表紙絵 DarthVader様(@darthvader1981)
アニマル・エージェント エピソード2
作者:ヒラマ コウ
比率:【3:2】
上演時間:【30分】
※2021年、6月28日、加筆修正
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登場キャラ
【マックス】猫♂・・・物語の主人公、行方不明の父親を探すために、自分も同じエージェントになろうと、
エージェントを要請する学校に入学する
幼い頃に、母親を亡くしており、父親と二人で住んでいた
性格:ドジだけど、目標に向かって努力する正義感は持ってる
見た目:背は低め 体型もがっしりはしてなく普通 色は白の毛並み
【ジャック】犬♂・・・エージェント学校で出会う仲間の1人 エージェントになるのが小さい頃の夢で、
エージェントの学校に入学する
性格: 明るくてムードメーカー、正義感は同じく強く、情にも熱い
見た目:背は高め 体型はガッチリ 色は茶色の毛並み
【イライザ】豹♀・・・エージェント学校で出会う仲間の1人 映画の中のエージェントのように、
悪い奴等を倒したいと思い、エージェントの学校に入学する
性格: 性格:明るくて正義感、強い。シャロンとは、よく喧嘩してる
見た目:背は高め 体型はスリムだけど筋肉質 色は黄色と黒の毛並み
【シャロン】狼♀・・・エージェント学校で出会う仲間の一人であるが、初対面では3人と仲が悪い。
代々から続くエリートエージェントの家系でこの学校にも、トップの成績で入学する。
主人公のドジだけど、正義感の部分が、苦手というか嫌い
性格: 慣れあいが苦手、どんくさいタイプは更に苦手 エリート家系である事を、誇りに思ってる
見た目: 背は普通 体型はスリムでスタイル抜群 色は灰色と白の毛並み
【ギルバート】虎♂ ・・・エージェント学校の講師 昔は凄腕のエージェントとして、色々な任務をこなしていたが、
大怪我をして、現役を引退し、今は学校で若いエージェントを育てている。
主人公の猫【マックス】の父親エージェントとは、同期のエージェントだった
アレックスが消息不明になってからは、マックスを自分の我が子のように育てる
性格: 厳格な一面あり 私語などをして話を聞かない生徒には、罰を与える
見た目: 背は高め 体型はガッチリで筋肉質 色は黄色と黒の毛並み
【シンシア】ライオン♀・・・謎を秘めた存在 マックス達、学校のメンバーを監視していると同時に講師の1人。
今の所、詳細不明。謎の組織に属しているみたいで、何か目的があって、メンバーを監視している
性格:残忍 冷酷 目的の為なら殺すことも全く躊躇わない。講師として居る時はその性格を隠している。
見た目:背は高め 体型は細身で無駄な肉がなくパーフェクト 色は黄色とオレンジの毛並み
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CAST
マックス:
ジャック:
イライザ、シンシア:
シャロン:
ギルバート:
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あらすじ
舞台はアメリカ、サンフランシスコ
エージェント部隊、ASFのベテランエージェント、アレックスは同期のエージェント、ギルバートと秘密の任務を遂行していた。
だが、侵入して暫くして、異変が起きる。侵入が施設の者に気づかれたのだ
迅速に脱出をするアレックスとギルバート・・・
だが、敵の銃により、アレックスが撃たれ、負傷する。このままでは、ギルバートも無事ではすまないと判断した、アレックスは
建物の外へ、ギルバートを突き飛ばす。
そして息子を頼むと言い残し、施設のゲートは閉まる。
ギルバートは、アレックスを助けようと戻ろうとするが、そのすぐ後に、施設は爆破されてしまう・・・
呆然とするギルバート・・・、手にはアレックスが息子に残した、シルバーのロケットペンダントがあった
ギルバートは重い足取りで、アレックスの息子がいる家へ。マックスは5歳、ギルバートは、
お父さんはどうしたの?と尋ねるマックスに、
こう告げた・・・
「お父さんは、重要なお仕事で、長い間家を留守にする。その間は、ギルバートおじちゃんと住もう」と・・・。
それから11年後、マックスは16歳になり、この物語は始まりを告げる・・・
マックスの父、アレックスの消息は?そして裏で暗躍する組織の正体は・・・
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(ASFエージェント養成機関学校、体育館内で新入生の入学式が行われている。演台に立ち新入生に話し出すギルバート)
ギルバート:「新入生のみんな、まずは入学おめでとう。既に入学出来たと安心してる者もいると思うがそれは甘いぞ!
これからの2年間、クラスの仲間と切磋琢磨しながら頑張り、2年後、首席で卒業出来るよう目指すのだ!
君達、1人1人が未来のエージェントの卵であると同時に、ライバルだという事を忘れないように、日々精進する事!」
ギルバート:「以上で、入学式は終了する。各自、配属されたクラスの教室に向かうこと。では解散!」
マックス(M):「いよいよだ・・・。父さんや、ギルバート叔父さんみたいな立派なエージェント目指して頑張らないと・・・。
でも・・・」
シャロン:「のろまの亀さん達、お先に。そうそう、マックスだっけ? 貴方はドジだしエージェント向いてないかもね。じゃあね。」
イライザ:「あっ、待ちなさいシャロン!」
ジャック:「入学式の間も、ずっといがみ合ってたけど、よく飽きないよな・・・」
イライザ:「ああいう子は、なんかほっとけないのよ。何となくだけど、気持ちわかるし・・・」
ジャック:「そうなんだな。おいっ、マックス。ぼーっとしてどうしたんだ?」
マックス:「シャロンの言う通り・・・。俺はドジだし・・・やっていけるのかなって・・・」
ジャック:「何、落ち込むこと言ってるんだよ! そんなの授業始まってからじゃないと、わからないし、
やる前から、諦めてるなんて、ライバル失格だぞ!」
マックス:「ライバル・・・?」
イライザ:「そうよ。私達、これから2年間、一緒に学ぶのと同時に、1人1人が良きライバルになるのよ!
そんな弱気じゃ、これから先が心配だわ・・・」
マックス:「イライザ・・・」
ジャック:「イライザの言う通りだぜ! これから、厳しい事が沢山、待ち構えてるんだ!
だが、それと同時に、体験したこともない事も待ってるんだぜ。
そう考えると、なんだか胸がドキドキして来ないか?」
イライザ:「それわかる! 私も、これからの訓練、そして体験できる事、考えると、居ても立っても居られないのよね!
それに、あの生意気な子にも負けたくないし!」
マックス:「2人共、俺を励ますために・・・。ありがとう・・・」
ジャック:「勘違いするんじゃない! 僕はただ、ライバルが初めから弱いなんて、面白くないから励ましただけだ!」
イライザ:「私もそんな感じよ! 訓練では手は抜かないからそのつもりでね!
いけない! 2人共、急がないと、最初の授業に遅れるわよ!」
ジャック:「最初から遅刻とかやばいだろ! 急ぐぞ!」
マックス:「うん!」
間
ジャック:「何とか間に合ったな・・・」
シャロン:「ギリギリセーフという所ね。間に合わなくても良かったのに」
ジャック:「なんだと!」
シャロン:「ふんっ!」
イライザ:「ジャック、早く席について!」
ジャック:「だけどよ・・・」
イライザ:「腹が立つ気持ちわかるけど、今は抑えて、ねっ?」
ジャック:「仕方ない・・・。このケリは今度つけてやる」
シャロン:「お好きにどうぞ。どうせ勝てないでしょうけど」
ジャック:「言わせておけば、図に乗りやがって・・・」
イライザ:「(溜息)」
マックス:「イライザって面倒見が良いんだね」
イライザ:「そうかしら?」
マックス:「あのまま2人を放置していたら、殴り合いになってたと思うし」
イライザ:「そうね・・・。私の感が正しければ、あの子も、本当は変わりたいと思ってると思うのよ」
マックス:「変わりたいって?」
イライザ:「今の自分からよ。なんだか、そんな感じがしてね・・・」
ジャック:「変わる努力なんて見えないけどな」
イライザ:「これは、似た者同士しかわからないってものなのよ」
ジャック:「似た者同士って、イライザも昔、あんな感じだったのか?」
イライザ:「まぁ、あんな感じの時もあったわ。だから余計にね・・・」
マックス:「そうなんだ・・・」
イライザ:「少しずつ、彼女も心を開いてくれると良いんだけど・・・」
ジャック:「最初からあんな感じだと、こっちも身構えちまうよな・・・」
マックス:「うん・・・」
イライザ:「私語は此処まで。教官が来たわ」
間
ギルバート:「入学式の時はどうなるかとヒヤヒヤしたが、どうやら全員集まってるようだな。
では、まずシャロン君、号令を頼む」
シャロン:「わかりましたギルバート教官。起立、礼、着席」
ギルバート:「ありがとう、シャロン君。さて、君達に早速だが、紹介しよう。
これから2年間、君達を教える講師の1人、シンシア君だ。シンシア君、みんなに挨拶を」
シンシア:「初めまして、皆さん。今日からみんなの講師になりました、シンシアです。
講師になるのは、初めてですが、皆さんと一緒に、成長出来たらなと思ってます。
よろしくね! みんな!」
ギルバート:「シンシア君は、見た通り、ライオンの種族だ。だから、彼女を怒らせたりしたら、食べられるかもしれないぞ。
みんな気をつけるように!」
シンシア:「ギルバート教官! 私は、そんな事しませんし、変な冗談、やめてください!」
クラス一同:「(笑う)」
ギルバート:「冗談は此処までにしておこう。それではシンシア君、後は任せたよ」
シンシア:「お任せください!」
(ギルバート教室から退場)
シンシア:「じゃあ、今日はまずみんなの事を知りたいから、自己紹介と目標を教えてもらおうかな」
シャロン:「シンシア教官、今日は授業は行わないのですか?」
シンシア:「あら、これも立派な授業だけど、何か不満があるのかしら?」
シャロン:「はい、つまらないので早退したいなと思っただけです」
ジャック:「いい加減にしろよ! お前はなんでそう突っかかってばかりなんだ!」
シンシア:「ジャック君、座りなさい。ここは私に任せて」
ジャック:「はい・・・」
(シャロンの席の近くに行くシンシア)
シンシア:「シャロンさん、貴女の気持ちもわかるわ。優秀だから、こんな授業はつまらないと、思うわよね」
シャロン:「ええ、わかってもらえたのなら、早退しても・・・」
シンシア:「駄目よ。これも大事な授業なの。ちゃんと居なさい。それに・・・」
(急に殺気と鋭い眼光でシャロンを見るシンシア)
シンシア:「これ以上、私の邪魔をするのなら・・・ただじゃおかないわよ」(小声だけど鋭い口調)
シャロン:「・・・」
シンシア:「シャロンさん、お返事は?」
シャロン:「わかりました・・・」
シンシア:「わかってもらえたようで、嬉しいわ。授業続けるわよ。ジャックくんもありがとう。
そういう勇気も忘れないでね。貴方の良い所だと思うわ」
ジャック:「はい!」
シンシア:「気を取り直して、授業を続けるわよ。じゃあ、まずはイライザさん、お願い」
イライザ:「皆さん初めまして! 私はイライザ。この学校には映画の中のエージェントのように、
悪い奴等を倒したくて入学しました!」
シンシア:「映画の中のエージェントに憧れたのね。だけど、現実は厳しいし、怪我もするかもしれないけど大丈夫?」
イライザ:「平気です! 私、これでも腕っぷしは、ここに居る男子に負ける気はありません!」
シンシア:「あら、それは頼もしいわね! 期待してるわ! じゃあ、次は目標をお願いね」
イライザ:「目標は・・・唯一つ! この学校でNO.1になって卒業して、現役でも活躍する事です!」
シンシア:「立派な目標だわ。頑張ってね!」
イライザ:「はい! 頑張ります!」
シンシア:「イライザさん、ありがとう。トップバッターとしては素晴らしい自己紹介だったわ。
じゃあ次は、ジャック君、よろしくね!」
ジャック:「初めまして! 僕はジャック。この学校には、エージェントになるのが小さい頃からの夢で入りました!」
シンシア:「小さい頃からエージェントになるのが夢だったのね。夢を持っている男の子って応援したくなるわ」
ジャック:「本当ですか?」
シンシア:「ええ。ただし特別扱いは、するつもりないから、厳しい訓練にもしっかり耐えて立派になりなさい!」
ジャック:「勿論です!」
シンシア:「じゃあ次は目標を教えて」
ジャック:「僕の目標は、この学校を首席で卒業して、立派なエージェントになることです!」
シンシア:「あら、それじゃあイライザさんと似てるわね。2人はライバルなのかしら?」
ジャック:「会ったばかりですが、同じ目標なのでそうなります」
イライザ:「ライバルになるかは不明だけどね」
ジャック:「それはこれから証明していくよ!」
イライザ:「望むところよ!」
シンシア:「本当、仲の良い二人ね。ジャック君ありがとう。次はシャロンさん、貴女の番よ。勿論、自己紹介は出来るわよね?」
シャロン:「私はシャロン。貴方達と違いエリート中のエリート。この学校には、パパとママに言われたから入りました」
シンシア:「貴女の一族は・・・、エリートエージェントとして、有名ね」
シャロン:「ええ。こんな学校さっさと卒業して、エリートエージェントとして活躍するのが目標です」
シンシア:「あまり舐めすぎない方が良いわよ。この学校はそんなに甘くないし、
余裕ぶってると、首席で卒業出来ないかもしれないわ」
シャロン:「ご忠告ありがとうございます。
シンシア教官も、私達一族を舐めないでくださいね。後で後悔することになりますから」
シンシア:「ええ、覚えとくわ。シャロンさん、ありがとう。じゃあ次は・・・、マックスくん、お願いね」
マックス:「皆さん、初めまして! 俺はマックス。この学校へは、ある目的があって入学しました」
シンシア:「目的?」
マックス:「行方不明の父さんを探すために、俺も同じエージェントになろうと思ってです」
シンシア:「行方不明・・・。貴方のお父さんの名前は?」
マックス:「アレックスです」
(その名前を聞いたクラスの仲間が全員、驚く)
シンシア:「そう・・・。貴方はアレックスの息子さんなのね」
マックス:「え? シンシア教官は父さんの事、知ってるのですか!?」
シンシア:「名前と数々の名声は知ってるわ。この業界じゃ、貴方のお父さん、アレックスは有名ですもの。
お父さんを探すために、同じ道を進むのね」
マックス:「はい」
シンシア:「その道に困難が待ち受けていても、貴方は進むの?」
マックス:「どんな困難でも、父さんと会えるなら乗り越えます!」
シンシア:「アレックスに負けない正義感の持ち主なのね。じゃあ目標を聞かせて」
マックス:「目標はこの学校を父さんのようにNO.1で卒業して、そして立派なエージェントになって、
いつか父さんを見つけます」
シンシア:「その目標に向かって進みなさい。頑張ってね」
マックス:「はい!」
シンシア:「マックスくん、ありがとう。じゃあ次は・・・」
間
ギルバート:「シンシア君、授業はどうだい?」
シンシア:「ギルバート教官。どうされたのですか?」
ギルバート:「どうも気になってね。見に来てしまったよ」
シンシア:「そうでしたか。でもご安心を。今、ちょうどみんなの自己紹介が終わったところです。
みんなそれぞれ、目標を持ってて素晴らしいです」
ギルバート:「それなら心配はいらないね。みんなもシンシア君のいう事を聞いて、
これからも授業、頑張るように。じゃあ、シンシア君、そろそろ授業が終わるし号令を頼む」
シンシア:「わかりました。ではそうね、ジャック君、お願い出来る?」
ジャック:「はい! 起立、礼!」
シンシア:「じゃあ、みんな明日の授業でね。気を付けて帰るのよ」
クラスのみんな:「はい!」
間
ジャック:「シンシア教官、素敵だな~。ライオンの種族と聞いた時は緊張したけどさ、
頼りになるお姉さんみたいな感じで・・・」
マックス:「ジャック、ひょっとして?」
ジャック:「あぁ、一目惚れしたかもしれない・・・」
マックス:「惚れやすいの?」
ジャック:「そうじゃない。シンシア教官が初めてだよ」
マックス:「ふ~ん」
ジャック:「マックスこそ、クラスに気になる子はいなかったのか?」
マックス:「特にいなかった」
ジャック:「そっか、マックスには恋愛はまだ早いのかもな!」
マックス:「どういう意味だよ!」
ジャック:「さあな。それにしても、シンシア教官、恋人いるのかな~」
シャロン:「鼻の下、伸ばしてて見っとも無いわね」
ジャック:「なんだと!」
シャロン:「彼女には注意した方が良い・・・」(小声)
ジャック:「それって、どういう意味だよ?」(小声)
シャロン:「それくらい自分で考えなさい。良い? 忠告したからね」(小声)
ジャック(M):「一体、どういう事なんだ・・・。まっいっか! どうせ、シンシア教官への嫉妬とかなんかだろう」
マックス:「また言い合ってたけど大丈夫?」
ジャック:「平気だよ。そんな事より帰ろうぜ」
マックス:「そうだね。お~い、イライザ。一緒に帰らない?」
イライザ:「一緒に? 別に良いけど。ねぇ、どうせならどっか寄ってかない?」
マックス:「良いね! じゃあ、駅前に新しく出来たアイスクリーム屋はどう?」
イライザ:「その案、賛成! ジャックも行くでしょ?」
ジャック:「勿論、行くよ」
イライザ:「じゃあ、せっかくだしこんなのはどう? お店まで競争して、一番遅い人の奢りってのは?」
ジャック:「面白いね! 乗った!」
マックス:「競争か! 負けないからね!」
イライザ:「じゃあ、いちについて、用意、ドン!!!」
(教室から走って出ていく3人、それを見て呆れてるギルバート)
ギルバート:「やれやれ・・・。エージェントとしての自覚はあるのかわからないな・・・。
おや? シャロン君、君は一緒にいかないのかい?」
シャロン:「私は別に・・・。それより先生、話が・・・」
ギルバート:「どうしたんだ? 何か悩み事かね?」
シャロン:「実は・・・」
シンシア:「ギルバート教官、お疲れ様です。今、宜しいですか?」
ギルバート:「シンシア君、どうかしたのかね? 実は、今、シャロン君の話を聞こうとしてた所なんだ」
シャロン:「ギルバート教官、私の話はまた今度で良いです。今日はこれで失礼します。ギルバート教官、シンシア教官」
ギルバート:「気を付けて帰るんだよ」
シンシア:「私、タイミングが悪かったでしょうか・・・?」
ギルバート:「そんなに気にしなくて良いだろう。それよりどうしたんだい?」
シンシア:「実は・・・。明日からの授業について、ご相談が・・・。立ち話もなんなので、教官室で」
ギルバート:「わかったよ」
シンシア:「すみません、ギルバート教官。私、教室に忘れ物したみたいなので、
先に教官室に行っててください。すぐに向かいます」
ギルバート:「焦らないで良いからね。待ってるよ」
シンシア:「ありがとうございます」
シンシア(M):「あのシャロンって子、私の事をギルバートに伝えようとしてたみたいね。
気を付けないと・・・。いざとなったら、
排除も考えないといけないかしら・・・」
(教官室に向かうギルバートと教室に戻るシンシア、その二人の姿を遠くから見てたシャロン)
シャロン(M):「あのシンシアって教官・・・、さっきの授業で私にむけてきた殺気は只者ではなかった・・・。
一体、何者なの・・・。これからも、注意しないと・・・。その事をギルバート教官は気付いてないし、
早く伝えないと・・・」
(アイスクリーム屋に到着した三人)
ジャック:「やった! 一番乗り! 2人共、まだ来てないみたいだし、アイスは貰ったな!」
イライザ:「果たしてそれはどうかしら? ねっ、マックス。」
マックス:「ねっ、イライザ」
ジャック:「2人共、いつの間に!」
イライザ:「ジャックが到着する10分前に着いてたわよ」
ジャック:「そんな! 一体、どうやって?」
マックス:「ちょっと近道をね!」
ジャック:「なんだと!?」
イライザ:「私もマックスの後を付いて行ったってわけ。それにしても、よくこんな近道、知ってたわね?」
マックス:「街を色々と探検するの好きだから自然とね」
イライザ:「それも一種の才能ね。さて、ビリだったジャックには、どのアイスを奢ってもらおうかしら?」
ジャック:「ダブルまでだからな! トリプルは出さないぞ!」
イライザ:「ダブルまでね。わかったわ。じゃあ、私はこれとこれ。マックスは?」
マックス:「じゃあ、これとこれにしようかな。よろしくね、ジャック」
ジャック:「あぁ、わかったよ! すみません、僕はこれとこれ、支払いはみんな一緒で!」
イライザ:「ありがとうね、ジャック。う~ん、美味しい!」
マックス:「ありがとう、ジャック」
ジャック:「次は覚えとけよ・・・。はぁ~、どうせ奢るのならシンシア教官が良かったよ・・・」
イライザ:「ちょっと待って、ジャック、シンシア教官の事・・・?」
マックス:「うん、一目惚れしたらしいよ」
イライザ:「ええええ! 教官に恋しちゃったわけ! それは、前途多難ね・・・」
マックス:「教官と生徒だもんね・・・」
ジャック:「待て待て。そんなの恋のハードルとしては全然問題ない! 好きになったらアタックあるのみだ!」
イライザ:「ねぇ、マックス。ジャックって惚れやすいタイプ?」
マックス:「それ、俺もジャックに訊いたよ」
イライザ:「やっぱり」
ジャック:「失礼な奴等だな・・・。僕は恋をしたら一筋なんだ!」
イライザ:「はいはい。まぁ、頑張りなさい。ただし、恋にかまけてて、授業が散々だったら許さないからね!」
ジャック:「どうしてだよ?」
イライザ:「だって、私達、ライバルだからよ」
ジャック:「なるほどな。精進するよ!」
マックス:「俺も?」
イライザ:「ええ、貴方もよ。マックス。私達、4人、ライバルとして、これから2年間、頑張りましょう!」
ジャック:「4人? あと1人は誰なんだ?」
イライザ:「シャロンよ。あの子もきっといずれ・・・私達の仲間になる。そんな気がするの。だから4人よ」
ジャック:「俺はまだそう思えないけど、そうなれば強力なライバルになるな」
イライザ:「ええ」
マックス:「4人のライバルか・・・。なんか良いね。俺も絶対、負けないからね!」
イライザ:「望むところよ!」
ジャック:「あぁ、僕も負けないよ!」
イライザ:「じゃあ、2人とも、また明日ね!」
マックス:「うん、また明日!」
ジャック:「また明日な!」
(教官室での話を終えて1人残っているシンシア そこに電話がかかってくる)
シンシア:「もしもし。ええ、無事に潜入出来たわ。それとアレックスの息子も無事に発見よ。
父親に似てて正義感が強いけど、まだこれからって感じ。
・・・心配しないで。上手くやるわ。例のプロジェクトの進行具合はどう?
・・・そう、順調なら良いわ。
こちらも、次の作戦にうつるわ。じゃあ、また連絡するわね」
シンシア:「本当、これからが楽しみね・・・」(不穏に笑うシンシア)
イライザ:「次回予告」
ジャック:「クソッ・・・マックスに負けるなんて!」
マックス:「油断したジャックが悪いんだよ!」
イライザ:「まだ引きづってるの? 情けないわね!」
ジャック:「近道なんて卑怯だろ!」
イライザ:「頭脳戦よ! 1人、突っ走る貴方が単純なだけじゃない?」
ジャック:「それを言われると、何も言えない・・・」
マックス:「次の勝負も楽しみにしてる。ジャック!」
ジャック:「次は負けないからな!」
シャロン:「ちょっと、いつまで遊んでるのよ。早く、次回予告するわよ。
このままだと、ギルバート教官が・・・」
ギルバート:「シャロン君、私がどうかしたのかい?」
シャロン:「いいえ、何でもありません!」
ギルバート:「そうか。・・・所で、次回予告は済んだのかな?」
イライザ:「今からする所です。ねっ、シャロン」
シャロン:「ええ。ギルバート教官が来られるのを待ってました」
ギルバート:「それなら、間に合ったようだな。では、マックス、頼む」
間
マックス:「次回予告」
ジャック:「自己紹介も終えて、いよいよ始まる授業」
シャロン:「だけど、そんな中、学校で爆発が起きる・・・」
イライザ:「そして、謎の仮面に、命を狙われるマックス・・・」
マックス:「俺と仲間達の運命はいかに・・・」
ギルバート:「次回、アニマル・エージェント、エピソード3
・・・マックスは、俺が絶対、守って見せる・・・」
終わり
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