キック・ラブ

 

 

 

作者:ヒラマ コウ

 

 

比率:【2:2】

 

 

上演時間:【40分】

 

 

 

登場人物

 

 

 

 

遠野 雅久(とおの がく)・・・物語の主人公。だけど周りに振り回される残念な社会人生活を送っている

                      アパート暮らし 203号室 

 

 

花染 薫(はなぞめ かおる)・・・物語のヒロイン。趣味は遠野を蹴り上げる事。遠野の隣に引っ越してきてから、

                        遠野に会うたびに、色々な方法を使い蹴ろうとするお茶目な性格

                        部屋は204号室 ちなみに握力も常人以上

 

 

 

アサーブ・クマール・・・インド人と日本人のハーフ。日本人の母親は皇という苗字。部屋は202号室

                         よく遠野の部屋のドアを破壊して、差し入れ(カレー)を持ってくる

 

 

 

麗華(れいか)・・・夜の蝶なのと、源氏名以外は、不明。ボン・キュ・ボンのボディーに虜にならない男はいない。201号室

 

 

 

 

 

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CAST

 

 

遠野 雅久:

 

 

花染 薫:

 

 

アサーブ・クマール:

 

 

麗華:

 

 

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遠野(N):「俺の朝は、危険だ・・・。何故なら・・・」

 

 

 

 

花染:「遠ーーーーー野!!! 待て!!! 逃げるな卑怯者!!! 正々堂々と、私に蹴られろーーーー!!!」

 

 

遠野:「正々堂々とってなんだ!!! 蹴ること自体、異常だろ!!!」

 

 

アサーブ:「遠ーーーーー野さん! 何処行くノ? カレー、冷めちゃうヨ!!! 大人しく蹴られてちょうだイ!!!」

 

 

花染:「良い所に! アサーブ、手伝え!!!」

 

 

アサーブ:「報酬はあるノ?」

 

 

花染:「持ちの論! 特選カレールー、1か月分でどうだ!!!」

 

 

アサーブ:「契約成立ネ!!! 遠野さーーーーん!!! カレールーの為に、蹴られてちょうだイ!!!」

 

 

遠野:「カレーのルーごときで、買収された裏切者なんて、知るかあああああ!!!

    よしっ! 此処を曲がったら、あいつらを撒ける・・・」

 

 

 

麗華:「いやん! 雅久君ったら・・・大胆。そんなに私の胸が恋しかった~?」

 

 

遠野:「麗華さん!!! これは、不可抗力でして・・・決して望んで飛び込んだわけでは・・・」

 

 

麗華:「そんな事はどうでも良いの。ねぇ~、今日のこの服装、どうかしら?」

 

 

遠野:「すみません! 俺、急いでて!」

 

 

麗華:「遠野君・・・冷たい・・・。私って・・・そんなに魅力ないんだ・・・」

 

 

遠野:「そんな事ないですよ! 麗華さんは、超絶、魅力的です!」

 

 

麗華:「本当? 麗華、嬉しい!」

 

 

遠野:「では、俺は急ぐので!」

 

 

麗華:「待って! 雅久君! これは御礼よ~」

 

 

遠野:「うわ! 道端で抱きしめないでください!」

 

 

麗華:「だって、嬉しかったんだもん。それとも、もう離れたい~?」

 

 

遠野:「それは・・・。もう少し、このままでも良いかなって」

 

 

麗華:「素直な子は、お姉さん、好きよ~」

 

 

花染:「遠ーーーー野!!!」

 

 

アサーブ:「遠ーーーー野さーーーーん!!!」

 

 

遠野:「ヤバッ! 麗華さん、そろそろ離してください!」

 

 

麗華:「う~ん。それは嫌」

 

 

遠野:「・・・まさか!!!」

 

 

花染:「流石は、どんな男でも手玉にとる麗華! 足止めご苦労であった!」

 

 

麗華:「さぁ、薫ちゃん! 思いっきり蹴っちゃってね~!」

 

 

アサーブ:「これ見ないと、朝が来た感じしないヨ!」

 

 

遠野:「嫌だ! 止めろ!!!」

 

 

花染:「フフフフ! 観念しろおおおおおおおお!!!」(遠野を思いっきり蹴り上げる)

 

 

遠野:「いったああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」

 

 

 

花染:「1日の始まりは、こうじゃなきゃね!!! さあて、仕事に行く準備、準備!」

 

 

アサーブ:「今日も頑張って働くヨ!!! 最近思うのだけど、遠野さん蹴られてて、少し喜んでる感じスル」

 

 

麗華:「それ、私も思った~。雅久君ってドMの素質あるのかも。今度、調教しようかな~。

    さ~て、私は帰って、寝るね~。みんな、おやすみ~」

 

 

 

 

 

(遠野1人 道端に残して解散する3人)

 

 

 

遠野(N):「俺はこの地球上で、一番、ついてない男だと最近思う。何故なら、この俺の住んでるアパートにおかしな女と、

      おかしなインド人のハーフと綺麗なお姉さんが、引っ越してきたからだ。始まりはそう・・・2ヵ月前・・・」

 

 

 

 

 

遠野:「今期のTVドラマもつまらないのばかりだな・・・。はぁ、何か面白い事でも起きないかな!!!」

 

 

 

(部屋のドアをドンドン叩く音が聴こえる)

 

 

 

遠野:「なんだよ。五月蠅いな・・・。新聞とかの勧誘とかだと面倒だし、居留守、使おうっと・・・」

 

 

 

(更にしつこくドアをドンドン叩く)

 

 

 

遠野:「早く諦めてくれないかな・・・。あ~、鬱陶しい・・・。」

 

 

 

(ドアをドンドンと叩く音がなくなり静かになる)

 

 

 

遠野:「やっと諦めたか・・・。これで、静かに・・・」

 

 

 

花染:「はぁーーーー! チェスト!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

(花染の蹴りで玄関のドアが吹っ飛ぶ)

 

 

 

遠野:「嘘だろおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

 

 

花染:「随分と脆いドアだな・・・。まだこれから、本気出そうと思ってたのに・・・」

 

 

遠野:「おい! お前! いきなり人の家のドア、何しちゃってくれてるんだよ!!!」

 

 

花染:「あぁ。いくら叩いても開かないから、蹴り飛ばした」

 

 

遠野:「何、しれっと当たり前だろ的な、ニュアンスで返してんだよ!」

 

 

花染:「他に、何が望みだ?」

 

 

遠野:「見ればわかるだろ! 見れば!!!」

 

 

花染:「壊れたドアがあるな」

 

 

遠野:「だな! それで、どうする?」

 

 

花染:「あぁ、そういう事か!」

 

 

遠野:「やっと、俺の言いたいことが、通じ・・・」

 

 

花染:「おりゃあああああああああああああああああ!!!」(壊れたドアをベランダの外に投げ飛ばす)

 

 

遠野:「何やってんだ!!!! おいいいいいいいいいいいいい!!!」

 

 

花染:「邪魔なのかなって、外に出しといた。感謝しろ!」

 

 

遠野:「感謝するわけねえだろ! ドア無しで、どうするんだよ!!!」

 

 

花染:「何とかなるだろう。そんな事より、後ろ向け」

 

 

遠野:「いきなり後ろってなんだよ?」

 

 

花染:「良いから早く!」

 

 

遠野:「わかったよ・・・。ほらっ、これで良いか? それで何がしたい・・・」

 

 

花染:「せいやああああああああああああああああ!!!!!!」(思いっきりお尻を蹴る)

 

 

遠野:「ぎゃあああああああああああ!!!!」

 

 

 

 

花染:「ふ~。・・・うん! やっぱりお前、最高だ! 最高の蹴り具合! 良い尻だ!!!」

 

 

遠野:「どういう・・・事だよ・・・!!!」

 

 

花染:「私は、お前の尻に惚れた!!!! 今日からお前の尻は、私の物だ!!!」

 

 

遠野:「はああああああああああああああああああ?」

 

 

花染:「てなわけで、今日から隣に引っ越してきた、花染 薫だ! よろしく~!!!」

 

 

 

 

 

遠野(N):「花染との衝撃的な出会いも、まだ冷めない内に、次に現れたのは、こいつだった・・・」

 

 

 

 

遠野:「隣に引っ越してきた、あの女、あれから、隙を見ては俺の尻を蹴ろうとしやがる・・・。

    俺が一体、何したってんだ!!!!」

 

 

 

(ドアをドンドン叩く音が聞こえる)

 

 

 

遠野:「いっけね! 流石に大声で叫び過ぎたか・・・。気を付けないと。このアパート、壁も薄いんだよな・・・」

 

 

 

(またドアをドンドン叩く音が聞こえる)

 

 

 

遠野:「おいおい・・・。今のは、そんなに大声出してないだろう・・・。いくら何でも過剰なんじゃ・・・」

 

 

 

アサーブ:「せーの、ナマステーーーーーーーーーーー!!!!」

 

 

(大きな音と共にドアが壊れる)

 

 

遠野:「嘘おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

 

 

アサーブ:「いとも簡単に壊れたヨ・・・。ちょっと、通信空手で習った技、試してみただけなのに、

      流行りの欠陥住宅ってのかもしれないネ」

 

 

遠野:「お前は誰だ!? 人の部屋のドアになんて事しやがる!!!」

 

 

アサーブ:「そんなに怒らなくて大丈夫ヨ。カレー食べてリラックスすると良いネ」

 

 

遠野:「こりゃ、どうも・・・。あっ、美味しい・・・。・・・って、そうじゃなあああああああああい!!!」

 

 

アサーブ:「タンドリーチキンと、チャイも召し上がるか?」

 

 

遠野:「今はいらああああん!!!! そんな事よりだ! どうしてくれるんだ! このドア!!!」

 

 

アサーブ:「差し入れしやすくなったから、問題ないヨ!」

 

 

遠野:「そうじゃないだろう!!! 弁償してくれるのか、訊いてるんだ!!!」

 

 

アサーブ:「私・・・。そこまでお金、持ってナイ・・・」

 

 

遠野:「カレーの差し入れ、出来るのにか?」

 

 

アサーブ:「カレーは別だし、カレー貯金してるから関係ないヨ」

 

 

遠野:「え? 即答!!! それにカレー貯金ってなんだ!!!」

 

 

アサーブ:「カレー作るための大事な金ヨ」

 

 

遠野:「金、あるじゃねえか! その金で壁、弁償しろ!!!」

 

 

アサーブ:「冗談は顏だけにしてヨ!!! この金は、カレー以外に使わないと、パパとママと約束した。だから使えナイ」

 

 

遠野:「おい! さらりと顏、馬鹿にしたよな?」

 

 

アサーブ:「してないヨ」

 

 

遠野:「俺の目を見て、言えるか?」

 

 

アサーブ:「そんなの言えるヨ」

 

 

遠野:「じゃあ、言ってみろ」

 

 

アサーブ:「オッケー。してな・・・(吹き出す)」

 

 

遠野:「何、吹き出してんだ!!! やっぱり馬鹿にしてるじゃねえか!!!」

 

 

アサーブ:「スパイス乱舞!!!!!」

 

 

遠野:「うわ!!! 目に沁みる!!!」

 

 

アサーブ:「私は、アサーブ・クマール。今日からお隣に引っ越してきたヨ。またカレーの差し入れするから、

      今日は許してヨ~~~!!!!」

 

 

 

遠野:「おい!!! こらっ!!! 待て!!! 逃げるな!!! 

    くそっ・・・。立て続けにドア壊して・・・。また怒られるの俺かよ・・・」

 

 

 

 

遠野(N):「そんな不幸の連鎖が続いてる俺に、今度は綺麗なお姉さんが訪ねてきた」

 

 

 

 

遠野:「大家さんに、こっぴどく怒られてしまった・・・。それもこれも、あいつらのせいだ!!!!」

 

 

 

(ドアをドンドン叩く音が聞こえる)

 

 

 

遠野:「このパターンは・・・。またあの蹴りたがり女か、差し入れインド野郎に決まってる・・・。絶対に出てやるもんか!」

 

 

 

麗華:「すみませ~ん! このアパートに、越してきたばかりなんだけど、いない? 凄く困ってるの~」

 

 

 

遠野:「綺麗な女性の予感・・・!」

 

 

 

麗華:「やっぱ、誰もいないのかな~。隣に頼んで・・・」

 

 

 

遠野:「お待たせしました。どんな困りごとですか?」(紳士的に振る舞う)

 

 

 

麗華:「麗華~、引っ越ししてきたのは良いけど、重い荷物はか弱いし、運べなくて困ってたの~。

    お兄さん、逞しいし、手伝ってくれないかな~?」

 

 

 

遠野:「そんな事なら、お安い御用です。その荷物はどれですか?」

 

 

 

麗華:「あれなんだけど~」

 

 

 

遠野:「あれですか・・・?」

 

 

麗華:「そう~。あれよ~」

 

 

遠野:「かなり重たそうな荷物ですね・・・」

 

 

麗華:「う~ん、引っ越しのお兄さん達も、次々とぎっくり腰になっちゃってね~。困ってたのよ~」

 

 

遠野:「それで、あの梱包された中身は、何ですか?」

 

 

麗華:「ひ・み・つ」

 

 

遠野:「秘密ですか・・・。流石にほらっ、壊れ物とかそういうのは、教えてもらえたら助かるなと・・・」

 

 

 

麗華:「重たくて~。大きいの~」

 

 

遠野:「それ以外は?」

 

 

麗華:「それ以外は、恥ずかしくて言えない~」

 

 

遠野:「そうですか・・・」

 

 

麗華:「無理そうなら、他に頼むけど~。せっかく、御礼も考えてたのにな~」

 

 

遠野:「御礼ですか!? どんな!?」

 

 

麗華:「それは、後の~、お・楽・し・み」

 

 

遠野:「全力で、運ばせてもらいまあああああああああああああああす!!!!」

 

 

麗華:「お願いね~」

 

 

遠野:「せーーーーーーの!!!! うっ・・・」

 

 

麗華:「凄~い! 持ち上がった~! その調子で、2階の部屋までよろしくね~」

 

 

遠野:「はーーーーい」

 

 

遠野(M):「中身はなんなんだ! かなり重いし・・・これは急がないと・・・俺も・・・」

 

 

麗華:「ほら~。もう少しよ~。頑張って~」

 

 

遠野(M):「階段、上り切った・・・。後は部屋に置くだけ・・・」

 

 

麗華:「ごめ~ん。もっと左よ~」

 

 

遠野:「こっち・・・ですか・・・?」

 

 

麗華:「行き過ぎ~。今度は右よ~」

 

 

遠野:「此処・・・ですか?」

 

 

麗華:「ちょっと止まって」

 

 

遠野:「はい・・・」

 

 

麗華:「やっぱ、左に置いて欲しい~」

 

 

遠野:「わかり・・・ました」

 

 

麗華:「ごめん・・・。やっぱ右が良いかな~」

 

 

遠野:「・・・此処ですか・・・」

 

 

麗華:「そうそう。そこ~。ゆっくり下ろしてね~」

 

 

遠野:「はい・・・当然ですよ・・・」

 

 

遠野(M):「俺の腰よ! 御礼まで、あと一息だ! もってくれーーーーー!!!」

 

 

麗華:「お疲れ~。本当、助かった~。じゃあ、約束のお礼、あげるね」

 

 

遠野:「はい!」

 

 

麗華:「目、瞑ってくれるかな?」

 

 

遠野:「わかりました!」

 

 

遠野(M):「どんな御礼なんだ・・・。ひょっとして・・・って、冷たっ!!!」

 

 

麗華:「はい・・・。御礼のアイス」

 

 

遠野:「えっ・・・?」

 

 

麗華:「もしかして~。何か別の事~、期待してた~?」

 

 

遠野:「いいえ! まさか!」

 

 

麗華:「良かった~! 私~、会っていきなり、がっつく男性、嫌いだから、そうじゃなくて良かった」

 

 

遠野:「当たり前じゃないですか! そんな男なんて、最低です!!!」

 

 

麗華:「紳士的で素敵~。私は、麗華。貴方の名前は?」

 

 

遠野:「遠野 雅久です!」

 

 

麗華:「じゃあ、雅久君ってこれから呼ぶね。また困った事があったら、助けてね~。雅久君」

 

 

遠野:「喜んで!!! いつでも呼んでください!!!」

 

 

麗華:「頼りにしてる。じゃあね~」

 

 

 

 

遠野:「悪い人ばかりじゃないな~。さてと、夕飯の準備、準備・・・はうっ!!!」

 

 

 

 

遠野(N):「その後、俺は、ぎっくり腰で、救急車で運ばれた・・・。以上が、俺の住んでるアパートに

       引っ越してきた住人だ。さて・・・冒頭の話に戻るとしよう」

 

 

 

 

 

遠野:「いてててててて・・・。俺の尻、毎日蹴られてて、よく平気だよな・・・。

    我ながら、お前には感謝してるぞ。これからも宜しくな。俺の尻!」

 

 

アサーブ:「何道端で、気持ち悪い事してる。急がないと仕事に遅れるヨ」

 

 

遠野:「え? 今、何時だ?」

 

 

アサーブ:「8時前になるヨ」

 

 

遠野:「完全に遅刻じゃねええか!!!」

 

 

アサーブ:「朝はしっかり食べないと、駄目ヨ! カレー、食べてくか?」

 

 

遠野:「そんな時間、ねえよ! じゃあ、行ってくる!!!」

 

 

 

アサーブ:「急ぎ過ぎて、工事中のマンホール空いた場所に、落ちないように気を付けてネ!」

 

 

 

遠野:「いくらんなでも、そんな馬鹿じゃねえよ!!!

    誰が落ちるか・・・うわあああああああああああああああああああああ!!!!」

 

 

アサーブ:「人が折角、前もって忠告したのに・・・やはり落ちたヨ・・・」

 

 

遠野:「いてててて・・・。おい! こらっ! アサーブ!!! そういう時は、

    前方に空いてるマンホールがあるから、気を付けてって、言えよ!!!!」

 

 

 

アサーブ:「次から、そうするヨ。じゃあ、遠野さん。私も仕事の時間だから、自力で脱出してネ」

 

 

 

遠野:「おいっ!!! 助けろよ!!!」

 

 

 

 

 

 

遠野(N):「どうにか脱出をして、会社に行ったのは良いけど、当然・・・大遅刻をしてしまい・・・

       上司に、怒られた・・・」

 

 

 

 

(夕方、花染の部屋 不穏に何か話し合う3人)

 

 

 

花染:「みんな、集まったな」

 

 

麗華:「薫ちゃんの為だもん。当然よ~。それに、面白い事って大好き~」

 

 

アサーブ:「私も同感ヨ。さぁ、2人さん、チャイ飲んで、今夜の作戦会議ネ」

 

 

花染:「流石は、遠野の尻LOVE! 同好会の、会員NO.2、NO.3だな!!!」

 

 

アサーブ:「褒めてもカレーしか出ないヨ。それで、どんな計画考えた?」

 

 

麗華:「誘惑なら任せて~。雅久君って、すぐ私の頼み聞いてくれるから~」

 

 

花染:「今夜の作戦はこうだ!!! 2人共、耳を貸せ」

 

 

麗華:「やだ! それ、面白そう!!! 麗華、頑張る~」

 

 

アサーブ:「早速、準備に取り掛かるヨ」

 

 

花染:「フフフフ・・・。夜になるのが、楽しみだ!」

 

 

 

 

(その頃 会社で働いてる遠野)

 

 

 

遠野:「なんだなんだ・・・。何か背中から寒気が・・・。マンホールに落ちたのが原因か?

    早く仕事、終わらせて帰ろうっと・・・」

 

 

 

(仕事も終わり、会社から出て帰宅をする遠野)

 

 

 

遠野:「今日も1日、疲れたな~。早く家に帰って、冷たいビール飲んで、疲れ癒した~い!」

 

 

 

(占い師に変装した(麗華)が声をかける)

 

 

 

麗華:「そこの貴方、お待ちなさい」

 

 

遠野:「えっ? 俺?」

 

 

麗華:「そうよ。いけないわ。貴方には、とんでもない事が、起こるって出てるわ・・・」

 

 

遠野:「とんでもない事!?」

 

 

麗華:「ええ・・・。色々な人を見てきたけど・・・こんなのは初めて・・・。えっ、嘘っ!!! あらあら、こんな事まで!!!」

 

 

遠野:「ちょっと! 気になるじゃないですか!!!」

 

 

麗華:「そうよね! 気になるわよね!」

 

 

遠野:「はい!」

 

 

麗華:「でもほらっ、占いって、当たるも八卦、当たらぬも八卦じゃない? だから強制は出来ないし・・・。

    あら、やだ! 此処までの人は・・・初めて・・・」

 

 

 

遠野:「あぁ~! もう! 良いから、占ってください!!!」

 

 

麗華:「あら? そう、じゃあ、占ってあげる。はいっ」(遠野に手を差し出す)

 

 

遠野:「何ですか? 早く占ってください」

 

 

麗華:「占い料、5千円になりま~す」

 

 

遠野:「お金、とるんですか?」

 

 

麗華:「何? 払えないの?」

 

 

遠野:「5千円は・・・」

 

 

麗華:「えっ!!!!! こんな事が起こるなんて、貴方の人生・・・残酷・・・」

 

 

遠野:「・・・」

 

 

麗華:「私なら・・・神様を恨むわ・・・これは・・・」

 

 

遠野:「払います」

 

 

麗華:「無理しなくて良いのよ。こんな路上の占い屋に・・・」

 

 

遠野:「5千円で、悲惨な未来が変わるなら、安いもんだ! ちくしょ~!!!」

 

 

麗華:「まいどあり~」

 

 

遠野:「・・・それで、どうすれば、回避出来ますか?」

 

 

麗華:「そうね~。この先の道を左に曲がって、真っ直ぐ進んで、突き当りを右に曲がってごらんなさい。

    そうすれば、自ずと、次の道が示されます」

 

 

遠野:「その先は何が?」

 

 

麗華:「行けば、道は示されます」

 

 

遠野:「どんな道が?」

 

 

麗華:「行けば、道は示されます」

 

 

遠野:「わかりました・・・。言われた通り、行ってみます・・・」

 

 

麗華:「貴方に、神のお導きが、ありますように」

 

 

 

 

 

 

遠野:「えっと、この先の道を左に曲がって、真っ直ぐ進んで、突き当りを右にだったよな・・・。一体何が、あるんだ?」

 

 

遠野:「あっ、突き当りって事は、此処を右だな・・・。ん? また道が続いてるだけのような・・・」

 

 

 

(占い師に変装した(アサーブ)が声をかける)

 

 

 

アサーブ:「そこの貴方、少し止まるがヨロシイ」

 

 

遠野:「えっ?」

 

 

アサーブ:「今、俺? って顔した、アンタヨ」

 

 

遠野(M):「また占い師・・・? ここら辺は、占い師の集まる場所なのか・・・?」

 

 

アサーブ:「アイヤ~! アンタに、とんでもない災い起こる、出てるアル!」

 

 

遠野:「とんでもない災い!?」

 

 

アサーブ:「こんな運悪い人、長年、占いしてるけど、見た事ナイ」

 

 

遠野:「どんな事が、起こるんだ?」

 

 

アサーブ:「お兄さんが、明日には、お姉さんになったり~」

 

 

遠野:「はぁ!? 俺が女に?」

 

 

アサーブ:「それだけじゃ、ナイヨ。その翌日には海外に行ってるアル」

 

 

遠野:「何が、どうして、そうなるんだ!?」

 

 

アサーブ:「それは・・・。教えてあげたいのは山々ネ~。だけど占いは、当たるも八卦、当たらぬも八卦言うヨ~。

      お客さんに、強制は出来ないアル・・・」

 

 

遠野:「占ってください! そしていくらですか? どうせ、貴方も、占い料、とるんでしょう! 払いますよ!」

 

 

アサーブ:「占い師が、みんな金、金、金の亡者みたいに、考えてるの酷いアル・・・」

 

 

遠野:「あっ・・・。言い過ぎたよ・・・ごめん・・・。それで、占い料は?」

 

 

アサーブ:「お兄さん、良い人だから、特別価格、1万円ネ!!!」

 

 

遠野:「1万円!?」

 

 

アサーブ:「本当は、3万の所を、お兄さん、良い人だから、特別価格アル。それとも・・・嫌か?」

 

 

遠野(M):「疑いのない眼差し・・・。これは俺の為になんだ・・・。大人になるんだ・・・」

 

 

遠野:「わかりました。1万円払います」

 

 

アサーブ:「まいどあり~アル!」

 

 

遠野:「それで、どうやって、災いを回避すれば?」

 

 

アサーブ:「見えてきたアル。この道を真っ直ぐ進んで、突き当りを右に曲がって、50m程歩いたら、左に曲がる道があるから、

      そこを曲がるとヨロシイ。そしたら、道端に、500円玉が落ちてるから、それを拾って、

      交番に届けたら、災いは回避出来るアル」

 

 

 

遠野:「500円玉を交番に届けたら、本当にさっき言ってた、災いは回避、出来るんだな?」

 

 

アサーブ:「中国4千年が誇る、占いネ。信じないと、バチ当たるヨ~」

 

 

遠野:「中国の占い、凄いな! 必ず言われた通りにするよ!」

 

 

アサーブ:「頑張るアル~!!!」

 

 

 

 

 

 

遠野:「えっと、この道を真っ直ぐ進んで、突き当りを右に曲がって、50m程歩いたら、左に曲がる道があるから、

    そこを曲がる。そしたら、道端に、500円玉が落ちてるっと・・・」

 

 

 

遠野:「50mだと・・・此処を曲がるんだな・・・。おっ、なんか光ってる物が・・・。本当に500円玉だ!

    よし、これを後は拾って交番に・・・」

 

 

 

 

花染:「占い信じて油断してて、隙だらけだキーーーーック!!!!!!」

 

 

 

遠野:「いたああああああああああああああああ!!!!」

 

 

 

花染:「ふ~。上手く行ったな!!!」

 

 

遠野:「花・・・染・・・。ってことは、まさか!?」

 

 

花染:「お~い、2人共、上手く行ったぞ! 大成功だ!」

 

 

アサーブ:「花染さんの、作戦のおかげヨ」

 

 

麗華:「緊張したけど、楽しかった~」

 

 

遠野:「お前等・・・」

 

 

花染:「よ~し! 無事、作戦も成功したし、焼肉行くぞ! 焼肉! 1万5千円もあるしな!」

 

 

アサーブ:「ヤッター! 今夜はご馳走ヨ」

 

 

麗華:「私、良いお店、知ってる~」

 

 

花染:「よしっ、お店も決まったし、行くぞ~!」

 

 

遠野:「人のお金だと思って・・・」

 

 

花染:「何してんだ? 置いてくぞ?」

 

 

遠野:「俺も、行って良いのか?」

 

 

花染:「当たり前だろ! 焼肉は、みんなで食べてこそ、美味しいんだ!!! ほらっ、ささっと立て!」(遠野に手を差しだす)

 

 

遠野:「あぁ・・・」

 

 

麗華:「2人共、何してるの~。早く~」

 

 

アサーブ:「お腹、ペコペコヨ!」

 

 

花染:「わかったって! 今行くから待ってろ!!!」(笑いながら少し先の2人に叫ぶ)

 

 

 

 

 

遠野(N):「無茶苦茶な3人だけど、決して悪い奴等じゃない・・・。俺は、その時、そう思った。

       だが・・・それは、間違いだった! やっぱこいつら、悪魔だ!!!」

 

 

 

 

(翌朝)

 

 

 

花染:「遠ーーーーーー野ーーーー!!!!」

 

 

遠野:「昨日、飲み過ぎたから、今日は大人しく寝かしてくれ!!!」

 

 

アサーブ:「遠ーーーーー野さーーーーん!!! 朝のカレー、特選ルーで作ってみたから、食べてヨ!!!」

 

 

遠野:「気持ち悪いのに、カレーなんて食べれるか!!!!」

 

 

麗華:「雅久君~。昨夜は楽しかったのよ~。なのに、どうして、開けてくれないの~?」

 

 

遠野:「麗華さんまで・・・。いや、でも待て・・・。昨日あんな騙され方したじゃないか・・・開けるんじゃない・・・。俺・・・」

 

 

麗華:「仕方ないわね~。アサーブ君、薫ちゃん、ちょっと離れてね~。危ないからどいててね。雅久君~。最後のお願い、開けて~」

 

 

遠野:「駄目だ駄目だ! いくら、麗華さんの頼みでも開けるわけには・・・」

 

 

麗華:「いい加減にしろ! こら! いつまで、うじうじ悩んでんだよおおおおおおおおお!」(思いっきり回し蹴り)

 

 

 

(麗華の回し蹴りで玄関のドアが吹っ飛ぶ)

 

 

 

遠野:「麗華さあああああああああああああああああああん!?」

 

 

 

花染:「麗華、やっる~!!!」

 

 

麗華:「昔、ちょっと色々とね~。そんな事より・・・」

 

 

遠野:「麗華さん、おはようござい・・・」

 

 

麗華:「あん? 人が丁寧にお願いしてるのに、いつまでも開けないで、おはようございますだ~? 舐めてんのか?」

 

 

遠野:「ひいいいいい!!!」

 

 

麗華:「何、人の顏みて、いちいちビビってんだよ!!! しめるぞコラ!!!」

 

 

遠野:「すぐに開けないで、すみませんでした!!!!」

 

 

麗華:「これに懲りたら、もう二度と待たすんじゃねえぞ!!! 良いな!!!」

 

 

遠野:「はい!!!!!」

 

 

麗華:「よし、良いぞ! 薫、やっちまいな!!!」

 

 

花染:「合点!!! 姉御!!! 行かせていただきやす!!!

    姉御を待たせて、うじうじと寝てるんじゃねえぞキーーーーック!!!!」

 

 

遠野:「ぎゃああああああああああああああああああああああ!!!!」

 

 

麗華:「良い蹴り~。流石、薫ちゃんね~」

 

 

アサーブ:「本当、いつ見ても綺麗な蹴りヨ」

 

 

花染:「朝の行事も終わりっと! にしても麗華、凄いな!!! 私の蹴りに負けないくらいだぞ!!!」

 

 

麗華:「薫ちゃんには負けるって~。昔、やんちゃな時もあっただけよ」

 

 

花染:「そっか! さっきの麗華も、今の麗華も、私は好きだ!」

 

 

麗華:「やだ! さっきの麗華は、忘れて~」

 

 

遠野:「麗華さんに・・・あんな一面があったなんて・・・」

 

 

アサーブ:「遠野さん、どんまいヨ。カレーでも出して、元気出すネ」

 

 

遠野:「アサーブ、お前・・・良い奴・・・」

 

 

アサーブ:「元々、遠野さんの顔じゃ、釣り合わないヨ。ハートブレイクしても仕方ないネ」

 

 

遠野:「前言撤回・・・。この野郎・・・」

 

 

花染:「さぁ、仕事行くぞ! みんな、今日も頑張ろう!!!」

 

 

麗華:「私は~、これから彼とデートよ~。じゃあね~」

 

 

遠野:「彼氏、いたのかよ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

遠野(N):「こんな3人に毎日振り回されてるなんて、俺はやはり、この地球上で一番、ついてないのかと思ってた時に、

       1本の電話がかかってきた・・・」

 

 

 

 

遠野:「もしもし・・・。はい・・・お疲れ様です。・・・えっ!? 本当ですか!? それは、決定事項ですか?

    ・・・わかりました。・・・準備しておきます・・・」

 

 

 

遠野:「運が向いて来たかも。これで、あのハチャメチャな3人と・・・」

 

 

遠野(N):「その時俺は、ふと考えた・・・。昨夜の焼肉での出来事を・・・。

       なんだかんだで、この生活を楽しんでた俺自身を・・・」

 

 

 

遠野:「ドタバタな日常も・・・悪くはなかったな・・・」

 

 

 

 

 

 

 

花染:「よう! 遠野! 今夜は遅かったじゃないか?」

 

 

遠野:「あぁ・・・。少し考え事してたからな・・・」

 

 

花染:「お前も色々、大変なんだな! それはそうと、早く蹴らせろ!!! 私の足が、お前の尻を恋しがってるんだ!!!」

 

 

遠野:「お前はそればっかりだな」

 

 

花染:「悪いか? これこそ、私だからな!」

 

 

遠野:「そんなんで、会社でよくやっていけるな・・・」

 

 

花染:「会社は関係ない! 私がこうでありたいから、こうなんだ!」

 

 

遠野:「お前らしいな。なぁ、少し、散歩しないか?」

 

 

花染:「なんだ? デートのお誘いか?」

 

 

遠野:「良いから、ついてこい・・・」

 

 

 

 

 

 

(少し歩いて、川の土手に辿り着く)

 

 

 

遠野:「着いた」

 

 

花染:「へ~! こいつは、綺麗な場所だな!」

 

 

遠野:「・・・お前達、3人と出会うまでは、よく此処に来てたんだ。会社で怒られたり、落ち込んだ時はさ・・・」

 

 

花染:「そっか。お前のお気に入りの場所なんだな。だったら、どうして、私を連れてきた?」

 

 

遠野:「俺さ・・・。今日、会社の上司から電話があって・・・。転勤を言い渡された・・・」

 

 

花染:「そうなのか・・・。何処へ、引っ越すんだ?」

 

 

遠野:「アメリカだってさ! あっちの取引先で、俺の力が必要なんだって・・・」

 

 

花染:「それって、出世じゃないか! もっと喜べ!!!」

 

 

遠野:「わかってるよ・・・。だけど・・・これで本当に良かったのかって思ってな・・・。お前達とのドタバタも、

    段々、楽しいっていうか・・・。1人じゃないんだなって・・・思えて来て・・・」

 

 

花染:「この・・・大馬鹿野郎!!!!」(遠野の尻を蹴る)

 

 

遠野:「何すんだよ!!!!」

 

 

花染:「なんでそうなる? お前は、お前の人生だろ!!! 私達と別れるのが辛い? 甘えてんじゃない!!!」

 

 

遠野:「だけど!!!」

 

 

花染:「良いかよく聞け!!! お前の人生はお前のものだ!!! それをいちいち、他人のせいにするんじゃない!!!

    向こうで、お前の力を待ってるんだ!!! 行って助けてやれ!!!」

 

 

遠野:「花染・・・」

 

 

花染:「正直な所、お前のその素敵な尻と別れる事になるのは、残念だ・・・。だけど、それも仕方ないぞ!!!」

 

 

遠野:「こんな時にも、俺の尻かよ」

 

 

花染:「好きなんだから仕方ないだろ!」

 

 

遠野:「俺自身の事も、少しは好きになれよ」

 

 

花染:「何をいってる? お前の尻が好きなんだから、お前も好きに決まってるだろ!」

 

 

遠野:「はぁ? じゃあ、俺の事・・・」

 

 

花染:「好きだから、喝も入れたんだ! それくらい分かれよな!!!」

 

 

遠野:「じゃあ、尚更・・・。こんな別れで良いのかよ? いつ戻って来れるか、

    もしかしたら・・・そのまま戻ってこれないのかも、しれないんだぞ・・・」

 

 

 

花染:「好きな相手と別れるのは辛い・・・。だけど、お前が幸せなら、私も幸せだ! だから、後悔はしない・・・!」

 

 

遠野:「花染・・・お前・・・」

 

 

 

(泣き顔を見られたく無くて、うつむく花染)

 

 

 

花染:「馬鹿! 人の顏、まじまじと見てるんじゃない!!! 良いから、後ろ向け!!!」

 

 

遠野:「後ろって・・・」

 

 

花染:「良いから、早く・・・!!!」

 

 

遠野:「わかったよ・・・」

 

 

花染:「それで良いんだ・・・。ありがとうな・・・。遠野・・・」

 

 

遠野:「俺の気が変わらないよう、思いっきり頼む!」

 

 

花染:「あぁ!!! 向こうでも・・・元気に暮らせよ・・・そして立派になって出世しろよキーーーーック!!!!!!」

 

 

遠野:「響いたよ・・・。しっかりと、俺の心と尻に・・・」

 

 

花染:「馬鹿・・・。少しは痛がるフリしろ・・・」

 

 

遠野:「お前に蹴られ続けて・・・俺の尻も鍛えられたんだ・・・」

 

 

花染:「そっか・・・。流石は私の愛した男の尻だ・・・」

 

 

遠野:「・・・元気でな。花染・・・」

 

 

花染:「そっちもな・・・遠野・・・」

 

 

 

 

 

 

遠野(N):「こうして、俺はアメリカに行く準備を進めていった・・・。そしてみんなと別れの日・・・」

 

 

アサーブ:「遠野さんが、いなくなるんて・・・寂しいヨ・・・」

 

 

遠野:「アサーブ。色々あったけど、世話になったな・・・。お前の差し入れのカレー。美味しかったよ」

 

 

アサーブ:「向こうに行っても、元気で、カレー食べてネ」

 

 

遠野:「あぁ。毎日は食べないかもだけど、そうするよ」

 

 

麗華:「雅久君~。最後に抱きしめさせて~」

 

 

遠野:「麗華さん。はい・・・」

 

 

麗華:「もう・・・この髪の刈り上げた感じ、触れないのね~」

 

 

遠野:「えっ・・・? 麗華さんが、俺を抱きしめたくなる理由って、それですか?」

 

 

麗華:「麗華の彼氏は、刈り上げて無いから、この感触は楽しめないの~。だから残念~」

 

 

遠野:「そうだったんですか・・・」

 

 

アサーブ:「男は、悲しい生き物ヨ・・・」

 

 

遠野:「一言、余計なんだよ。アサーブ・・・」

 

 

麗華:「それより~、薫ちゃんは、何処に行ったのかしら? 雅久君とお別れだっていうのに~」

 

 

遠野:「良いんです。花染とは、もう別れは伝えてるんで・・・」

 

 

麗華:「そうなんだ~。じゃあ、大丈夫ね。心なしか、遠野君、良い顏してるし。向こうでも頑張ってね~!」

 

 

アサーブ:「寂しくなったら、いつでも帰って来てヨ。カレー用意しとくネ!」

 

 

遠野:「2人共、ありがとう!!! お元気で!!!」

 

 

 

 

 

 

遠野(N):「こうして、俺はアメリカに旅立った。そして月日は流れ・・・」

 

 

 

 

遠野:「こっちでの暮らしも、だいぶ慣れてきたな・・・。今度の部屋は、壁も分厚いし、ドアも、部屋も広い!

    いう事なしだな! さて、夕食の準備、準備!」

 

 

 

(ドアをドンドン叩く音)

 

 

 

遠野:「こんな夜に誰だ? 今夜は疲れてるし、また明日、来てくれ」

 

 

 

(更にドアを強くドンドン叩く音)

 

 

 

遠野:「しつこいな!!! 早く諦めて帰って・・・」

 

 

 

花染:「はぁーーーーー。居留守、使ってんじゃねえええええええええええええええええええ!!!!」

 

 

(花染の蹴りでドアが吹っ飛ぶ)

 

 

遠野:「この感じは!!!!!!!」

 

 

花染:「日本より、頑丈なドアだ! だけど、私の敵ではないぞ!!!」

 

 

遠野:「花染!!!! 一体どうして?」

 

 

花染:「私だけじゃない! おい、2人共、入って来て良いぞ!!!」

 

 

アサーブ:「此処が、新しい遠野さんの部屋ネ。立派な部屋ヨ!」

 

 

麗華:「素敵なお部屋ね~。雅久君~。久しぶり~」

 

 

遠野:「2人まで! どうして?」

 

 

アサーブ:「私のカレーが、あれから大繁盛して、アメリカにも店舗が出来たヨ」

 

 

麗華:「私は~。彼氏がアメリカに転勤になったから、じゃあ~、私もアメリカに住んじゃおうかなって~」

 

 

遠野:「だからといって、どうして此処が?」

 

 

花染:「それは、私のおかげだ! 2人共、アメリカに行くって決まったからな。

    このアパートを、折角だし、買い取ったんだ!!!」

 

 

遠野:「買い取っただって?」

 

 

花染:「これでも、私は、令嬢だからな! お金ならいくらでもある!!! てなわけで!!!」

 

 

アサーブ:「これらも4人、一緒ヨ!」

 

 

麗華:「雅久君~。また一緒ね~」

 

 

花染:「そうと決まったらお祝いだ!!! 早速、一発、尻、蹴らせろおおおおおおおおお!!!!」

 

 

遠野:「結局、またこれかよ!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

遠野(N):「俺は地球上で一番ついてない男かもしれない・・・。だけど平気だ・・・。

       だって、俺には、ハチャメチャだけど、人生を一緒に楽しめるこの3人がいるから!」

 

 

 

 

 

 

 

 

終わり

 

 

 

 

 

作者あとがき

 

この台本は、早川ふうさんと696さんと、Twitterでやり取りしてる時に、生まれました

コメディー台本は色々あって、暫く書けませんでしたが、

こうして、この台本が、書けたことを、ここでお2人に、改めて感謝します

個性豊かなキャラ達のドタバタラブコメディー、

色々な演者さん達に、この台本を楽しんで、演じてもらえたら、凄く嬉しいです♪