表紙絵 DarthVader様(@darthvader1981)

アニマル・エージェント  エピソード2

 

 

 

作者:ヒラマ コウ

 

 

比率:【3:2】

  

上演時間:【30分】

 

  

※2021年、6月28日、加筆修正

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登場キャラ

 

 

 

【マックス】猫♂・・・物語の主人公、行方不明の父親を探すために、自分も同じエージェントになろうと、

           エージェントを要請する学校に入学する

           幼い頃に、母親を亡くしており、父親と二人で住んでいた

      

 

          性格:ドジだけど、目標に向かって努力する正義感は持ってる

 

 

          見た目:背は低め 体型もがっしりはしてなく普通 色は白の毛並み

 

 

 

【ジャック】犬♂・・・エージェント学校で出会う仲間の1人 エージェントになるのが小さい頃の夢で、

           エージェントの学校に入学する

 

 

          性格: 明るくてムードメーカー、正義感は同じく強く、情にも熱い

 

 

          見た目:背は高め 体型はガッチリ 色は茶色の毛並み

 

 

 

 

【イライザ】豹♀・・・エージェント学校で出会う仲間の1人 映画の中のエージェントのように、

           悪い奴等を倒したいと思い、エージェントの学校に入学する

 

 

          性格: 性格:明るくて正義感、強い。シャロンとは、よく喧嘩してる

  

          見た目:背は高め 体型はスリムだけど筋肉質 色は黄色と黒の毛並み

 

 

 

 

【シャロン】狼♀・・・エージェント学校で出会う仲間の一人であるが、初対面では3人と仲が悪い。

           代々から続くエリートエージェントの家系でこの学校にも、トップの成績で入学する。

           主人公のドジだけど、正義感の部分が、苦手というか嫌い

 

 

          性格: 慣れあいが苦手、どんくさいタイプは更に苦手 エリート家系である事を、誇りに思ってる

 

          見た目: 背は普通 体型はスリムでスタイル抜群 色は灰色と白の毛並み

 

 

 

 

 

【ギルバート】虎♂ ・・・エージェント学校の講師 昔は凄腕のエージェントとして、色々な任務をこなしていたが、

             大怪我をして、現役を引退し、今は学校で若いエージェントを育てている。

             主人公の猫【マックス】の父親エージェントとは、同期のエージェントだった

              アレックスが消息不明になってからは、マックスを自分の我が子のように育てる

 

 

 

 

          性格: 厳格な一面あり 私語などをして話を聞かない生徒には、罰を与える

 

 

          見た目: 背は高め 体型はガッチリで筋肉質 色は黄色と黒の毛並み

 

 

 

 

 

【シンシア】ライオン♀・・・謎を秘めた存在 マックス達、学校のメンバーを監視していると同時に講師の1人。

              今の所、詳細不明。謎の組織に属しているみたいで、何か目的があって、メンバーを監視している

 

    

          

          性格:残忍 冷酷 目的の為なら殺すことも全く躊躇わない。講師として居る時はその性格を隠している。

 

 

          見た目:背は高め 体型は細身で無駄な肉がなくパーフェクト 色は黄色とオレンジの毛並み

 

 

 

 

 

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CAST

 

 

マックス:

 

 

ジャック:

 

 

イライザ、シンシア:

 

 

シャロン:

 

 

ギルバート:

 

 

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あらすじ

 

 

 

舞台はアメリカ、サンフランシスコ

 

 

 

エージェント部隊、ASFのベテランエージェント、アレックスは同期のエージェント、ギルバートと秘密の任務を遂行していた。

 

だが、侵入して暫くして、異変が起きる。侵入が施設の者に気づかれたのだ

 

迅速に脱出をするアレックスとギルバート・・・

 

だが、敵の銃により、アレックスが撃たれ、負傷する。このままでは、ギルバートも無事ではすまないと判断した、アレックスは

建物の外へ、ギルバートを突き飛ばす。

 

そして息子を頼むと言い残し、施設のゲートは閉まる。

 

ギルバートは、アレックスを助けようと戻ろうとするが、そのすぐ後に、施設は爆破されてしまう・・・

 

呆然とするギルバート・・・、手にはアレックスが息子に残した、シルバーのロケットペンダントがあった

 

 

ギルバートは重い足取りで、アレックスの息子がいる家へ。マックスは5歳、ギルバートは、

お父さんはどうしたの?と尋ねるマックスに、

 

こう告げた・・・

 

「お父さんは、重要なお仕事で、長い間家を留守にする。その間は、ギルバートおじちゃんと住もう」と・・・。

 

 

それから11年後、マックスは16歳になり、この物語は始まりを告げる・・・

 

マックスの父、アレックスの消息は?そして裏で暗躍する組織の正体は・・・

 

 

 

 

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(ASFエージェント養成機関学校、体育館内で新入生の入学式が行われている。演台に立ち新入生に話し出すギルバート)

 

 

 

 

ギルバート:「新入生のみんな、まずは入学おめでとう。既に入学出来たと安心してる者もいると思うがそれは甘いぞ!

       これからの2年間、クラスの仲間と切磋琢磨しながら頑張り、2年後、首席で卒業出来るよう目指すのだ!

       君達、1人1人が未来のエージェントの卵であると同時に、ライバルだという事を忘れないように、日々精進する事!」

 

       

 

         

 

ギルバート:「以上で、入学式は終了する。各自、配属されたクラスの教室に向かうこと。では解散!」

 

 

 

マックス(M):「いよいよだ・・・。父さんや、ギルバート叔父さんみたいな立派なエージェント目指して頑張らないと・・・。

         でも・・・」

 

 

シャロン:「のろまの亀さん達、お先に。そうそう、マックスだっけ? 貴方はドジだしエージェント向いてないかもね。じゃあね。」

 

 

 

イライザ:「あっ、待ちなさいシャロン!」

 

 

 

ジャック:「入学式の間も、ずっといがみ合ってたけど、よく飽きないよな・・・」

 

 

 

イライザ:「ああいう子は、なんかほっとけないのよ。何となくだけど、気持ちわかるし・・・」

 

 

 

ジャック:「そうなんだな。おいっ、マックス。ぼーっとしてどうしたんだ?」

 

 

 

マックス:「シャロンの言う通り・・・。俺はドジだし・・・やっていけるのかなって・・・」

 

 

 

ジャック:「何、落ち込むこと言ってるんだよ! そんなの授業始まってからじゃないと、わからないし、

      やる前から、諦めてるなんて、ライバル失格だぞ!」

 

 

 

マックス:「ライバル・・・?」

 

 

 

イライザ:「そうよ。私達、これから2年間、一緒に学ぶのと同時に、1人1人が良きライバルになるのよ!

      そんな弱気じゃ、これから先が心配だわ・・・」

 

 

 

マックス:「イライザ・・・」

 

 

 

ジャック:「イライザの言う通りだぜ! これから、厳しい事が沢山、待ち構えてるんだ! 

      だが、それと同時に、体験したこともない事も待ってるんだぜ。

      そう考えると、なんだか胸がドキドキして来ないか?」

 

 

 

イライザ:「それわかる! 私も、これからの訓練、そして体験できる事、考えると、居ても立っても居られないのよね!

      それに、あの生意気な子にも負けたくないし!」

 

 

 

マックス:「2人共、俺を励ますために・・・。ありがとう・・・」

 

 

 

ジャック:「勘違いするんじゃない! 僕はただ、ライバルが初めから弱いなんて、面白くないから励ましただけだ!」

 

 

 

イライザ:「私もそんな感じよ! 訓練では手は抜かないからそのつもりでね!

      いけない! 2人共、急がないと、最初の授業に遅れるわよ!」

 

 

 

ジャック:「最初から遅刻とかやばいだろ! 急ぐぞ!」

 

 

 

マックス:「うん!」

 

 

 

 

ジャック:「何とか間に合ったな・・・」

 

 

シャロン:「ギリギリセーフという所ね。間に合わなくても良かったのに」

 

 

ジャック:「なんだと!」

 

 

シャロン:「ふんっ!」

 

 

イライザ:「ジャック、早く席について!」

 

 

ジャック:「だけどよ・・・」

 

 

イライザ:「腹が立つ気持ちわかるけど、今は抑えて、ねっ?」

 

 

ジャック:「仕方ない・・・。このケリは今度つけてやる」

 

 

シャロン:「お好きにどうぞ。どうせ勝てないでしょうけど」

 

 

ジャック:「言わせておけば、図に乗りやがって・・・」

 

 

イライザ:「(溜息)」

 

 

マックス:「イライザって面倒見が良いんだね」

 

 

イライザ:「そうかしら?」

 

 

マックス:「あのまま2人を放置していたら、殴り合いになってたと思うし」

 

 

イライザ:「そうね・・・。私の感が正しければ、あの子も、本当は変わりたいと思ってると思うのよ」

 

 

マックス:「変わりたいって?」

 

 

イライザ:「今の自分からよ。なんだか、そんな感じがしてね・・・」

 

 

ジャック:「変わる努力なんて見えないけどな」

 

 

イライザ:「これは、似た者同士しかわからないってものなのよ」

 

 

ジャック:「似た者同士って、イライザも昔、あんな感じだったのか?」

 

 

イライザ:「まぁ、あんな感じの時もあったわ。だから余計にね・・・」

 

 

マックス:「そうなんだ・・・」

 

 

イライザ:「少しずつ、彼女も心を開いてくれると良いんだけど・・・」

 

 

ジャック:「最初からあんな感じだと、こっちも身構えちまうよな・・・」

 

 

マックス:「うん・・・」

 

 

イライザ:「私語は此処まで。教官が来たわ」

 

 

 

 

ギルバート:「入学式の時はどうなるかとヒヤヒヤしたが、どうやら全員集まってるようだな。

       では、まずシャロン君、号令を頼む」

 

 

シャロン:「わかりましたギルバート教官。起立、礼、着席」

 

 

ギルバート:「ありがとう、シャロン君。さて、君達に早速だが、紹介しよう。

       これから2年間、君達を教える講師の1人、シンシア君だ。シンシア君、みんなに挨拶を」

 

 

シンシア:「初めまして、皆さん。今日からみんなの講師になりました、シンシアです。

      講師になるのは、初めてですが、皆さんと一緒に、成長出来たらなと思ってます。

      よろしくね! みんな!」

 

 

ギルバート:「シンシア君は、見た通り、ライオンの種族だ。だから、彼女を怒らせたりしたら、食べられるかもしれないぞ。

       みんな気をつけるように!」

 

 

シンシア:「ギルバート教官! 私は、そんな事しませんし、変な冗談、やめてください!」

 

 

クラス一同:「(笑う)」

 

 

ギルバート:「冗談は此処までにしておこう。それではシンシア君、後は任せたよ」

 

 

シンシア:「お任せください!」

 

 

(ギルバート教室から退場)

 

 

シンシア:「じゃあ、今日はまずみんなの事を知りたいから、自己紹介と目標を教えてもらおうかな」

 

 

シャロン:「シンシア教官、今日は授業は行わないのですか?」

 

 

シンシア:「あら、これも立派な授業だけど、何か不満があるのかしら?」

 

 

シャロン:「はい、つまらないので早退したいなと思っただけです」

 

 

ジャック:「いい加減にしろよ! お前はなんでそう突っかかってばかりなんだ!」

 

 

シンシア:「ジャック君、座りなさい。ここは私に任せて」

 

 

ジャック:「はい・・・」

 

 

 

(シャロンの席の近くに行くシンシア)

 

 

 

シンシア:「シャロンさん、貴女の気持ちもわかるわ。優秀だから、こんな授業はつまらないと、思うわよね」

 

 

シャロン:「ええ、わかってもらえたのなら、早退しても・・・」

 

 

シンシア:「駄目よ。これも大事な授業なの。ちゃんと居なさい。それに・・・」

 

 

 

(急に殺気と鋭い眼光でシャロンを見るシンシア)

 

 

 

シンシア:「これ以上、私の邪魔をするのなら・・・ただじゃおかないわよ」(小声だけど鋭い口調)

 

 

 

シャロン:「・・・」

 

 

 

シンシア:「シャロンさん、お返事は?」

 

 

 

シャロン:「わかりました・・・」

 

 

 

シンシア:「わかってもらえたようで、嬉しいわ。授業続けるわよ。ジャックくんもありがとう。

      そういう勇気も忘れないでね。貴方の良い所だと思うわ」

 

 

ジャック:「はい!」

 

 

 

シンシア:「気を取り直して、授業を続けるわよ。じゃあ、まずはイライザさん、お願い」

 

 

 

イライザ:「皆さん初めまして! 私はイライザ。この学校には映画の中のエージェントのように、

      悪い奴等を倒したくて入学しました!」

 

 

 

シンシア:「映画の中のエージェントに憧れたのね。だけど、現実は厳しいし、怪我もするかもしれないけど大丈夫?」

 

 

 

イライザ:「平気です! 私、これでも腕っぷしは、ここに居る男子に負ける気はありません!」

 

 

 

シンシア:「あら、それは頼もしいわね! 期待してるわ! じゃあ、次は目標をお願いね」

 

 

 

イライザ:「目標は・・・唯一つ! この学校でNO.1になって卒業して、現役でも活躍する事です!」

 

 

 

シンシア:「立派な目標だわ。頑張ってね!」

 

 

 

イライザ:「はい! 頑張ります!」

 

 

 

シンシア:「イライザさん、ありがとう。トップバッターとしては素晴らしい自己紹介だったわ。

      じゃあ次は、ジャック君、よろしくね!」

 

 

 

ジャック:「初めまして! 僕はジャック。この学校には、エージェントになるのが小さい頃からの夢で入りました!」

 

 

 

シンシア:「小さい頃からエージェントになるのが夢だったのね。夢を持っている男の子って応援したくなるわ」

 

 

 

ジャック:「本当ですか?」

 

 

 

シンシア:「ええ。ただし特別扱いは、するつもりないから、厳しい訓練にもしっかり耐えて立派になりなさい!」

 

 

 

ジャック:「勿論です!」

 

 

 

シンシア:「じゃあ次は目標を教えて」

 

 

 

ジャック:「僕の目標は、この学校を首席で卒業して、立派なエージェントになることです!」

 

 

 

シンシア:「あら、それじゃあイライザさんと似てるわね。2人はライバルなのかしら?」

 

 

 

ジャック:「会ったばかりですが、同じ目標なのでそうなります」

 

 

 

イライザ:「ライバルになるかは不明だけどね」

 

 

 

ジャック:「それはこれから証明していくよ!」

 

 

 

イライザ:「望むところよ!」

 

 

 

シンシア:「本当、仲の良い二人ね。ジャック君ありがとう。次はシャロンさん、貴女の番よ。勿論、自己紹介は出来るわよね?」

 

 

 

シャロン:「私はシャロン。貴方達と違いエリート中のエリート。この学校には、パパとママに言われたから入りました」

 

 

 

シンシア:「貴女の一族は・・・、エリートエージェントとして、有名ね」

 

 

 

シャロン:「ええ。こんな学校さっさと卒業して、エリートエージェントとして活躍するのが目標です」

 

 

 

シンシア:「あまり舐めすぎない方が良いわよ。この学校はそんなに甘くないし、

      余裕ぶってると、首席で卒業出来ないかもしれないわ」

 

 

シャロン:「ご忠告ありがとうございます。

      シンシア教官も、私達一族を舐めないでくださいね。後で後悔することになりますから」

 

 

シンシア:「ええ、覚えとくわ。シャロンさん、ありがとう。じゃあ次は・・・、マックスくん、お願いね」

 

 

 

マックス:「皆さん、初めまして! 俺はマックス。この学校へは、ある目的があって入学しました」

 

 

 

シンシア:「目的?」

 

 

 

マックス:「行方不明の父さんを探すために、俺も同じエージェントになろうと思ってです」

 

 

 

シンシア:「行方不明・・・。貴方のお父さんの名前は?」

 

 

 

マックス:「アレックスです」

 

 

 

(その名前を聞いたクラスの仲間が全員、驚く)

 

 

 

シンシア:「そう・・・。貴方はアレックスの息子さんなのね」

 

 

 

マックス:「え? シンシア教官は父さんの事、知ってるのですか!?」

 

 

 

シンシア:「名前と数々の名声は知ってるわ。この業界じゃ、貴方のお父さん、アレックスは有名ですもの。

      お父さんを探すために、同じ道を進むのね」

 

 

 

マックス:「はい」

 

 

シンシア:「その道に困難が待ち受けていても、貴方は進むの?」

 

 

 

マックス:「どんな困難でも、父さんと会えるなら乗り越えます!」

 

 

 

シンシア:「アレックスに負けない正義感の持ち主なのね。じゃあ目標を聞かせて」

 

 

マックス:「目標はこの学校を父さんのようにNO.1で卒業して、そして立派なエージェントになって、

      いつか父さんを見つけます」

 

 

シンシア:「その目標に向かって進みなさい。頑張ってね」

 

 

 

マックス:「はい!」

 

 

 

シンシア:「マックスくん、ありがとう。じゃあ次は・・・」

 

 

 

 

ギルバート:「シンシア君、授業はどうだい?」

 

 

シンシア:「ギルバート教官。どうされたのですか?」

 

 

ギルバート:「どうも気になってね。見に来てしまったよ」

 

 

 

シンシア:「そうでしたか。でもご安心を。今、ちょうどみんなの自己紹介が終わったところです。

      みんなそれぞれ、目標を持ってて素晴らしいです」

 

 

ギルバート:「それなら心配はいらないね。みんなもシンシア君のいう事を聞いて、

       これからも授業、頑張るように。じゃあ、シンシア君、そろそろ授業が終わるし号令を頼む」

 

 

 

シンシア:「わかりました。ではそうね、ジャック君、お願い出来る?」

 

 

ジャック:「はい! 起立、礼!」

 

 

シンシア:「じゃあ、みんな明日の授業でね。気を付けて帰るのよ」

 

 

クラスのみんな:「はい!」

 

 

 

 

ジャック:「シンシア教官、素敵だな~。ライオンの種族と聞いた時は緊張したけどさ、

      頼りになるお姉さんみたいな感じで・・・」

 

 

 

マックス:「ジャック、ひょっとして?」

 

 

ジャック:「あぁ、一目惚れしたかもしれない・・・」

 

 

マックス:「惚れやすいの?」

 

 

ジャック:「そうじゃない。シンシア教官が初めてだよ」

 

 

マックス:「ふ~ん」

 

 

ジャック:「マックスこそ、クラスに気になる子はいなかったのか?」

 

 

マックス:「特にいなかった」

 

 

ジャック:「そっか、マックスには恋愛はまだ早いのかもな!」

 

 

マックス:「どういう意味だよ!」

 

 

ジャック:「さあな。それにしても、シンシア教官、恋人いるのかな~」

 

 

シャロン:「鼻の下、伸ばしてて見っとも無いわね」

 

 

ジャック:「なんだと!」

 

 

シャロン:「彼女には注意した方が良い・・・」(小声)

 

 

ジャック:「それって、どういう意味だよ?」(小声)

 

 

シャロン:「それくらい自分で考えなさい。良い? 忠告したからね」(小声)

 

 

ジャック(M):「一体、どういう事なんだ・・・。まっいっか! どうせ、シンシア教官への嫉妬とかなんかだろう」

 

 

マックス:「また言い合ってたけど大丈夫?」

 

 

ジャック:「平気だよ。そんな事より帰ろうぜ」

 

 

マックス:「そうだね。お~い、イライザ。一緒に帰らない?」

 

 

イライザ:「一緒に? 別に良いけど。ねぇ、どうせならどっか寄ってかない?」

 

 

マックス:「良いね! じゃあ、駅前に新しく出来たアイスクリーム屋はどう?」

 

 

イライザ:「その案、賛成! ジャックも行くでしょ?」

 

 

ジャック:「勿論、行くよ」

 

 

イライザ:「じゃあ、せっかくだしこんなのはどう? お店まで競争して、一番遅い人の奢りってのは?」

 

 

ジャック:「面白いね! 乗った!」

 

 

マックス:「競争か! 負けないからね!」

 

 

イライザ:「じゃあ、いちについて、用意、ドン!!!」

 

 

 

(教室から走って出ていく3人、それを見て呆れてるギルバート)

 

 

 

 

ギルバート:「やれやれ・・・。エージェントとしての自覚はあるのかわからないな・・・。

       おや? シャロン君、君は一緒にいかないのかい?」

 

 

 

シャロン:「私は別に・・・。それより先生、話が・・・」

 

 

ギルバート:「どうしたんだ? 何か悩み事かね?」

 

 

シャロン:「実は・・・」

 

 

シンシア:「ギルバート教官、お疲れ様です。今、宜しいですか?」

 

 

ギルバート:「シンシア君、どうかしたのかね? 実は、今、シャロン君の話を聞こうとしてた所なんだ」

 

 

シャロン:「ギルバート教官、私の話はまた今度で良いです。今日はこれで失礼します。ギルバート教官、シンシア教官」

 

 

ギルバート:「気を付けて帰るんだよ」

 

 

シンシア:「私、タイミングが悪かったでしょうか・・・?」

 

 

ギルバート:「そんなに気にしなくて良いだろう。それよりどうしたんだい?」

 

 

シンシア:「実は・・・。明日からの授業について、ご相談が・・・。立ち話もなんなので、教官室で」

 

 

ギルバート:「わかったよ」

 

 

シンシア:「すみません、ギルバート教官。私、教室に忘れ物したみたいなので、

      先に教官室に行っててください。すぐに向かいます」

 

 

ギルバート:「焦らないで良いからね。待ってるよ」

 

 

シンシア:「ありがとうございます」

 

 

 

シンシア(M):「あのシャロンって子、私の事をギルバートに伝えようとしてたみたいね。

         気を付けないと・・・。いざとなったら、

         排除も考えないといけないかしら・・・」

 

 

 

(教官室に向かうギルバートと教室に戻るシンシア、その二人の姿を遠くから見てたシャロン)

 

 

 

シャロン(M):「あのシンシアって教官・・・、さっきの授業で私にむけてきた殺気は只者ではなかった・・・。

         一体、何者なの・・・。これからも、注意しないと・・・。その事をギルバート教官は気付いてないし、

         早く伝えないと・・・」

 

 

 

(アイスクリーム屋に到着した三人)

 

 

 

ジャック:「やった! 一番乗り! 2人共、まだ来てないみたいだし、アイスは貰ったな!」

 

 

イライザ:「果たしてそれはどうかしら? ねっ、マックス。」

 

 

マックス:「ねっ、イライザ」

 

 

ジャック:「2人共、いつの間に!」

 

 

イライザ:「ジャックが到着する10分前に着いてたわよ」

 

 

ジャック:「そんな! 一体、どうやって?」

 

 

マックス:「ちょっと近道をね!」

 

 

ジャック:「なんだと!?」

 

 

イライザ:「私もマックスの後を付いて行ったってわけ。それにしても、よくこんな近道、知ってたわね?」

 

 

マックス:「街を色々と探検するの好きだから自然とね」

 

 

イライザ:「それも一種の才能ね。さて、ビリだったジャックには、どのアイスを奢ってもらおうかしら?」

 

 

ジャック:「ダブルまでだからな! トリプルは出さないぞ!」

 

 

イライザ:「ダブルまでね。わかったわ。じゃあ、私はこれとこれ。マックスは?」

 

 

マックス:「じゃあ、これとこれにしようかな。よろしくね、ジャック」

 

 

ジャック:「あぁ、わかったよ! すみません、僕はこれとこれ、支払いはみんな一緒で!」

 

 

イライザ:「ありがとうね、ジャック。う~ん、美味しい!」

 

 

マックス:「ありがとう、ジャック」

 

 

ジャック:「次は覚えとけよ・・・。はぁ~、どうせ奢るのならシンシア教官が良かったよ・・・」

 

 

イライザ:「ちょっと待って、ジャック、シンシア教官の事・・・?」

 

 

マックス:「うん、一目惚れしたらしいよ」

 

 

イライザ:「ええええ! 教官に恋しちゃったわけ! それは、前途多難ね・・・」

 

 

マックス:「教官と生徒だもんね・・・」

 

 

ジャック:「待て待て。そんなの恋のハードルとしては全然問題ない! 好きになったらアタックあるのみだ!」

 

 

イライザ:「ねぇ、マックス。ジャックって惚れやすいタイプ?」

 

 

マックス:「それ、俺もジャックに訊いたよ」

 

 

イライザ:「やっぱり」

 

 

ジャック:「失礼な奴等だな・・・。僕は恋をしたら一筋なんだ!」

 

 

イライザ:「はいはい。まぁ、頑張りなさい。ただし、恋にかまけてて、授業が散々だったら許さないからね!」

 

 

ジャック:「どうしてだよ?」

 

 

イライザ:「だって、私達、ライバルだからよ」

 

 

ジャック:「なるほどな。精進するよ!」

 

 

マックス:「俺も?」

 

 

イライザ:「ええ、貴方もよ。マックス。私達、4人、ライバルとして、これから2年間、頑張りましょう!」

 

 

ジャック:「4人? あと1人は誰なんだ?」

 

 

イライザ:「シャロンよ。あの子もきっといずれ・・・私達の仲間になる。そんな気がするの。だから4人よ」

 

 

ジャック:「俺はまだそう思えないけど、そうなれば強力なライバルになるな」

 

 

イライザ:「ええ」

 

 

マックス:「4人のライバルか・・・。なんか良いね。俺も絶対、負けないからね!」

 

 

イライザ:「望むところよ!」

 

 

ジャック:「あぁ、僕も負けないよ!」

 

 

イライザ:「じゃあ、2人とも、また明日ね!」

 

 

マックス:「うん、また明日!」

 

 

ジャック:「また明日な!」

 

 

 

(教官室での話を終えて1人残っているシンシア そこに電話がかかってくる)

 

 

 

シンシア:「もしもし。ええ、無事に潜入出来たわ。それとアレックスの息子も無事に発見よ。

      父親に似てて正義感が強いけど、まだこれからって感じ。

      ・・・心配しないで。上手くやるわ。例のプロジェクトの進行具合はどう?

      ・・・そう、順調なら良いわ。

      こちらも、次の作戦にうつるわ。じゃあ、また連絡するわね」

 

 

 

シンシア:「本当、これからが楽しみね・・・」(不穏に笑うシンシア)

 

 

 

 

イライザ:「次回予告」

 

 

ジャック:「クソッ・・・マックスに負けるなんて!」

 

 

マックス:「油断したジャックが悪いんだよ!」

 

 

イライザ:「まだ引きづってるの? 情けないわね!」

 

 

ジャック:「近道なんて卑怯だろ!」

 

 

イライザ:「頭脳戦よ! 1人、突っ走る貴方が単純なだけじゃない?」

 

 

ジャック:「それを言われると、何も言えない・・・」

 

 

マックス:「次の勝負も楽しみにしてる。ジャック!」

 

 

ジャック:「次は負けないからな!」

 

 

シャロン:「ちょっと、いつまで遊んでるのよ。早く、次回予告するわよ。

      このままだと、ギルバート教官が・・・」

 

 

ギルバート:「シャロン君、私がどうかしたのかい?」

 

 

シャロン:「いいえ、何でもありません!」

 

 

ギルバート:「そうか。・・・所で、次回予告は済んだのかな?」

 

 

イライザ:「今からする所です。ねっ、シャロン」

 

 

シャロン:「ええ。ギルバート教官が来られるのを待ってました」

 

 

ギルバート:「それなら、間に合ったようだな。では、マックス、頼む」

 

 

 

 

マックス:「次回予告」

 

 

ジャック:「自己紹介も終えて、いよいよ始まる授業」

 

 

シャロン:「だけど、そんな中、学校で爆発が起きる・・・」

 

 

イライザ:「そして、謎の仮面に、命を狙われるマックス・・・」

 

 

マックス:「俺と仲間達の運命はいかに・・・」

 

 

ギルバート:「次回、アニマル・エージェント、エピソード3

       ・・・マックスは、俺が絶対、守って見せる・・・」

 

 

 

 

終わり