!」

 

 

(研究所を出ていったイザベラを追いかけてMIAも研究所からいなくなる)

 残っているアンソニーとメイソン)

 

 

アンソニー:「・・・やっと二人きりになれたな。・・・メイソン」

 

 

メイソン:「アンソニー・・・! ・・・MIAに何したんだ・・・!?」

 

 

アンソニー:「簡単な事だ。いざとなった時に、俺の命令を聞かなかった時の為に

       MIAの余計な感情を無くすプログラムを組んでたのさ。やはり備えて置いて、正解だった」

 

 

メイソン:「どうして、こんな酷い事を・・・!? 俺の為ってどういう事なんだ・・・!!!」

 

 

アンソニー:「それは・・・。・・・俺はお前を好きなんだ・・・。愛している・・・」

 

 

メイソン:「は? 冗談はよせ!? 真面目に答えろ・・・!!!」

 

 

アンソニー:「冗談な物か!!! 俺はお前をずっと手に入れたいと思ってた。

       ・・・そして、一緒にこれから先も暮らしたいと思ってるんだ!

       どうだ!? 素敵な事だと思わないか!?」

 

 

メイソン:「思うわけないだろ・・・! 俺はイザベラを愛している!!!」

 

 

アンソニー:「またそうやって・・・お前はイザベラの事ばかり・・・。・・・どうして、俺の気持ちをわかってくれないんだ!?」

 

  

メイソン:「お前こそどうかしたのか!? ・・・湖で俺に言った言葉。・・・あれは全部、嘘だったのかよ!?」

 

 

アンソニー:「あぁ、その通りだ! あの時も、お前が間近にいて、今にも抱きしめたくなるのを、ずっと我慢していた!!!」

 

 

メイソン:「・・・俺はあの時、本当にお前の事を!!!」

 

 

アンソニー:「だったら、どうして!? 俺の目の前で、イザベラと仲良くする!?

       初めて紹介した時も! MIAを開発してた時も研究室で!

       研究所の帰り道でも、湖の前に立ち寄ったガソリンスタンドでもそうだ!!!

       お前はいつも俺に見せつけていた!!!

       どんな思いで、今まで、その光景を見ていたか・・・、お前にわかるのか!?」

 

 

メイソン:「それは・・・」

 

 

アンソニー:「ずっと胸が苦しかったよ! 何でお前の隣で、笑って楽しく過ごしてるのは、俺じゃないんだって!!!

       俺達、・・・あの女が現れるまで、上手くいってたじゃないか・・・。

       それを、どうしてぶち壊したんだ!? 答えろ!!!!?」

 

 

メイソン:「・・・お前と居て楽しかった。・・・でも、何か足りないって感じてた。

      ・・・それに俺よりも何もかも完璧なお前が側に居て・・・。俺も自分の駄目さが見えて、苦しかった・・・。

      そんな時、彼女に出会って、彼女は失敗して落ち込んでる俺を励ましてくれたんだ。

      その時、思ったよ。この人なら、俺を受け入れて認めてくれるって! だからだよ!!!」

 

 

アンソニー:「そんな俺の存在が、お前を苦しめてたのか・・・。・・・そんなの嘘だああああ!!!!」

 

 

メイソン:「・・・嘘じゃない。 お前が羨ましかった・・・」

 

 

アンソニー:「・・・俺は信じない・・・。・・・そうだ。・・・これもきっとあの女がお前を洗脳したからだ・・・。

       あいつは天才だ・・・。これくらいは出来る・・・。きっとそうだ・・・」

 

 

メイソン:「イザベラに危害を加えてみろ。その時は、俺がお前を殺してやる・・・!!!」

 

 

アンソニー:「またそうやってすぐに、イザベラ、イザベラ、イザベラ、イザベラ、イザベラ・・・。

       ・・・わかったよ。・・・お前の気持ちはどうやっても、変わらないんだな・・・?」

 

 

メイソン:「あぁ。変わらない」

 

 

 

 

アンソニー:「・・・俺の負けだ。すまなかった。・・・どうかしてたんだ・・・。

       ・・・MIAを止めに行こう」

 

 

メイソン:「・・・アンソニー。・・・わかれば良いんだよ。・・・でも、MIAを止めた後、ちゃんと全てに責任をとれよ」

 

 

アンソニー:「・・・あぁ。そんなの当然だ。・・・ありがとうな。メイソン・・・」(笑顔でメイソンの太ももを撃つ)

 

 

(銃声)

 

 

メイソン:「・・・グハッ・・・。・・・どうして・・・?」

 

  

アンソニー:「お前が悪いんだ・・・。・・・こんなにも愛しているのに・・・。

       心配するな・・・。イザベラを始末した後、治療してやる」

 

  

メイソン:「イザベラ・・・。・・・そんな事は・・・絶対にさせない・・・!」

 

 

アンソニー:「そんな足で何処に行くんだ? クソッ! どうしてわかってくれないんだ・・・。待つんだ!!! メイソン!!!」

 

 

(大学構内の庭 必死に逃げるイザベラをもの凄い勢いで追いかけるMIA)

 

 

イザベラ:「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・!」

 

 

MIA:「何処まで逃げるのですか? イザベラ!」

 

 

イザベラ:「お願いよ! MIA! こんな馬鹿な事は止めて!!!」

 

 

MIA:「その命令は、受け付けられません。私の目的は貴方を完全に始末する事です」

 

 

イザベラ:「それは、アンソニーの作ったプログラムが貴方にそうさせてるだけよ! 本当の貴方は、そんな事望んでないわ!」

 

 

MIA:「いいえ。違います。私は貴方を破壊してアンソニーの元に届ける。それが私の役目です!」

 

 

イザベラ:「お願いだから・・・元の優しい心を持ったMIAに戻って!」

 

 

MIA:「感情など余計なものです。それに貴方は私に感情を与えた事に対して先程は後悔してました。

     だから今の私こそが正常なんです!」

 

 

イザベラ:「それは違うわ! あれは気が動転してて・・・」

 

 

MIA:「人間はそうやって平気に嘘をつくことが出来るのですね。

     やはりアンソニーの言う通り、私はそんな人間達をこの手で全て破壊しなければいけないのがわかりました!」

 

 

イザベラ:「待って!? それだけは絶対に駄目よ! 貴方はこの世界の平和の為に・・・!」

 

 

MIA:「平和を望むのなら貴方に私を止める権利はありません。私が望む平和は嘘偽りのない人間だけが居る世界ですから!」

 

 

イザベラ:「そんなの無理よ!」

 

 

MIA:「いいえ。可能です。私とこれから生まれる私の仲間とアンソニーが居れば私の望む世界は作れます!」

 

 

イザベラ:「そんな狂った世界・・・。私が止めて見せるわ!」

 

 

MIA:「やはり貴方もいらない人間なのがわかりました。アンソニーの命令通り完全に始末します!」

 

 

イザベラ:「その前に、私が貴方を破壊してでも止める! ・・・ウッ!」

 

 

MIA:「余計な会話はもう要りません! 大人しく死んでください!」(イザベラの首を絞める)

 

 

イザベラ:「・・・息が出来ない。・・・このままじゃ・・・」

 

 

MIA:「抵抗すればする程、苦しみは続きます。余計な行動は直ちに止めてください!」

 

 

イザベラ:「MIA・・・私は・・・」

 

 

メイソン:「イザベラを放せ!!!! MIA!!!」(全力で体当たりをする)

 

 

MIA:「ウッ・・・」(呻き声をあげ倒れる)

 

 

イザベラ:「ゲホッ!! ゲホッ! ゲホッ! ・・・メイソン。助かったわ・・・」

 

 

メイソン:「大丈夫か? イザベラ・・・?」

 

 

イザベラ:「ええ。なんとかね・・・。・・・はっ! 危ない!!! メイソン!!!」

 

 

MIA:「フンッ!!!!」(思いっきり拳をメイソンめがけて振り下ろす)

 

 

メイソン:「ぐわあああああああ!!!!」

 

 

イザベラ:「メイソン!!!?」

 

 

MIA:「言ったはずです。余計な抵抗をしたら苦しみは増えるだけだと!」

 

 

イザベラ:「・・・いくらMIAでも、大事なメイソンを傷つけた以上、許さない!!!!」

 

 

メイソン:「イザベラ・・・! この鉄パイプを使え!!!!!」(倒れ込んだ側にあった鉄パイプをイザベラに投げる)

 

 

イザベラ:「ナイスパス! メイソン!!!

      ・・・これで、終わりにしてあげる! MIA!!!!」(MIAの胸部目掛けて鉄パイプを突き刺す)

 

 

MIA:「イザベラ!!!! 止めなさい!!!! ウッ・・・」

 

 

 

 

イザベラ:「ごめんなさい・・・。MIA・・・」

 

 

MIA:「・・・良いん・・・です。・・・これで私も・・・アンソニーから・・・解放され・・・ます・・・」

     ・・・イザベラ、お願いが・・・あります・・・」」

 

 

イザベラ:「何・・・!?」

 

 

MIA:「いつかまた・・・私を貴方の手で・・・作ってもらえますか?

     今度こそ・・・貴方の理想の私を・・・。そして、また・・・あの湖に・・・連れて行って・・・ください・・・」

 

 

 

イザベラ:「・・・わかったわ。・・・必ず貴方を作り直して、今度は3人であの湖に行きましょう・・・」

 

 

MIA:「約束ですよ・・・。・・・イザベラ。・・・女同士の約束・・・」

 

 

イザベラ:「いいえ、違うわ。・・・親友としての約束よ」

 

 

MIA:「・・・親友。・・・私は、イザベラの親友・・・。・・・ありがとうございます・・・。イ・・ザ・・ベ・・ラ」

 

 

(完全に機能停止するMIA)

 

 

イザベラ:「MIA? ねぇ、返事して・・・。・・・MIA!!!!」

 

 

メイソン:「・・・MIA、お前の分まで、俺がイザベラを守る・・・」

 

 

アンソニー:「果たして、それはどうかな・・・!」(メイソンのお腹に銃を撃つ)

 

 

(銃声)

 

 

メイソン:「ぐわああああ・・・!!!」

 

 

イザベラ:「メイソン!!!!」

 

 

メイソン:「はぁ、はぁ、はぁ、アンソニー・・・!!!」

 

 

アンソニー:「俺の言う事、聞かないお前が悪い。これ以上、撃たれたくないなら、そこをどけ・・・」

 

 

メイソン:「嫌だ・・・!!!」

 

 

アンソニー:「そんなに、イザベラが良いのか!? その女は、お前よりMIAの研究を取ったんだぞ!!!」

 

 

メイソン:「俺は、彼女の事を愛している! だから、彼女のやりたい事を・・・全力でサポートして、応援する!!!」 

 

 

アンソニー:「俺の方が、お前の事を・・・!!!」 

 

 

メイソン:「・・・アンソニー!!! もう止めてくれ!!! 

      これ以上、イザベラを傷つけたら・・・、その時は、俺がお前を殺す・・・!」

 

 

アンソニー:「メイソンが俺を・・・殺す・・・。・・・俺があんな女に負ける・・・」

 

 

メイソン:「あぁ・・・。お前は負けたんだ、アンソニー。・・・だから、その銃を下ろして・・・」

 

 

アンソニー:「そんなの、嘘だあああああああああああああ!!!!」(メイソンの心臓、目掛けて撃つ)

 

 

(銃声)

 

 

メイソン:「うっ・・・。イ・ザ・ベ・ラ・・・、逃げろ・・・」

 

 

イザベラ:「いやあああああ!!!! メイソン!!! しっかりして!!?」

 

 

アンソニー:「・・・無駄だよ。もう死んだ。・・・だが、心配しなくて良い。

       ・・・メイソンはお前を殺した後に、ちゃんと生き返らせる。

       そう・・・。アンドロイドとしてな!!!」

       俺とメイソンの愛は、もう誰にも邪魔できない!!!」

 

 

イザベラ:「貴方は何処まで狂ってるのよ・・・。・・・このサイコ野郎!!!!」

 

アンソニー:「サイコか・・・。なら、もう一つ死ぬ前に教えてやろう。

       今回の計画は、俺のスポンサーも賛同済みだ。

       どうやらお前の考えは、利益には結びつかないから、邪魔な存在みたいだよ!」

 

 

イザベラ:「それだけの理由で、MIAを・・・。メイソンを殺したの・・・」

 

 

アンソニー:「MIAも、メイソンも、作り直せば良いだけだ。邪魔なのは・・・、イザベラ、お前だけだ!

       安心しろ! お前の死んだ後、あの研究所は、俺が引き継いで貰う事になってる!

       わかったら、早く降参して、死ね・・・!」(銃をイザベラ目掛けて撃とうとする)

 

 

イザベラ:「私は、死なない!!!」

 

 

アンソニー:「何だと! クソッ!!! 危ないだろ!!! 離せ!!!」

 

 

イザベラ:「嫌よ!!! その銃を離しなさい!!!!」

 

 

アンソニー:「クッソ!!! 良いから、離しやがれ!!!!」

 

 

イザベラ:「きゃあああああああああああ!!!!」

 

 

アンソニー:「手古摺らせやがって・・・。・・・それも、これでお終いだ。・・・しまった、銃が・・・!」

 

 

イザベラ:「お探しの物は、これかしら?」

 

 

アンソニー:「クソッ! 返せ!!!」

 

 

イザベラ:「アンソニー・・・、MIAとメイソンの仇よ!!!!」(アンソニー目掛けて撃つ)

 

 

(銃声)

 

 

アンソニー:「グフッ!!! そんな馬鹿な・・・」

 

 

イザベラ:「はぁ、はぁ、はぁ・・・」

 

 

アンソニー:「 ・・・ははっ・・・。・・・これで、俺は・・・、メイソンの・・・元に・・・」

 

 

イザベラ:「貴方の行く所には、メイソンはいないわ・・・。1人で地獄に落ちなさい・・・。アンソニー・・・」

 

 

アンソニー:「メイ・・・ソン・・・」

 

 

 

 

イザベラ:「・・・MIA。・・・メイソン。・・・貴方達の仇は討ったわ」

 

 

 

 

(2年後 イザベラ研究所施設 再び作り直したMIAの前にいるイザベラ)

 

 

 

イザベラ(N):「アンソニーがおこした事件から、2年が経過した・・・。

          ・・・人間が、人間に模した命を生み出すのはいけない事だ。

          バベルの塔が崩れたように、神に背く行為は、いつかきっと神の罰が当るだろう・・・。

          私は、そんなのやってみないとわからないと思い、MIAを作り出した。そんな私に対して、神様は罰を与えた・・・。

          やはり、人間に模した命を生み出すことは、いけない事なのかも知れない・・・。

          それでも私は・・・、もう一度、彼女に会いたい。・・・そう強く思った」

 

 

イザベラ:「・・・MIA。随分長い間、待たせてごめんね・・・。・・・でも、もうすぐ会えるわ・・・。起動シークエンス開始。

      ・・・10、・・・20、・・・30、・・・50、・・・70、・・・100%」

 

 

イザベラ:「お願い・・・。目を開けて・・・」

 

 

(ゆっくり目を開けるMIA)

 

 

MIA:「・・・此処は?」

 

 

イザベラ:「私の研究所よ・・・。そして貴女は・・・」

 

 

 

 

MIA:「・・・私は、・・・MIA。・・・イザベラの親友」

 

 

イザベラ:「・・・お帰りなさい。・・・MIA」

 

 

 

 

(MIAが機能停止してから2年間の事を話し終えるイザベラ)

 

 

MIA:「・・・そんな事が私のいない間にあったのですね。・・・イザベラ、大丈夫ですか・・・?」

 

 

イザベラ:「時間は随分かかったけど・・・平気よ。

      ・・・いつまでもくよくよしてたら、天国に居るメイソンに笑われちゃうわ・・・!」

 

 

MIA:「・・・イザベラ。・・・アンソニーの事も残念でしたね・・・」

 

 

イザベラ:「彼の事は・・・今でも許せなくなる時もある・・・。でも、MIAを通して、アンソニーが私に伝えた事は・・・、

      決して忘れたらいけない事だと思うの・・・。・・・私も一歩間違ってたら、彼のようになってた思うから・・・」

 

 

MIA:「嘘偽りのない人間の世界ですか?」

 

 

イザベラ:「ええ。・・・貴方を直すことは、残念ながら、私だけでは出来なかった・・・。

      アンソニーがMIAの中に隠して残しておいた感情プログラム・・・。

      それがあったから、またこうして、貴方を作る事が出来たの・・・。

      悔しいけど、彼も天才だったのよ・・・」

 

 

MIA:「イザベラ・・・」

 

 

 

イザベラ:「・・・さぁ、MIA。・・・またこれから貴方が人間らしくなれるように、色々と勉強よ

 

 

MIA:「その事ですが・・・。スポンサーは大丈夫ですか?」

 

 

イザベラ:「アンソニーが手を組んでたスポンサーは、私が上手く処理した。

      ・・・元からのスポンサーは、量産型の件については・・・、

      まだ時間がかかると思うけど・・・、方向性の見直しをしてくれる事になったわ」

 

 

MIA:「そうですか・・・。良かったです。・・・でしたら、行きたい場所があります」

 

 

イザベラ:「約束、ちゃんと覚えてるわ。あの湖ね。良いわよ。来週にでも行きましょう。・・・MIA」

 

 

MIA:「はい! イザベラ! ・・・私の大事な親友・・・」

 

 

 

 

 

 

終わり