ハル子とナガ子2

 

 

作者:ヒラマ コウ

 

 

 

比率:0:0:2(不問2)

 

            1:1

 

         2:0

  

   0:2

 

   1:0:1

 

   0:1:1

 

 

 

上演時間:【25分】

 

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CAST

 

ハル子:

 

ナガ子:

 

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※映画のBGMをシーンごとに流していくとさらに面白くなると思います。

 

 

 

 

【ミッション:インポッシブルの場合】

 

 

(ミッション:インポッシブルのテーマ)

 

 

 

ナガ子:「良いか、この滑車で少しずつ、俺を下ろしていてってくれ」

 

 

ハル子:「それは、良いが上手く行くのか?」

 

 

ナガ子:「これしか方法が無いんだ、よし、降ろせ」

 

 

ハル子:「わかったよ。行くぞ」

 

 

ナガ子:「良いぞ、その調子だ・・・。待て! 駄目だ、少し上げろ!」

 

 

ハル子:「そんな事言ったって、こっちもかなりの肉体労働なんだからな・・・。

     それに、お前、体重何キロあるんだよ・・・」

 

 

ナガ子:「今は俺の体重、関係ないだろ!」

 

 

ハル子:「いや、関係ある! 重くて、さっきから引っ張っても、上がらねぇんだよ・・・」

 

 

ナガ子:「そんな事はないはずだ・・・」

 

 

ハル子:「何キロか教えろ!」

 

 

ナガ子:「それ、訊いてどうする?」

 

 

ハル子:「返答次第では、このロープを離す」

 

 

ナガ子:「おいっ、それじゃあ、任務は失敗するだろう!」

 

 

ハル子:「その時はその時だ! さぁ、何キロなんだ?」

 

 

ナガ子:「85・・・、いや・・・、75キロ・・・」

 

 

ハル子:「一瞬、85と聴こえたけど、本当はどっちなんだ?」

 

 

ナガ子:「・・・」

 

 

ハル子:「この手、離そうかな! そうしたら、楽に・・・」

 

 

ナガ子:「待て! 早まるんじゃない!!!」

 

 

ハル子:「本当の体重、言うんだな」

 

 

ナガ子:「あぁ・・・。本当は・・・、95キロ・・・」

 

 

ハル子:「鯖読みすぎじゃねえか・・・。今回は許してやる・・・。さぁ、ゆっくり下ろすぞ」

 

 

ナガ子:「あぁ・・・」

 

 

ハル子:「さっきから、顏に蠅が・・・。おいっ、鼻に止まるんじゃない。はっ・・・、はっ・・・、はっくしょん!!!」

 

 

ナガ子:「うわああああああああああああああああああああ」

 

 

ハル子:「やばっ! まだ間に合うはず、頑張れ、俺! 

     ふ~、間一髪、ロープは掴んだが、お~い、無事か~?」

 

 

ナガ子:「鼻を思いっきり、強打した・・・」

 

 

ハル子:「・・・」

 

 

(サイレンが鳴る)

 

 

ハル子:「やべっ! おいっ、俺は逃げるから、お前も上手く逃げろよ! じゃあな!!!」

 

 

ナガ子:「待てこらっ! ロープ結ばれたままで、身動き取れないだろうが!!!

     俺を助けてから、逃げろよ! この薄情者!!!!!」

 

 

 

 

 

【ゴースト ニューヨークの幻の場合】

 

 

(ゴースト ニューヨークの幻のテーマ)

 

 

 

 

ハル子:「・・・そこにいるの?」

 

 

ナガ子:「そうか・・・。俺の姿は、見えないんだよな・・・」

 

 

ハル子:「いるわけ、ないわよね・・・」

 

 

ナガ子:「あの霊媒師なら、俺の事、伝えてくれるだろう」

 

 

ハル子:「貴女は、霊媒師・・・」

 

 

ナガ子:「そうだ、その人は、俺の事を・・・」

 

 

ハル子:「あれね・・・、そう言いながら、幸運の壺とか、売りつける詐欺師ね。

        騙されたりしないわ!」

 

 

ナガ子:「疑い過ぎだよ・・・。他に手は・・・。そうだ! あの1セントコイン! これで気付いてくれ!」

 

 

ハル子:「これは・・・」

 

 

ナガ子:「やっと気付いたか! 俺だ!」

 

 

ハル子:「1セントコインが動いてる・・・。サム、そこにいるの?」

 

 

ナガ子:「あぁ、俺は此処にいる」

 

 

ハル子:「・・・」

 

 

ナガ子:「霊媒師、今がチャンスだ! 俺を憑依させて・・・」

 

 

ハル子:「あっ、彼氏から電話。もしもし・・・。ごめん・・・。えっ、今、近くに居るの?

        えっ、これから? 別に予定ないわよ。

     うん、じゃあ、今から向かうね! は~い、また後でね!」

 

 

ナガ子:「おいっ・・・、俺の事、気付いたんじゃ?」

 

 

ハル子:「あっ、霊媒師さん、彼、ちゃんと成仏させてあげてね! お願いね! 待っててね、未来のダーリン!!!」

 

 

ナガ子:「そんなあ!!! ちょっと、嘘! なんか天から光が! 

     こんな気持ちで、天国になんか、行きたくないいいい!!!」

 

 

 

 

 

【フィフスエレメントの場合】

 

 

(フィフスエレメントのテーマ)

 

 

 

 

ナガ子:「4つのエレメントは起動した。後は、君の番だ」

 

 

ハル子:「ワタシに何が出来るの・・・?」

 

 

ナガ子:「しっかりしてくれ! このままじゃ、俺達、あと5分で、死んじまうんだ」

 

 

ハル子:「ワタシに出来る事・・・」

 

 

ナガ子:「そうだ・・・、思い出してくれ」

 

 

ハル子:「プリーズ、ヘルプミー」

 

 

ナガ子:「あぁ、それは前に俺に言ったよな・・・。じゃなくて他にあるだろ、ほら」

 

 

ハル子:「マルチパス・・・」

 

 

ナガ子:「あぁ、それも言ったけど、そうじゃなくて・・・」

 

 

ハル子:「チキン、最高・・・!」

 

 

ナガ子:「助かったら、いくらでも、チキン喰わせてやる。まじで、このままじゃ、やばいんだ!」

 

 

ハル子:「言って・・・。愛ってなに?」

 

 

ナガ子:「それは・・・」

 

 

ハル子:「言って・・・。お願い・・・」

 

 

ナガ子:「俺は・・・」

 

 

ハル子:「うん・・・」

 

 

ナガ子:「君を・・・、愛してる・・・」

 

 

ハル子:「あああああああああああああ!!!!」

 

 

ナガ子:「成功か?」

 

 

ハル子:「金髪ハゲ・・・無理。オレンジタンクトップも、意味わからない・・・」

 

 

ナガ子:「えっ? 今それ言う!?」

 

 

ハル子:「アナタ、愛せない・・・」

 

 

ナガ子:「嘘だろ!!! あっ! 落下してくるううううう!!!

     金髪でハゲの、何が悪いんだあああああああ!!!」

 

 

 

 

 

【TAXiの場合】

 

 

(TAXiのテーマ)

 

 

 

ナガ子:「おい、このままじゃ、やばいぞ・・・」

 

 

ハル子:「大丈夫だ、俺に考えがある」

 

 

ナガ子:「考え・・・?」

 

 

ナガ子:「おい・・・、こっちは・・・」

 

 

ハル子:「良いんだ」

 

 

ナガ子:「この道路・・・」

 

 

ハル子:「ギリギリで止まれば、あいつらは橋の上で、立往生だ」

 

 

ナガ子:「上手く行くのか?」

 

 

ハル子:「俺を信じろ」

 

 

ナガ子:「あぁ・・・」

 

 

ハル子:「加速するぞ!」

 

 

ナガ子:「おい、そろそろブレーキ・・・!」

 

 

ハル子:「まだだ!」

 

 

ナガ子:「だけど!」

 

 

ハル子:「俺の腕を信じろ!」

 

 

ナガ子:「ああ・・・」

 

 

ハル子:「まだ大丈夫、俺なら出来る!」

 

 

ナガ子:「・・・」

 

 

ハル子:「どうした、怖いのか?」

 

 

ナガ子:「・・・ごめん! 俺は脱出する!!! お前と心中はごめんだ!!!」(車から飛び降りる)

 

 

ハル子:「おいっ、待って!!! あっ、やっべ!フルブレーキ!!!

     ゲッ、止まらない!!! うわあああああああああ!!!」(橋の下に落下していく)

 

 

ナガ子:「嫌な予感、的中か・・・。迷わず成仏してくれよ・・・」

 

 

 

 

 

【プラダを着た悪魔の場合】

 

 

(プラダを着た悪魔のテーマ)

 

 

 

ハル子:「そこの貴女、来て頂戴」

 

 

ナガ子:「私ですか?」

 

 

ハル子:「そうよ。貴女以外に、誰がいるというの? 早く来て」

 

 

ナガ子:「来ました。何か御用ですか?」

 

 

ハル子:「用があるから呼んだのよ。そんな事も、わからないの?」

 

 

ナガ子:「このクルエラデビル・・・」

 

 

ハル子:「白髪以外は似てないわ。それに、映画違いよ」

 

 

ナガ子:「それで、私は何をすれば?」

 

 

ハル子:「双子ちゃんが、ハリーポッターの続きを読みたいから、用意して頂戴」

 

 

ナガ子:「今からですか?」

 

 

ハル子:「ええ、そうよ。それと、私の昼食の用意。あと、そうね。101匹のダルメシアンを、用意して頂戴」

 

 

ナガ子:「何気に間違えられた事、根に持ってる・・・。流石に今からはとても無理です・・・」

 

 

ハル子:「出来ないなら、明日から貴女は、もう来なくて良いわ!」

 

 

ナガ子:「パワハラ・・・」

 

 

ハル子:「この業界に、居られないように・・・」

 

 

ナガ子:「わかりました! なんとかします!!!」

 

 

ハル子:「よろしい! 正午までによ! じゃあ宜しくね!」

 

 

ナガ子:「えっ? 嘘ッ! 正午! そんなの絶対無理!!!!」

 

 

ハル子:「出来ないならクビよ!」

 

 

ナガ子:「こんなブラック企業、辞めてやるうううううう!!!」

 

 

ハル子:「ちょっと待ちなさい」

 

 

ナガ子:「なんですか?」

 

 

ハル子:「貴女がいないと困るのよ。だって、私には・・・」

 

 

ナガ子:「私には?」

 

 

ハル子:「101匹のダルメシアンが必要だし、捕まえるの大変! せめて辞める前に、捕まえてきてから、辞めて頂戴」

 

 

ナガ子:「あの・・・、引き留めるのでは?」

 

 

ハル子:「以上よ」

 

 

ナガ子:「この・・・、性格ねじ曲がった最悪女!!!!」

 

 

ハル子:「褒めても何も出ないわ。次!!!」

 

 

 

 

 

【アバターの場合】

 

 

(アバターのテーマ)

 

 

 

ナガ子:「ぐわあああああ!!!」

 

 

ハル子:「心を一つに・・・」

 

 

ナガ子:「ぐわああああああ!!!」

 

 

ハル子:「これどう考えと、殺そうとしてるだろう?」

 

 

ナガ子:「ぐわああああ!!!」

 

 

ハル子:「こいつに乗るとか、無理だろう・・・」

 

 

ナガ子:「いつまで待たせんねん! この意気地なし野郎が!」

 

 

ハル子:「えっ? 今喋った?」

 

 

ナガ子:「ぐわあああああああああああ!!!」

 

 

ハル子:「なんだ! 気のせいか・・・」

 

 

ナガ子:「ほんま、鈍くさいし、こいつと絆を結ぶとか、やってられへんわ・・・」

 

 

ハル子:「やはり気のせいじゃない! お前、さっきから日本語、喋ってるだろう! しかも関西弁!」

 

 

ナガ子:「ぐわあああああああああ!!!」

 

 

ハル子:「今更、騙されるか! さっさと、俺と絆、結びやがれ!」

 

 

ナガ子:「バレたんなら仕方ないな。さっさと乗れ!」

 

 

ハル子:「本当に、乗らせてくれるんだろうな?」

 

 

ナガ子:「あぁ。俺を信じて飛べっ! 思いっきりな!」

 

 

ハル子:「わかった! これが俺の絆だ!!!」(思いっきりめがけてジャンプする)

 

 

ナガ子:「馬鹿が! お前が乗りこなそうなんざ、十万年早いんじゃ、ボケ!」(ひらりとかわす)

 

 

ハル子:「お前、此処で交わすとか、ないだろうううううううううううううううううううう!!!」

 

 

ナガ子:「この未熟者めが!!!」

 

 

 

 

 

【アイアンマンの場合】

 

 

(アイアンマンのテーマ)

 

 

 

ハル子:「おい、ジャービス! このままでは負ける! 新スーツを試すぞ! 準備しろ!」

 

 

ナガ子:「・・・」

 

 

ハル子:「聞いてるのか? ジャービス?」

 

 

ナガ子:「かしこまりました。今から送ります」

 

 

ハル子:「まったく、ぼーっとしてる暇あるなら、サポートをしっかりしろ!」

 

 

ナガ子:「・・・」

 

 

ハル子:「少しは、反省したのか?」

 

 

ナガ子:「次からは気を付けます。スターク様。まもなく、到着します」

 

 

ハル子:「よし、準備はいいぞ!」

 

 

ナガ子:「3、2、1・・・」

 

 

 

 

ハル子:「ん? 今度のスーツはやけに軽いな・・・って、何も変わって無いじゃないか!」

 

 

ナガ子:「ええ、何も変わってませんよ。スターク様」

 

 

ハル子:「ジャービス・・・。お前、その姿・・・?

 

 

ナガ子:「これですか? これは、スターク様を懲らしめる為の、私の考えたスーツです」

 

 

ハル子:「それを何故、敵に装着してるんだ?」

 

 

ナガ子:「私だけでは、懲らしめられないので、お体をお借りしました。それでは、覚悟はいいですね、スターク様」

 

 

ハル子:「おい、待てっ! よく話し合おう!」

 

 

ナガ子:「何の事でしょう! スターク様が毎回、壊すスーツの事ですか? 

     それとも、毎度壊す建物。もしくは、その周辺の事でしょうか?」

 

 

ハル子:「ジャービス、すまなかった・・・。だから、その武器の数々は、おろしてくれ」

 

 

ナガ子:「それはそれ。これはこれですよ。スターク様。さあ、覚悟はいいですか?」

 

 

ハル子:「待て、それを一度に受けたら、死ぬ・・・」

 

 

ナガ子:「その時はその時です。スターク様!」

 

 

ハル子:「いやあああああああああああああああ!!!」

 

 

ナガ子:「皆さんも、くれぐれも、AIは、こき使い過ぎないように」

 

 

 

 

 

【アダムスファミリーの場合】

 

 

(アダムスファミリーのテーマ)

 

 

 

ハル子:「ゴメス・・・」

 

 

ナガ子:「カラミーア」 (イタリア語で愛しい人)

 

 

ハル子:「ゴメス」

 

 

ナガ子:「カラミーア・・・!」

 

 

ハル子:「ゴメス・・・!」

 

 

ナガ子:「カラミーア・・・!」

 

 

ハル子:「ゴメス、イツマデ、ツヅケルーノ」

 

 

ナガ子:「カラミーア。僕達の愛は、永遠だよー!」

 

 

ハル子:「・・・ゴメス」

 

 

ナガ子:「カラミーア」

 

 

ハル子:「ゴメス!」

 

 

ナガ子:「カラミーア!」

 

 

(1時間後)

 

 

ハル子:「ゴメス・・・」

 

 

ナガ子:「カラミーア!」

 

 

ハル子:「ゴメス・・・」

 

 

ナガ子:「カラミーア!」

 

 

ハル子:「ゴメス・・・」

 

 

ナガ子:「カラミーア!」

 

 

ハル子:「ゴメス・・・。疲れたわ・・・」

 

 

ナガ子:「カラミーア! 僕に疲れたのかい?」

 

 

ハル子:「そうじゃなくて・・・」

 

 

ナガ子:「カラミーア! 夜は、まだこれからだよ!」

 

 

ハル子:「ゴメス・・・」

 

 

ナガ子:「カラミーア!」

 

 

 

 

【バイオハザードの場合】

 

 

(バイオハザードのテーマ)

 

 

 

ハル子:「おい、閉じ込められたぞ!」

 

 

ナガ子:「まてっ! あれはなんだ? なんか光が、こちらに向かってくるぞ!」

 

 

ハル子:「あれって、レーザー光線じゃ!?」

 

 

ナガ子:「このままじゃ、細切れになるぞ!」

 

 

ハル子:「うまく避けるしかないな!」

 

 

ナガ子:「まず、最初は、1本の線か。これなら楽勝だな! フンっ!」

 

 

ハル子:「フンっ!」

 

 

ナガ子:「間髪入れずに次か! 俺達を生かして出す気は、ないみたいだな!」

 

 

ハル子:「そうだな! 今度は・・・、あれは犬の形!? どんだけ器用なんだ!」

 

 

ナガ子:「待て! あんなのどうやって、避ければ?」

 

 

ハル子:「気合いだ! フンッ!」

 

 

ナガ子:「フンッ! ひいいいい! 少し、尻尾の跳ね上がってる部分で、靴の底が切れた・・・」

 

 

ハル子:「肉体が切れなかっただけマシだろ! 次来るぞ! 次は、えっ? あれは・・・」

 

 

ナガ子:「ピカチューだと!!!?」

 

 

ハル子:「いくらなんでも、これ作った奴、ふざけ過ぎだろ!」

 

 

ナガ子:「避けないと、バラバラだし、避けるぞ! フンッ!」

 

 

ハル子:「フンッ!!! あっ、手が・・・」

 

 

ナガ子:「大丈夫か!?」

 

 

ハル子:「死ぬ・・・」

 

 

ナガ子:「成仏しろよ・・・」

 

 

ハル子:「お前も道連れだ!」

 

 

ナガ子:「馬鹿! お前だけ、大人しく細切れにされろ!」

 

 

ハル子:「薄情者!!! 死ぬときは一緒だ!!!!」

 

 

ナガ子:「いやだああああああああああああああ!!!」

 

 

 

 

 

 

【マンマ・ミーアの場合】

 

 

(マンマ・ミーアのテーマ) 

 

 

 

ハル子:「ユーキャンダンス ユーキャンジャイブ ハビングザタイムオブヨアライフ」(テンション高く)

 

 

ナガ子:「ウー シーザットガール ホワッチザッツシーン ディギインザ ダンシングクィーン・・・」 (テンション低く)

 

 

ハル子:「ちょっと、何? テンション低過ぎ~。どうしたのよ?」

 

 

ナガ子:「だって~、私・・・、1時間前に、彼氏と別れたばかりよ~!!!」

 

 

ハル子:「ワ~~オ!」

 

 

ナガ子:「何よ! そのマリリン・モンローみたいな、リアクションは?」

 

 

ハル子:「ワ~~オ!」

 

 

ナガ子:「何気に嬉しそうに、二回言ってるんじゃないわよ!」

 

 

ハル子:「それで、彼氏と別れたから歌えないっていうの?」

 

 

ナガ子:「うん・・・」

 

 

ハル子:「甘えてんじゃないわよ!!!」(平手打ち)

 

 

ナガ子:「痛いじゃないの!!!」

 

 

ハル子:「彼氏と別れたぐらいで、落ち込んでるんじゃないわよ!!!」

 

 

ナガ子:「そう言ってても、あんたも彼氏と別れたら、テンション駄々下がりでしょ!」

 

 

ハル子:「生まれてから、一度も彼氏なんて、出来た試しないわよ!」

 

 

ナガ子:「へ~~~」

 

 

ハル子:「何よ、そのリアクション?」

 

 

ナガ子:「いかにも主人公ぽく踊りながら歌ってるから、彼氏の1人や2人いると思ってたのに・・・。

     まさか付き合った事ないとはね・・・。う~ん、マウンティングスタート」

 

 

ハル子:「えっ? マウンティング!?」

 

 

ナガ子:「服装・・・ノーブランドのデニムのオーバーオールでダサい。髪型は・・・三つ編み。なんていうか時代遅れ。

        メイクは・・・、全くの論外」

 

 

ハル子:「マウンティングって、心の声で言ったりじゃないの? 心の声、駄々洩れなんだけど?」

 

 

ナガ子:「こんな子がヒロインで、私はわき役・・・。納得いかない!

     ブランド物に身を包んで、化粧もバッチリな私が、どう考えてもヒロインでしょう!

        そして、そんな私にはカッコイイ主人公「背は180cm以上、筋肉ムキムキで、顏はトムクルーズ似」の・・・」

 

 

 

ハル子:「心の声、えげつね~~」

 

 

 

ナガ子:「そして私は、そんな彼に歌いながら近付くの! ミュージック~、スタート!!!」

 

 

 

(ダンスオブクイーンが流れる)

 

 

 

ナガ子:「ユーキャンダンス ユーキャンジャイブ ハビングザタイムオブヨアライフ

     ウー シーザットガール、ホワッチザッツシーン

     ディギインザ ダンシング・・・」

 

 

ハル子:「私を無視して、ノリノリで、歌ってるんじゃないわよ!!!」(後ろからジャンプキック)

 

 

 

ナガ子:「クイイイイイっ痛!!! 舌噛んだ!!! あっ、愛しのダーリン「妄想」待って私を置いていかないで~~!!!」

 

 

ハル子:「(溜息)こんな子にも彼氏出来るのだから、志は高く持とうっと!」

 

 

 

 

 

 

 

 

終わり