ブラッディ・ハプニング・マリード
作者 ヒラマ コウ
登場人物
セシリア・・・デイビスの元婚約者
自分の原因でデイビスを喧嘩に巻き込んでしまい、
それが原因で、婚約も白紙に・・・
花嫁候補の一人
プリシラ・・・セシリアとデイビスの前に現れた編集長
花嫁候補の一人
デイビス・・・セシリアの元婚約者
二人の喧嘩に巻き込まれ、頭を打って記憶喪失に
その事が原因で、自分の妻をどちらか選ばなくてはいけなくなる
比率:【1:2】
上演時間【50分】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー【デイビス役の方へ、お願い】ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※途中、310のデイビスのセリフ後に、どちらの女性を、妻にするか選択肢があります
セシリア、選ぶ場合は、ピンクの番号表示、332へ
プリシラ、選ぶ場合は、パープルの番号表示、311へ
是非、デイビスになって、どちらの女性と一緒になりたいか、ご自身で考えて下さいね
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※オンリーONEシナリオ2022
6月、【ジューンブライド】、テーマにしたシナリオ
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CAST
セシリア:
プリシラ:
デイビス:
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001 セシリア:「ハ~イ! 私の名前はセシリア! よく皆には、セリシアと間違えられるのだけど、
そういう時には私は決まって相手にこう言っちゃうの!
地獄に落ちな! ベイビー!!!
え? 過激じゃないかって!? 平気よ、全然、こんなの普通!
だって、名前を言い間違えられるのって、凄く腹が立つじゃない!!!」
002 デイビス:「セシリア、そんな所で何してるんだい?」
003 セシリア:「あ~、デイビス。今、大事な時間なの・・・。邪魔しないで!」
004 デイビス:「オフィスの隅っこで、独り言なんて言ってるのに?」
005 セシリア:「良いから、放っておいて頂戴!」
006 デイビス:「変なセシリア。とにかく今日は忙しいんだから、早く戻って来てよね!」
007 セシリア:「わかったわよ! デイビス!
・・・あ~、何処まで話したっけ!?
まぁ、良いわ! さっきの彼は、私の同僚で、そして私の未来のパートナーのデイビス!
ああやって、空気が読めない時もあるけど、彼、凄く優しいの~!
え!? 惚気は結構ですって!? ・・・わかった、話を戻すわね。
そのデイビスと、私は2週間後、無事、結婚する・・・はずだった・・・。
え? どうして、過去形かですって? それは・・・」
008 プリシラ:「セシリア、そんな所で、サボってないで、早く仕事に戻って。良い、30秒以内よ」
009 セシリア:「プリシラ編集長、わかりました・・・!」
010 プリシラ:「忙しい時期なのに、本当に使えない子・・・」
011 セシリア:「・・・もう、理由はわかったでしょ?
全ては、この新しく入って来たプリシラのせいよ・・・。
彼女は・・・、いいえ、あの女は、私のデイビスにこう言って、近付いてきたの!」
間
012 プリシラ:「仕事、お疲れ様」
013 デイビス:「プリシラ編集長、お疲れ様です。あ~・・・何か急用ですか?」
014 プリシラ:「特に用って訳じゃないの。ただ何となく・・・」
015 デイビス:「何となく、何です?」
016 プリシラ:「何となく、貴方の顔が見たくなったの。ねぇ~、そんな理由じゃ駄目かしら?」
017 デイビス:「駄目じゃないですけど・・・。俺には、心に決めた婚約者が・・・」
018 プリシラ:「良いじゃない。別にその彼女から、貴方を取る気は無いんだから。
私は、ただ、今後の貴方のポストについて、今夜、バーで一杯、どうかしら? って、誘おうとしただけよ」
019 デイビス:「もしかして、昇進のお話・・・」
020 プリシラ:「貴方も、雇用機会均等法は、把握してるわよね?」
021 デイビス:「アメリカでは採用、昇給、昇進、異動、一時解雇、懲戒、解雇など、
雇用上の決定において、差別を禁止する規定ですよね・・・?」
022 プリシラ:「ええそうよ。貴方の仕事能力は、前任の編集長からも、引き継いだ際に、
色々と、聞かせてもらって、気になってたの。
だから、一度ゆっくり今後の事について、話したかったのよ」
023 デイビス:「そうでしたか・・・」
024 プリシラ:「でも、こんな話、突然されても、戸惑うだけよね・・・!
ごめんなさい・・・。また、別の日に・・・」
025 デイビス:「今夜は予定無いので、大丈夫です!」
026 プリシラ:「罹った・・・」(小声)
027 デイビス:「え? 何か言いましたか?」
028 プリシラ:「ううん、こっちの話だから、気にしないで。
良かった、じゃあ今夜22時に、このホテルのバーで待ってるわ。じゃあまた後でね」
028 セシリア:「以上! 昼の状況説明、終わり! ・・・ねぇ、本当、信じられないわよね!
昇進の話を理由に、私の彼をホテルに呼び出すなんて・・・!
本当、嫌になっちゃう・・・! 絶対にこのままじゃ、済まさないんだから!!!」
間
(22時 ホテルのバー 店内には、JAZZが流れている)
BGM:【ゆったりめの大人の雰囲気のJAZZ】
029 セシリア:「へぇ~・・・このホテル、高級志向で、いかにもあの女が選びたがるって感じね・・・。
さて、肝心のあの女は・・・、居た居た。・・・何よ、あの赤いドレスは・・・!
絶対に、デイビスを今夜、持ち帰る気よ・・・!
よし・・・、この席からなら、バーカウンターの様子も、わかるわね。
さて、どうしたものか・・・」
030 プリシラ:「もう、そんな所で、何してるの! こっちよ!」(入り口で探してるデイビットに向かって)
031 デイビス:「遅れて、すみません・・・」
032 プリシラ:「レディーを待たすなんて・・・、貴方、紳士失格よ」
033 デイビス:「え?」
034 プリシラ:「もう、冗談よ。・・・何か飲む?」
035 デイビス:「仕事の話なんでは?」
036 プリシラ:「貴方って、頭が堅いのね。今は、オフの時間だから、そんな事、気にしなくて良いの。
遠慮しないで、頼んで」
037 デイビス:「そうは言われても・・・、こんなに高級なホテルに来た事が無くて・・・」
038 プリシラ:「そう。なら私が頼んであげる。
マスター、ロングアイランドアイスティーを一杯、お願い」
039 デイビス:「アイスティーのお酒ですか?」
040 プリシラ:「あら貴方って、お酒に詳しくないのね。
そう、とってもすっきりした飲み口で、飲みやすいのよ」
041 デイビス:「それは楽しみです」
042 セシリア:「・・・ロングアイランドアイスティーですって!? 確か、アルコール度数、30度のお酒よね・・・。
アイスティーのような味わいで、美味しいけど・・・、デイビスはそこまで、お酒に強くないのに・・・。
あの女、こうやって気に入った男を持ち帰ってるんだ・・・。許せない・・・」
043 プリシラ:「マスター、ありがとう。・・・さぁ、デイビス、飲んでみて」
044 デイビス:「いただきます。・・・・・・。ふぅ~」(ロングアイランドアイスティーを飲む)
045 プリシラ:「どうかしら?」
046 デイビス:「とても飲みやすいです。・・・あ~、でも思ってた以上にアルコールが~・・・」
047 プリシラ:「あら、もう酔いが回ったの? 貴方って、本当、可愛いわね・・・」
048 デイビス:「え・・・? 可愛いって、どういう意味です・・・か・・・?」
049 プリシラ:「そのままの意味よ。ねぇ、彼女とは付き合って、どれくらい?」
050 デイビス:「2年になりますね・・・。彼女、喧嘩早い部分もあるけど~、そんな部分も可愛くて、好きなんです」
051 セシリア:「デイビス・・・。私もそんな素直な部分が、大好きよ」
052 プリシラ:「ふ~ん、そんなに彼女の事、好きなんだ~。・・・じゃあ、私は敵わないわね~」
053 デイビス:「え・・・?」
054 プリシラ:「ねぇ~、私って、そんなに魅力ないかしら?」
055 デイビス:「それは・・・、その・・・」
056 プリシラ:「どうしたの~? 素直に答えて頂戴。ほらっ、早く~・・・」(デイビスの手を握る)
057 デイビス:「編集長、その手、離して・・・」
058 プリシラ:「駄~目、プリシラと呼んで頂戴。そうしたら~、離してあげる」
059 デイビス:「プリシラ・・・、お願いだから、離し・・・」
060 プリシラ:「ねぇ~、今日のこのドレス、貴方が喜ぶかなって思って選んだのよ~。どう~?」
061 デイビス:「凄く綺麗で、似合ってます・・・。・・・あの・・・」
062 プリシラ:「ふふふ、ありがとう。・・・もう、こんなに顔を赤くして、どうしちゃったの~?」
063 デイビス:「それは・・・」
064 プリシラ:「そ・れ・は・・・?」
065 セシリア:「あ~、もう我慢の限界!!! こんなの見てられない!!!
ねぇ!!! ちょっと!!! その手をデイビスから離しなさい!!!」
066 デイビス:「セシリア!!! どうして此処に居るんだ!?」
067 セシリア:「そんな事はどうでも良いの!!! ちょっと、プリシラ編集長、話があるわ!!!」
068 プリシラ:「あ~ら、覗いてたのね。貴女って、ストーカー気質なのかしら・・・。何か用なの?」
069 セシリア:「ストーカーは、貴女の方でしょう!!! デイビスにこんなアルコール度数の高いお酒まで、飲ませて・・・。
酔わして、一体、何をする気だったのよ!!!」
070 デイビス:「セシリア、それは誤解だ!!! 俺は仕事の話をしに・・・」
071 セシリア:「良いから、デイビスは黙ってて!!!」
072 デイビス:「・・・」
073 プリシラ:「何って・・・、デイビスの言う通り、彼の今後の昇進について、
ゆっくり、二人っきりで、話そうと思ってただけよ~。
それをぶち壊しに来るなんて、貴女、どうかしてるわ~」
074 セシリア:「まぁ、次から次へ嘘が上手です事!!! それじゃあ、そのバッグから見えてるホテルのキーは何なのよ!!!」
075 プリシラ:「これは~・・・、私の泊まってる部屋のキーよ。ホテルなんだから、決まってるじゃない」
076 セシリア:「何ですって!?」
077 プリシラ:「あ~あ、折角の良い気分も台無し。・・・デイビス、仕事の話は、また今度、ゆっくりしましょう。
じゃあね~」
078 セシリア:「あっ、ちょっと、待ちなさいよ!!! 待て、逃げるな!!! 卑怯者!!!」(髪を引っ張る)
079 プリシラ:「痛~~~い!!! 何するのよ!!! この馬鹿女!!!
早く、その汚い手を離しなさい・・・!!!」
080 セシリア:「汚いですって!!! 言わせておけば・・・!!!」(更に強く引っ張る)
081 プリシラ:「きゃあああああ!!!! もう、頭に来た~!!!!」(負けじと髪を引っ張る)
082 セシリア:「痛いじゃない!!! 離し・・・なさい!!!!」
083 プリシラ:「嫌よ!!! そっちから離して!!!」
084 デイビス:「おい、二人共、喧嘩はよしてくれ!!! 他の客にも、迷惑が・・・」
085 セシリア:「デイビス・・・!!! 口を!!!!」
086 プリシラ:「挟まないで!!!!」
087 デイビス:「ぐはっ!!!!! ・・・・・・痛っ・・・」(二人のもみ合いで、吹き飛ばされ頭を打つ)
088 セシリア:「嘘!!! ちょっと、デイビス、しっかりして!!!」
089 デイビス:「・・・頭を打ったけど、平気・・・。・・・それより・・・」
090 セシリア:「ちょっと!!! あんたのせいで、デイビスが頭打ったじゃない!!!
早く謝って!!!」
091 プリシラ:「はぁ!? 何で私だけなのよ!!! 貴女も突き飛ばしたじゃない!!!」
092 セシリア:「それは、あんたが髪を引っ張るからでしょう!!!」
093 プリシラ:「それは、貴女からじゃない!!!」
094 セシリア:「何ですって!!!!」
095 デイビス:「二人共!!!! いい加減にしてくれ!!!!」
096 セシリア:「デイビス・・・」
097 プリシラ:「・・・」
098 デイビス:「悪いけど、これ以上、付き合ってられないよ・・・!!! 俺は先に帰る・・・」
099 セシリア:「ちょっと、待ってよ!!! デイビス!!!
・・・帰っちゃった・・・」
100 プリシラ:「あらお気の毒様。でも、元はと言えば、全て貴女の責任じゃない。私も、帰るわ。じゃあね」
101 セシリア:「ちょっと!!! それどういう意味よ!!!
・・・はぁ・・・、デイビス・・・」
間
(自分の部屋に戻るセシリア デイビスに謝ろうと電話をかける)
102 セシリア:「最悪な夜だった・・・。・・・こうしちゃ居られない・・・。デイビスに、謝らなきゃ・・・」
SE:電話のコール音
103 セシリア:「あっ、もしもし、デイビス・・・、さっきは」
104 デイビス:「ハ~イ、デイビスです。今、電話に出られないので、御用のある方は、ピーっという発信音の後に伝言をどうぞ」
SE:電話の発信音
105 セシリア:「・・・もしもし、デイビス。さっきはごめんね・・・。あんな事になるなんて、思いもしなかったの・・・
凄く反省してる・・・。私のせいで、頭も打ってるし、心配なの・・・。連絡、待ってるわ・・・。じゃあ・・・。
・・・デイビス、怒ってるのかな・・・。はぁ・・・」
間
106 セシリア:「・・・もう、朝・・・。・・・あ~、化粧も落とさないで寝ちゃった・・・。最悪・・・。
・・・デイビスから連絡は・・・、なし・・・。まだ、怒ってるのかな・・・。
よし、もう一度・・・」
SE:電話のコール音
107 セシリア:「あっ、もしもし・・・」
108 デイビス:「ハ~イ、デイビスです。今、電話に出られないので、御用のある方は、ピーっという発信音の後に伝言をどうぞ」
SE:電話の発信音
109 セシリア:「・・・デイビス、何度もごめんね・・・。もしかして、まだ怒ってる?
お願い・・・、凄く反省してるの・・・。連絡頂戴・・・。待ってる・・・」
(2時間後)
間
110 セシリア:「あれから、もう2時間、待ってるのに・・・、まだ返信が来ない・・・。
もしかして、何かあったんじゃ・・・。・・・こうしちゃ居られない・・・!!!」
(デイビスのアパート前)
111 セシリア:「デイビス、部屋に居るかな・・・。あっ、あれはデイビス・・・!
ねぇ!!! デイビス!!! 何で電話に出なかったのよ!!!
流石に昨夜は、やり過ぎたかな~と思ったけど、それにしても・・・!!!」
112 デイビス:「え? ちょっと待って! いきなり怒鳴られても意味が分からない!
君・・・、誰なの・・・? もしかして俺の知り合い・・・?」
113 セシリア:「・・・何言ってるのよ。私よ、セシリアよ・・・。貴方の婚約者の・・・!!!」
114 デイビス:「婚約者・・・!? ごめん・・・。覚えてない・・・」
115 セシリア:「一体、どうなってるの・・・」
116 プリシラ:「もう、勝手に先に行ったら、迷子になるわよ!」
117 デイビス:「プリシラ、ごめん・・・。それより、この女性だけど、俺の婚約者って本当・・・?」
118 プリシラ:「デイビス、医者にも言われたでしょう? 貴方、記憶喪失になったのだから、
無理して、思い出そうとしては駄目だって」
119 デイビス:「それはどうだけど、彼女・・・、必死だったから気になっちゃって・・・」
120 プリシラ:「今は自分の事だけ、考えて置けば良いのよ。・・・悪いけど、先に車に戻ってて」
121 デイビス:「わかったよ・・・」
122 セシリア:「ねぇ! これは一体どういう事!? 説明して!!!」
123 プリシラ:「・・・あの後、彼が道端で倒れてるの発見したから、
病院に連れて行って、医者に診て貰ったってわけ・・・。
デイビス・・・、頭ぶつけた事が原因で、記憶喪失になったのよ」
124 セシリア:「記憶喪失・・・。・・・それって一時的なのでしょう・・・!?」
125 プリシラ:「さぁ・・・。医者も、いつ記憶が戻るか分からないって言ってたわ」
126 セシリア:「そんな・・・」
127 プリシラ:「彼の身の回りの世話も心配しないで。もう手配したから。
貴女は、何もしなくて良いのよ」
128 セシリア:「ちょっとそれどう言う意味・・・!」
129 プリシラ:「この後のスケジュールも一杯で、貴女の相手してる暇ないの! またね~」(車のドア閉める)
130 セシリア:「何よ! それ! ちょっとまだ話は終わって無いのよ! このドア、開けなさいよ!!!」
131 プリシラ:「お待たせ、デイビス。・・・さぁ、行きましょう」(セシリアの台詞に被せて)
132 デイビス:「あぁ・・・。・・・彼女、外で何か騒いでるけど・・・」
133 プリシラ:「貴方は気にしなくて良いのよ。・・・運転手、早く車を出して」
SE:車の発進音
134 セシリア:「・・・こんなのって無いわよ。絶対に許せない・・・!」
間
135 プリシラ:「さぁ、家に付いたわよ」
136 デイビス:「プリシラ・・・。すまない・・・」
137 プリシラ:「これくらい、良いのよ。今は、休むのも大事だって、医者にも言われたでしょう」
138 デイビス:「それはそうだけど・・・、此処までしてくれるなんて、感謝でしか無いよ・・・」
139 プリシラ:「感謝してるなら、今は安静にして。早く元気になって。
貴方には、これからの会社の事とか、期待してるのよ」
140 デイビス:「その事だけど・・・、俺、迷惑かけないかな?」
141 プリシラ:「迷惑かけても良いのよ。そんな事、気にしないで。ゆっくり休んで。
おやすみ・・・、デイビス」
142 デイビス:「おやすみ・・・。プリシラ・・・」
間
(2週間後)
143 セシリア:(N)「プリシラがデイビスを強奪してから、2週間が経過した。
・・・私とデイビスはと言うと・・・」
間
144 セシリア:「おはよう! デイビス! う~ん!!! 今日は良い天気ね!!!」
145 デイビス:「おはよう・・・。今日は曇りだけど・・・。セシリア、君って変わってる人だね・・・」
146 セシリア:「こんな曇ってる日にも、心は晴れ晴れとしていたいって意味よ! 深く追求しないで・・・。
そんな事より・・・、どう、何か思いだした?」
147 デイビス:「・・・ごめん。・・・君の事は、思い出して無い・・・」
148 セシリア:「そう・・・! じゃあ、何か思い出したら、教えてね・・・!」
149 デイビス:「わかったよ・・・」
150 セシリア:(N)「こんな風に、すっかり心の距離が空いてしまったのだ・・・。
一体、これからどうしたら良いのよ・・・!」
151 デイビス:「・・・セシリア」
152 セシリア:「何かしら? デイビス」
153 デイビス:「こんな時に言うのもなんだけど、俺達の婚約は・・・」
154 セシリア:「あ~、延期よね! 勿論、延期で良いわよ! 大丈夫、平気よ! 気にしないで!」
155 デイビス:「そうじゃないんだ」
156 セシリア:「え?」
157 デイビス:「いつ記憶が戻るかも分からない状態だし・・・。
一度、白紙に戻させて欲しいんだ・・・」
158 セシリア:「そんな・・・」
159 デイビス:「・・・このまま君をずっと待たせ続けるのも、気の毒だし・・・。
それに・・・」
160 セシリア:「まだ何かあるの?」
161 デイビス:「・・・」
162 セシリア:「どうしたの? 早く答えて」
163 デイビス:「その・・・」
164 プリシラ:「デイビス・・・、取材に行く時間よ。用意は出来てる?」
165 デイビス:「あぁ、出来てる。
・・・セシリア、そう言うわけなんだ・・・。
この話の続きは、また今度・・・。じゃあね・・・」
166 セシリア:「何なのよ・・・」
167 プリシラ:「ねぇ、セシリア。・・・良い、よく聞きなさい!
デイビスは、貴女と違って、この会社の未来にも、大事な人材なの・・・。
分かったなら、邪魔しないで頂戴! 話は以上よ」
168 セシリア:「ちょっと待ちなさいよ!」
169 デイビス:「セシリア・・・」
170 セシリア:「デイビス・・・、私はただ・・・」
171 デイビス:「頼むから、俺と彼女の邪魔しないで・・・。じゃあ、急ぐから・・・」
172 セシリア:「デイビス・・・」
間
173 セシリア:(N)「・・・私の責任でもあるけど・・・、此処まで酷い展開は予想してなかった・・・。
ううん・・・、こんな事で落ち込んで居られない・・・。
何とかしなくちゃ!!!!」
間
174 デイビス:「俺は、この先、どうすれば良いんだ・・・。セシリアは婚約者らしいけど・・・。
彼女との記憶が、何も思い出せない・・・。彼女、必死だった・・・。
どうして、何も思い出せないんだ・・・! クソッ・・・」
175 プリシラ:「・・・デイビス、眠れないの?」
176 デイビス:「プリシラ・・・。君こそ、こんな夜更けにどうしたんだ・・・?」
177 プリシラ:「貴方の事が心配で、気になったのよ。眠れないなら、カモミールティーはどうかしら?」
178 デイビス:「ありがとう。貰うよ」
179 プリシラ:「用意するわね」
180 デイビス:「あぁ・・・」
間
181 プリシラ:「用意出来たわよ。はい・・・」
182 デイビス:「ありがとう・・・。・・・美味しいよ」
183 プリシラ:「それ飲み終わったら、ちゃんと寝て。体にも障るわ・・・」
184 デイビス:「あぁ・・・、そうするよ」
185 プリシラ:「ねぇ、デイビス・・・」
186 デイビス:「何だい?」
187 プリシラ:「今は自分の体の事だけ考えて。貴方が無事なのが、私は何より嬉しいの」
188 デイビス:「君は優しいんだな・・・」
189 プリシラ:「欲しいと思った時は、手段を選ばない部分もあるけどね~・・・。
その性格で、これまでも・・・、色々、失敗しちゃったわ・・・」
190 デイビス:「失敗から学ぶことも多いし、それで良いと思うよ」
191 プリシラ:「貴方の方こそ、随分と優しいのね。さぁ、話しは此処までよ。
明日も仕事なんだから、早く寝なさい。・・・おやすみ、デイビス」
192 デイビス:「わかった、そうするよ。おやすみ、プリシラ」
間
(翌日の夕方)
193 プリシラ:「デイビス、今日の取材の記事、纏めて置いて頂戴。私は先に帰るわ。お疲れ様」
194 デイビス:「お疲れ様です」
195 セシリア:「デイビス、お疲れ様」
196 デイビス:「あぁ・・・」
197 セシリア:「昼間は、ごめんなさい・・・」
198 デイビス:「俺の方こそ、悪かったよ・・・。自分のこれからの事しか、頭になかった・・・」
199 セシリア:「昇進できるチャンスなんだもの。そんなの当然よ。
・・・でも、正直・・・、婚約を一度、白紙に戻そうって言葉は、ズシンと心に来た・・・」
200 デイビス:「・・・」
201 セシリア:「貴方は覚えてないかもしれないけど・・・、元はといえば、貴方の記憶喪失も私の責任だし・・・。
だから・・・、その・・・、ごめんなさい・・・」
202 デイビス:「もう良いよ。幾ら謝られても、失った記憶は戻って来ないし・・・。
それよりも、こういうのはどう? 今度の日曜、何処か二人で出かけない?」
203 セシリア:「え・・・?」
204 デイビス:「君が俺の婚約者だったのも、どうやら事実見たいだし・・・。
一度、君と一緒に過ごしてみたら、何か思いだすかもって考えたんだ。駄目かな?」
205 セシリア:「ううん、駄目じゃない。・・・日曜日、空いてる」
206 デイビス:「良かった。・・・さて問題は、何処に行くかだな・・・」
207 セシリア:「それなら、私・・・、行きたい場所あるんだけど・・・」
208 デイビス:「オッケー。それなら、そこで決定だ。・・・後で詳細、送っておいて」
209 セシリア:「分かった、送る。・・・仕事、頑張って」
210 デイビス:「ありがとう、セシリア」
間
211 セシリア:(N)「デイビスからの思わぬ提案に、久しぶりに心が弾んだ。
心なしか、距離感も前みたいにとはいかないけど、近付いた見たいだし・・・。
後は、私次第で元にも・・・。・・・そんな事を考えながら約束の日曜日を迎えた」
212 デイビス:「ごめん、少し遅れた・・・」
213 セシリア:「ううん、良いのよ。私も今さっき着いた所」
214 セシリア:(N)「本当は楽しみで仕方なくて、1時間前には到着してたのだ」
215 デイビス:「此処からの景色、良いね~」
216 セシリア:「・・・私ね、あの映画観てから、一度、此処に来てみたかったの~!」
217 デイビス:「それって・・・、ラ・ラ・ランド」
218 セシリア:「ラ・ラ・ランド」(同時に)
219 デイビス:「あっ・・・」
220 セシリア:「ふふふ・・・。・・・デイビスも知ってたんだ。素敵な映画よね」
221 デイビス:「このグリフィス天文台で、踊るシーンは、印象的だった」
222 セシリア:「あのシーン、最高だった~! 天文台の中で、踊り出す、
ライアン・ゴズリングと、エマ・ストーンに憧れちゃった・・・。
でもほら私は、乱暴な性格だし・・・、あんなに優雅に踊れないし、映画のヒロインには・・・」
223 デイビス:「そんな事ないよ。・・・此処はハリウッドに近い場所・・・!
誰もが、映画の主人公、ヒロインになっても誰も文句は言わないよ。
・・・さぁ、セシリア。・・・手を・・・」
224 セシリア:「でも・・・」
225 デイビス:「おいおい、恥ずかしがらないでくれよ。
・・・これでも、精一杯の勇気、出してるんだからさ・・・」
226 セシリア:「デイビス・・・。うん・・・」
227 デイビス:「・・・さぁ、俺に掴まって。あの音楽を思い出すんだ・・・。
そうそう・・・、上手い上手い・・・。その調子・・・」
228 セシリア:「・・・貴方って、リード上手なのね。・・・こんな一面、知らなかった・・・」
229 デイビス:「記憶を無くす前の自分は、知らないけど・・・、そんなのは今はどうでも良いよ。
目の前に、こんなに魅力的な女性が居るんだから・・・」
230 セシリア:「その台詞・・・。記憶のある内に聞きたかった。
でも・・・、今、最高に楽しい気分だから、許してあげても良いわよ」
231 デイビス:「君も随分と、俺の気持ちを振り回すね~。・・・どうやら、映画のヒロインに向いてるようだ」
232 セシリア:「それは貴方もよ、デイビス・・・。・・・ライアン・ゴズリングの次くらいに、格好良いわよ!」
233 デイビス:「あっ、よくも言ったな! こらっ! 待てっ!」
234 セシリア:「嫌よ! 悔しかったら捕まえてごらんなさい! ふふふ!」
235 デイビス:「・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・、よ~し、捕まえた!」
236 セシリア:「・・・ねぇ、今、どんな気持ち・・・?」
237 デイビス:「う~ん・・・こんな気持ちかな・・・。・・・」(セシリアの頬にキスする)
238 セシリア:「・・・デイビス・・・」
239 デイビス:「・・・これが今の精一杯の気持ち・・・。駄目かな・・・?」
240 セシリア:「駄目じゃない・・・。・・・今はこれで十分よ。
・・・今日はありがとう・・・。・・・一時の出来事だけど・・・、
映画のヒロインみたいになれて、嬉しかった・・・。そろそろ、帰るわね・・・」
241 デイビス:「送ろうか?」
242 セシリア:「大丈夫、一人で帰れるから。・・・また会社でね、デイビス」
243 デイビス:「あぁ・・・」
244 セシリア:(N)「本当は、もっと長い時間、デイビスと一緒に居たかった・・・
でも・・・、それを望むと、夢のような時間は、崩れてしまうかも知れない・・・。
そんな恐怖がよぎった私は、グリフィス天文台を後にした・・・」
間
(プリシラの部屋)
245 プリシラ:「ふ~ん、私からの連絡に出ないと思ったら、そんな事してたんだ~」
246 デイビス:「プリシラ・・・。君の気持ちも分かるけど・・・、セシリアの事も気になるんだ・・・。
俺の婚約者だったわけだし・・・」
247 プリシラ:「貴方って罪な男よね。・・・タイプの違う女性を、両方とも恋に落としたんだから~」
248 デイビス:「プリシラ・・・。・・・君も凄く魅力的だ・・・。だからこそ、今は選べないんだ・・・」
249 プリシラ:「そのセシリアだけど・・・、彼女が・・・、今の私達の状況、知ったらなんて言うかしら~?」
250 デイビス:「お願いだ・・・。セシリアには、プリシラの家でお世話になってる事は、言わないでくれ・・・」
251 プリシラ:「わかってるわよ~。言ったら、彼女、激怒するでしょうし・・・。
その代わりなんだけど~、お願いがあるの~・・・」
252 デイビス:「お願いって何だい・・・?」
253 プリシラ:「二人で行きたい場所があるのよ。駄目かしら~?」
254 デイビス:「良いけど・・・」
255 プリシラ:「良かった。そうと決まれば早く行きましょう~」
間
(街から離れた教会)
256 プリシラ:「さぁ、着いた・・・。此処よ」
257 デイビス:「・・・此処って、教会だよね・・・?」
258 プリシラ:「ええ、そうよ。街からも離れてるし、海も見えて素敵な所よね」
259 デイビス:「どうして・・・?」
260 プリシラ:「理由は、もう少ししたらわかるわよ。・・・あっ、ほら来た。時間通りね」
261 デイビス:「・・・セシリア・・・。どうして此処に・・・?」
262 セシリア:「・・・プリシラに、二人で話し合いたいって、呼ばれたからよ・・・。
それなのに、何でデイビスが居るの・・・」
263 プリシラ:「役者は全員揃ったようね。さぁ、決着を付けましょう」
264 セシリア:「何の決着よ!?」
265 プリシラ:「決まってるじゃない! デイビスをかけた戦いのよ!
・・・愛する人をこれ以上、悩ませるのなんて耐えられない・・・。
だから、はっきりさせましょうよ! さぁ、この場に相応しい衣装も用意したわ。
早く、着替えて来なさい!」
266 セシリア:「わかったわ・・・」
267 デイビス:「プリシラ・・・。これは一体、何の真似だ・・・」
268 プリシラ:「・・・これも全部、貴方の為よ。・・・私が知らなかったとでも思ってたの?」
269 デイビス:「え?」
270 プリシラ:「貴方が、夜な夜な、私が寝静まった後・・・、一人で悩んで頭を抱えてた事なんて気付いてたわ」
271 デイビス:「プリシラ・・・」
272 プリシラ:「もうこれ以上、貴方を苦しませたくないの・・・。だから貴方も早く着替えて来て」
273 デイビス:「・・・わかった・・・」
間
(着替え終わったセシリアが戻って来る)
274 セシリア:「着替え終わったわよ・・・」
275 プリシラ:「へぇ~、思ってたより、その純白のドレス、似合うじゃない」
276 セシリア:「貴女の、その黒のドレスも、良い線、言ってるわ・・・」
277 デイビス:「セシリア・・・、プリシラ・・・、二人共、綺麗だよ・・・」
277 セシリア:「ありがとう・・・。デイビス・・・」
278 プリシラ:「さぁ、準備は整ったわ。・・・デイビス、私とセシリアがこれから、貴方に愛の告白をするから、
その後に、どちらと結婚するか、決めて頂戴」
279 デイビス:「わかった・・・。後悔しないよう、ちゃんと選ぶよ・・・」
280 プリシラ:「・・・さぁ、デイビスの決意も聞けたし、どちらから告白する?」
281 セシリア:「私は、後で良いわよ。最初は、譲ってあげる・・・」
282 プリシラ:「あらそう。じゃあ、遠慮なく・・・。
デイビス・・・。貴方と短い時間だけど・・・、一緒に過ごせて、嬉しかったわ・・・」
283 セシリア:「何ですって・・・!?」
284 デイビス:「おい、内緒にしておくって言ってただろう?」
285 プリシラ:「いつかはわかる事だったのだから、気にしないで良いわよ」
286 デイビス:「・・・」
287 プリシラ:「私達のせいで、貴方は記憶喪失になって、私も凄く反省したの・・・。
だからこそ、貴方の介抱に名乗り出たし・・・。
・・・貴方が倒れてる所、見た瞬間・・・、怖くなったの・・・。
こんなに好きになった人が、目の前から消えるかもしれないって・・・」
288 デイビス:「・・・」
289 プリシラ:「セシリアと比べたら、私と貴方の過ごした時間なんて、到底敵わないわ・・・。
でも、私の前で見せてくれた安らぎの表情は、嘘偽りのない真実だと信じてる・・・。
デイビス・・・。貴方の側で、これからも一緒にどんな事でも乗り越えたいの・・・。
そして、二人で、会社も育てて行きましょう・・・。愛してるわ、デイビス・・・」
290 デイビス:「プリシラ・・・」
291 プリシラ:「私の告白は以上よ。さぁ、次はセシリア、貴女の番よ」
292 セシリア:「わかってるわよ・・・。
ねぇ・・・、デイビス・・・。貴方が記憶を失った原因を作ったのも・・・、元はといえば私の責任・・・。
付き合い始めた時から、その乱暴な性格、治した方が良いって、貴方に散々言われて来たのにね・・・。
わかっては居るけど、ほらっ、私ってこんな性格だから、頭に血が昇ると・・・、つい暴力に走って・・・、
いつも、私・・・、貴方に迷惑ばかりかけてた・・・」
293 デイビス:「・・・」
294 セシリア:「貴方の記憶喪失も、こんな私に対する神様の罰なのかなって、悩んだりもしたわ・・・。
・・・プリシラと仕事してる姿、見た時も・・・、
デイビス・・・、貴方は凄く生き生きとしていて・・・、私は必要ない存在なのかなって、落ち込んだし・・・。
仲の良い二人の姿に嫉妬して、腹も立ったの・・・!」
295 デイビス:「・・・」
296 セシリア:「今日の昼間、グリフィス天文台で貴方を待ってた時も・・・、
実はね・・・、楽しみで仕方なくて、本当は・・・、1時間前に着いてたんだ・・・。
私って、馬鹿よね・・・。・・・1人で勝手に舞い上がっちゃってさ・・・。
だからかな・・・。・・・貴方と合流して、大好きな映画、ラ・ラ・ランド、貴方が知ってた事も・・・、
映画に憧れてるけど・・・、ヒロインになれないって諦めてた私に・・・、
真剣な表情で、手を差し出してくれた時も・・・、私・・・、凄く嬉しかったの・・・。
言葉に表せないくらい、貴方と踊った時間は・・・、幸せな時間だった・・・」
297 デイビス:「俺も・・・、幸せだった・・・」
298 セシリア:「貴方も映画の結末は知ってるだろうから、あえて言わないけど・・・。
・・・本当に、夢のような時間で、貴方とこれからも一緒に・・・、
映画の主人公、ヒロインのように、踊ったり、笑いあったり、楽しく過ごしたい・・・。
私だけのヒーローになって。・・・愛してるわ、デイビス・・・」
299 デイビス:「セシリア・・・」
300 プリシラ:「・・・私と彼女の愛の告白は、これで終了よ。後は、貴方の素直な気持ちを聞かせて」
301 デイビス:「わかったよ・・・。少し時間をくれないか・・・?」
302 プリシラ:「わかったわ」
間
303 セシリア:「・・・私に黙って一緒に暮らしてたのね・・・」
304 プリシラ:「私が倒れてる所、見つけて病院に連れて行ったのだから、当然これくらいしても罰が当たらないわよ」
305 セシリア:「・・・ふ~ん・・・」
間
306 デイビス:「・・・お待たせ。どちらにするか決めたよ」
307 プリシラ:「わかったわ。
汝、デイビス・・・。貴方は、此処に居る二人の女性のどちらかを妻とし、
良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、
病める時も健やかなる時も、悲しみの時も喜びの時も、貧しい時も富める時も、
妻を愛し、妻を助け、妻を慰め、妻を敬い、その命のある限り心を尽くすことを誓いますか?」
308 デイビス:「誓います・・・」
309 プリシラ:「それでは、二人の内、どちらを自分の妻と決めたのか、神の前に、名前を言って頂戴」
310 デイビス:「俺が、生涯を共にする相手は・・・」
間
※
セシリアを選んだ方は、【332】へ
プリシラを選んだ方は、【311】へ
【プリシラEND】
311 デイビス:「それは・・・、・・・プリシラ、君だ・・・。二人で会社の未来を切り開いて行こう!
一生、俺の側から離れないでくれ・・・」
312 プリシラ:「ええ、勿論よ。愛しているわ、デイビス」
313 セシリア:「そんな・・・」
314 デイビス:「・・・セシリア。・・・グリフィス天文台での出来事は楽しかったよ・・・。
でも、記憶を無くして苦しんでた俺に、仕事の楽しさ、
これからの未来を約束してくれたのは、彼女だったんだ・・・。
だから、こんな結果になって申し訳ないと思うが・・・、許してくれないか?」
315 セシリア:「そんなの酷過ぎる!? 私だって、貴方の事を大事にしようと!!!」
316 プリシラ:「見苦しいわよ! さっさと諦めなさい!」
317 セシリア:「元はといえば、こうなったのも、プリシラ、あんたのせいよ!!!! 殺してやる!!!」(襲い掛かろうとする)
318 デイビス:「プリシラ!!! 危ない!!!」
319 プリシラ:「大丈夫よ、貴方・・・!!!」(セシリアに向けて銃をぶっ放す)
SE:銃声(銃は好みのもので)
320 セシリア:「うっ・・・!!! そんな・・・!!! デイビス・・・、お願い・・・、助けて・・・」
321 プリシラ:「映画のヒロインは1人で十分よ。さようなら・・・」
SE:銃声(銃は好みのもので)
322 セシリア:「デイ・・・ビス・・・」
323 プリシラ:「さぁ、邪魔者は片付いたわ~。・・・結婚式の続きしましょう~」
324 デイビス:「何も、殺す事なんて・・・」
325 プリシラ:「殺意、剥き出しで襲ってきたんだから、正当防衛よ。念の為に、銃を用意しといて良かった~」
326 デイビス:「正当防衛って言ってもな・・・。彼女の死体は、どうするんだ・・・?」
327 プリシラ:「映画みたいに、鮫のエサにでもする? あっ、車で泥酔したように見せかけて、崖から落とすのも良いわね~。
あ~あ、折角の純白のドレスが・・・、台無しだわ~。
私も貴方も、彼女の返り血で、血塗れだし、死体を処理したら、まずはシャワーね~」
328 デイビス:「・・・君に任せるよ・・・。俺は吐きそうな気分だ・・・」
329 プリシラ:「何、言ってるのよ~」
330 デイビス:「え・・・?」
331 プリシラ:「私達、夫婦になったんだから、貴方も共犯者よ~・・・。
さぁ、二人で最初の・・・、愛の共同作業、始めましょう~。ふふふふふふ・・!!!!」
【セシリアEND】
332 デイビス:「それは・・・、・・・セシリア、君だ・・・。また、グリフィス天文台で、愛を確かめ合おう・・・」
333 セシリア:「ええ・・・。喜んで・・・。愛してるわ・・・、デイビス」
334 デイビス:「俺も愛しているよ。俺だけのヒロイン・・・、セシリア・・・」
335 セシリア:「さて・・・、決着は付いたようね。プリシラ・・・!」
336 プリシラ:「そんな・・・、私がこんな女に負けるなんてあり得ないわ・・・」
337 セシリア:「何ですって!?」
338 プリシラ:「貴方達、覚えておきなさい! 私を怒らせたんだから、あの会社にも居られなく・・・」
339 セシリア:「ねぇ、ちょっと」
340 プリシラ:「何よ! 今、良い所・・・」
341 セシリア:「ふんっ!!!!」(プリシラの顔面を殴る)
342 プリシラ:「きゃあああああ!!! 痛いじゃない!!! 私の整った鼻が・・・、あっあああああああ!!!」
343 セシリア:「プリシラ、あんたに一言だけ伝えとく」
344 プリシラ:「何なのよ~・・・!!!」
345 セシリア:「地獄に落ちな! ベイビー!!!」
346 プリシラ:「きぃいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」(走って逃げだす)
347 セシリア:「そう、その調子! 早く帰って医者に泣きつきな!!! 二度と私達の前に現れんな!!!
・・・はぁ~、スッキリした~!!!」
348 デイビス:「セシリア・・・。またやってしまったな・・・」
349 セシリア:「またって!? もしかして、デイビス・・・!!!」
350 デイビス:「あぁ!!! 記憶が戻ったよ!!! 君の愛の告白のおかげだ!!!」
351 セシリア:「デイビス・・・、良かった・・・」
352 デイビス:「不安にさせてすまなかった・・・。でも、これからはずっと一緒だ」
353 セシリア:「ええ!!! ・・・あっ、結婚式だけど・・・、一度、キャンセルしちゃった・・・。
また、一から探し直さなきゃ・・・」
354 デイビス:「そうか・・・。それなら、君にもう一度、プロポーズもしなきゃいけないな。
・・・あのグリフィス天文台で」
355 セシリア:「え・・・!?」
356 デイビス:「愛するセシリア・・・。俺と一緒にグリフィス天文台で、踊っていただけますか?」
357 セシリア:「勿論!!! オッケーよ!!! 愛してる!!! デイビス!!!」
終わり
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