表紙絵 DarthVader様(@darthvader1981)
アニマル・エージェント エピソード1
作者:ヒラマ コウ
比率:【3:2】
上演時間:【30分】
2021年、2月20日、加筆修正
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登場キャラ
【マックス】猫♂・・・物語の主人公、行方不明の父親を探すために、自分も同じエージェントになろうと、
エージェントを要請する学校に入学する。
幼い頃に、母親を亡くしており、父親と二人で住んでいた。
性格:ドジだけど、目標に向かって努力する正義感は持ってる
見た目:背は低め 体型もがっしりはしてなく普通 色は白と茶色の毛並み
【ジャック】犬♂・・・エージェント学校で出会う仲間の1人 エージェントになるのが小さい頃の夢で、
エージェントの学校に入学する
性格: 明るくてムードメーカー、正義感は同じく強く、情にも熱い
見た目:背は高め 体型はガッチリ 色は茶色の毛並み
【イライザ】豹♀・・・エージェント学校で出会う仲間の1人 映画の中のエージェントのように、
悪い奴等を倒したいと思い、エージェントの学校に入学する
性格:明るくて正義感、強い。シャロンとは、よく喧嘩してる
見た目:背は高め 体型はスリムだけど筋肉質 色は黄色と黒の毛並み
【シャロン】狼♀・・・エージェント学校で出会う仲間の一人であるが、初対面では3人と仲が悪い。
代々から続くエリートエージェントの家系でこの学校にも、トップの成績で入学する。
主人公のドジだけど、正義感の部分が、苦手というか嫌い
性格: 慣れあいが苦手、どんくさいタイプは更に苦手 エリート家系である事を、誇りに思ってる
見た目: 背は普通 体型はスリムでスタイル抜群 色は灰色と白の毛並み
【ギルバート】虎♂ ・・・エージェント学校の講師 昔は凄腕のエージェントとして、色々な任務をこなしていたが、
大怪我をして、現役を引退し、今は学校で若いエージェントを育てている。
主人公の猫【マックス】の父親エージェント【アレックス】とは、同期のエージェントだった
アレックスが消息不明になってからは、マックスを自分の我が子のように育てる
性格: 厳格な一面あり 私語などをして話を聞かない生徒には、罰を与える
見た目: 背は高め 体型はガッチリで筋肉質 色は黄色と黒の毛並み
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CAST
マックス:
ジャック:
イライザ:
シャロン:
ギルバート:
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あらすじ
舞台はアメリカ、サンフランシスコ
エージェント部隊、ASFのベテランエージェント、アレックスは同期のエージェント、ギルバートと秘密の任務を遂行していた。
だが、侵入して暫くして、異変が起きる。侵入が施設の者に気づかれたのだ
迅速に脱出をするアレックスとギルバート・・・
だが、敵の銃により、アレックスが撃たれ、負傷する。このままでは、ギルバートも無事ではすまないと判断した、アレックスは
建物の外へ、ギルバートを突き飛ばす。
そして息子を頼むと言い残し、施設のゲートは閉まる。
ギルバートは、アレックスを助けようと戻ろうとするが、そのすぐ後に、施設は爆破されてしまう・・・
呆然とするギルバート・・・、手にはアレックスが息子に残した、シルバーのロケットペンダントがあった
ギルバートは重い足取りで、アレックスの息子がいる家へ。マックスは5歳、ギルバートは、
お父さんはどうしたの?と尋ねるマックスに、
こう告げた・・・
「お父さんは、重要なお仕事で、長い間家を留守にする。その間は、ギルバートおじちゃんと住もう」と・・・。
それから11年後、マックスは16歳になり、この物語は始まりを告げる・・・
マックスの父、アレックスの消息は?そして裏で暗躍する組織の正体は・・・
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本編は此処から
マックス(N):「これから始まる物語は、僕と仲間達と、謎の組織との、戦いの物語・・・」
(ジャックの家)
ジャック:「パパ、いきなり、どうしたの!? 入学の準備は、順調だから、安心してよ!
絶対、エージェントになるから、期待して良いよ!
・・・ふぅ~。いきなり部屋に入ってくるなんて驚いた・・・。
まっ、パパもなれたんだし、心配しなくても、良いよね! さっ、ゲームの続き続き!」
(イライザの家)
イライザ:「ふんっ!!! はっ!!! せいやあああああああ!!!!」
ふ~、朝のトレーニングは、こんな物ね!
あっ、でも、今の動き・・・、あの映画のアクションには、遠く及ばない!
やっぱり、もう少し、トレーニングしなきゃ!」
(シャロンの家)
シャロン:「パパ、ママ、わかってるわ・・・。
大丈夫、絶対、誰にも負けたりしない。
だって、私は、誇り高きウルフ一族の末裔なんだから!
どんな困難も、突破して、エリートエージェントになるわ!」
(マックスの家)
マックス:「よしっ! 出かける準備、完了だ!!!」
(1人寝室で、悩んでいるギルバート 手にはあの時のシルバーのロケットペンダント)
ギルバート(M):「あの出来事から、今日で11年・・・。マックスも順調に成長して、今日の誕生日で16歳になる。
アレックスに何が起きたのかを、話すには良い頃なのかもしれないな・・・」
(寝室をノックするマックス 慌てて、シルバーのロケットペンダントを机にしまうギルバート)
ギルバート:「マックスか? こんな朝早くに、どうしたんだ?」
マックス:「叔父さん、今日は俺の誕生日だよ。どうしても行きたい場所があるんだけど良い?」
ギルバート:「何処に行くかは知らないが、夕飯までには帰ってくるんだぞ。叔父さんもお前に大事な話がある」
マックス:「大事な話? 今じゃ駄目なの?」
ギルバート:「夕飯の時間まで待ってくれ。その時に必ず」
マックス:「オッケー! じゃあ、夕飯までには必ず帰ってくる。サンキュー、叔父さん!」
(上機嫌で家の外へ駆け出していくマックス それを確認して、再び机に閉まった、
シルバーのロケットペンダントを取り出すギルバート
ロケットを開けて、アレックスが幼いマックスを抱っこしてる写真を見る)
ギルバート(M):「なぁ、アレックス。俺は、未だにお前が死んだなんて、信じられないよ・・・。
今夜、マックスに真実を伝える。
マックスがどんな反応するかわからないし、俺は酷く憎まれるかもしれん。
それでも俺は、これからもマックスをこの身に変えて守る。
それが、お前を助けれなかった俺の出来る事だからな・・・」
(自転車に乗り急いで目的の場所に向かうマックス)
マックス:「さ~て、急がなくちゃ!!! ・・・うわああああああ!!!! どいてどいて!!!」
ジャック:「え!? うわっ!!! 危な!!!
おいっ! お前、何処見て、運転してるんだ! 危ないだろう!!!」
マックス:「ごめんねーーーーーーー!!!」
ジャック:「おい! こらっ! ちゃんと自転車から降りて、謝っていけーーーー!!!
全く・・・。朝から散々だぜ・・・。
いっけない! こんな事、言ってる場合じゃない! お使い、急がなくちゃ!」
間
イライザ:「朝の運動も出来たし、お腹空いた~。・・・あっ、このお店のケーキ、美味しそう!
あっ、でも、カロリー高そうだし・・・・、
でもでも、最後の一個みたいだし・・・、悩む~!!!
・・・よし、自分へのご褒美に買っちゃおうっと!
すみません!」
シャロン:「すみません!」(イライザのすみませんと同時)
イライザ:「え!?」
シャロン:「このケーキ、一つお願い。あっ、・・・支払いはカードで」
イライザ:「ちょっと!?」
シャロン:「何かしら?」
イライザ:「そのケーキ、私が先に!」
シャロン:「同時だったじゃない。勝ったのは、私って事よ。
あっ、どうもありがとう。また来るわね」
イライザ:「何なのよそれ!!!」
間
(その夜、夕飯の時間になり、マックスが帰って来た。優しく出迎えるギルバート)
マックス:「叔父さん、ただいま! お腹、ペコペコだよ」
ギルバート:「おかえり、マックス。今夜はお前が大好きなステーキだ。それにケーキも用意してあるぞ」
マックス:「ヤッター! 叔父さん、愛してる!」
ギルバート:「こらこら! 離れなさい。外から帰って来た時は、何かルールは無かったか?」
マックス:「手洗い、うがい、そして毛並みを整える!」
ギルバート:「その通り! わかったら、早く行って来なさい。せっかくの料理が冷めてしまうよ」
マックス:「うん、行って来る」
間
(叔父さんのルールを完了し、席に着くマックス 料理を並べるギルバート)
ギルバート:「戻ってくるのが、随分早かったんじゃないか?」
マックス:「そんな事無いって! ちゃんと、毛並みも整えたし」
ギルバート:「どれ? 見せてみろ」
マックス:「叔父さん離して。くすぐったいよ」
ギルバート:「ふーん、ちゃんと整ってるな。偉いぞ」
マックス:「叔父さん、俺もう16だよ。これくらい当たり前だって」
ギルバート:「それもそうだな! さーて、折角の料理が冷めない内に、いただくとしよう。
おかわりのステーキもあるから、どんどん食べなさい」
マックス:「うん! それじゃ、いただきます!」
間
ギルバート:「相変わらず、凄い食べっぷりだったな。その姿、見てるとお前の父、アレックスを思い出すよ」
マックス:「えっ? 父さんも、食べっぷり良かったの?」
ギルバート:「あぁ、お前に負けないくらいにな」
マックス:「そっか・・・。父さん、今何処で何してるんだろう・・・」
(父親の事を思いだし落ち込むマックスを見て、真実を話そうと、再決意するギルバート)
ギルバート:「マックス。お前に、これから大事な話をする。この話を聞いた後、お前は俺を嫌いになるかもしれない。
それも仕方ない事だが・・・、約束してくれ。今から話すことは最後まで聞くんだ。良いな?」
マックス:「うん、わかった・・・。」
ギルバート:「俺は、お前に長い間、嘘をついて来た・・・。
・・・実はな、お前の父、アレックスはエージェントで、俺との任務中に銃で撃たれたんだ・・・」
マックス:「どういう事? お父さんは海外での仕事の出張で、長い間、居ないんじゃ?」
ギルバート:「お前の父、アレックスと俺は、このサンフランシスコを守るエージェント、ASFのベテランエージェントだ」
マックス:「エージェントASF? じゃあ、俺の父さんは・・・」
ギルバート:「まだ、話には続きがあるんだ。
撃たれたアレックスは、このままでは、俺も一緒に殺されると思ったんだろうな・・・。
そうならないように、俺を窓から外に突き飛ばした・・・。
そのお陰で、俺は難を逃れたんだ。
俺はアレックスを、すぐさま、助けに行こうとした。
だが・・・」
マックス:「父さんはどうなったの? 助かったの?」
ギルバート:「そのすぐ後に、侵入した建物は爆破され、俺は爆風で吹っ飛ばされ、気を失った・・・」
マックス:「爆破・・・!? じゃあ、父さんは・・・!?」
ギルバート:「今も、消息不明だ・・・」
マックス:「そんな・・・」
ギルバート:「マックス・・・すまない」
マックス:「父さん・・・。・・・っ!!!」
(席を離れ、外に飛び出していくマックス)
ギルバート:「待ちなさい!!! マックス!!! ・・・マックス・・・」
ギルバート:「本当にすまない・・・。・・・アレックス、これで良かったんだよな・・・」
間
イライザ:「あ~、昼間は、本当、最悪だった・・・。こんな時は、ジムに行って、トレーニングして、
発散よ!!!」
シャロン:「ただいま。パパ、ママ。ケーキ、ちゃんと買えたわ。
お店で、文句を付けて来た子、居たけど、
私、負けたりしなかった! だって、誇り高き、一族なんだから、どんな事でも、一番以外、有り得ないわ!」
ジャック:「パパ。聞いてよ。昼間、自転車を乱暴な運転する子いて、散々だったんだ。
それで、予定より、帰るの遅れちゃったんだよ・・・。だから、許して。ねっ!」
(丘の見える公園のベンチで1人考え込むマックス)
マックス:「父さん・・・。なんで俺に嘘をついてたの?
そんな危険な仕事だって知ってたら、俺はあの時、行かせなかったよ・・・」
マックス:「くそおおおおおおおおおおおお!!!!」
(全力で叫んでるマックスを見て、側に行こうか悩むギルバートだがマックスに声をかける)
ギルバート:「マックス。此処にいたのか・・・」
マックス:「叔父さん・・・。俺、父さんに何が起きたのか、この目で確かめたいよ」
ギルバート:「きっと、お前ならそう言うと思ったよ。その覚悟は揺らがないか?」
マックス:「うん・・・!」
(まっすぐにギルバートを力強い目で見つめるマックスを見て、ギルバートは決意する)
ギルバート:「良い目だ。・・・まずは家に戻るぞ」
マックス:「うん」
(家に戻るギルバートとマックス 温かいココアをマックスに渡して、ギルバートは話し始める)
ギルバート:「体が冷えただろう。まずは温かいココアを飲みなさい」
マックス:「ありがとう。叔父さん」
ギルバート:「飲みながらで良いから聞きなさい。叔父さんはね、実は現役を引退しているんだ。
その代り、今はエージェントASFのメンバーを育成する、学校の講師をしている。
マックス、お前の意志はわかった。この学校に入って、立派なエージェントになってみろ。
アレックスの血を引いているお前なら、きっと立派なエージェントになれるはずだ。
だが、容赦はしないぞ。一からお前を叩き上げる。厳しい訓練ばかりになるが出来るか?」
マックス:「勿論だよ!」
ギルバート:「良い返事だ。マックス。
じゃあ今夜は、もう遅いから早く寝なさい。明日から忙しくなるぞ」
マックス:「うん、おやすみ。叔父さん」
ギルバート:「おやすみ。マックス」
(マックスは自分の部屋へと移動する それを見届けギルバートも寝室に移動しソファーに腰掛ける)
ギルバート:「なぁ、アレックス。お前の息子、マックスは、お前を探しに行くために、エージェントになる事を決めたぞ。
正義感強い所は、本当お前譲りだ。お前が生きてる可能性があるのなら、俺もお前を全力で助けに行く。
無事でいてくれよ。アレックス・・・」
マックス(N):「月日はあっと言う間に流れ試験の日。緊張したが、俺はなんとか・・・、
いや実の所、かなりギリギリで学校に合格した。
この余りにも酷いスタートに、叔父さんも、どこか心配顔だ・・・。
叔父さんに失望されないように、これから頑張らなくちゃ駄目だ! そして、今日はいよいよ、入学式の日」
(イライザの家)
イライザ:「よしっ、準備は出来たし、初日から遅刻なんて、絶対に嫌!
少し早いけど、行ってくるね! ママ!
うん! しっかり、勉強してくる! じゃあ、行ってきま~す!」
(ジャックの家)
ジャック:「あれ? これで、持ち物って全部だよね!?
ねぇ、パパ! 此処に置いてあった、僕の服、知らない?
えっ!? 洗濯中!? せっかく着て行こうと思ったのに、
これじゃ、遅刻しちゃうよ!!!」
(シャロンの家)
シャロン:「そろそろ、行って来るわ。パパ、ママ。
・・・うん。わかってる。
今日から、私もエリートエージェントとして、
誇りを忘れず、訓練、頑張るね! じゃあ、行ってきます」
(マックスの家)
マックス:「・・・う~ん、こうでもない・・・。
これじゃ、何かキザに見えるし・・・。
あ~、どうしよう・・・!!!」
(キッチンで朝御飯を作りながら未だ来ないマックスを待つギルバート)
ギルバート:「何をしてるんだマックス! 早く準備しないと、初日から遅刻するぞ!」
マックス:「そんな事言ったって、今朝に限って毛並みが上手く決まらないんだよ!」
ギルバート:「仕方ない奴だ・・・。良いから、まずは朝食を済ませなさい!」
マックス:「わかったよ。今行くから待って」
間
ギルバート:「やっと来たか。あまり時間がないぞ。だが、朝食は一日でもっとも大事だからな。ちゃんと食べてくように」
マックス:「うん。いただきます・・・」
(食事を始めるがどこか食が進まないマックス)
ギルバート:「どうした? 食欲が無いのか?」
マックス:「叔父さん、俺、本当にやっていけるかな? 入学試験だって、散々だったし・・・」
ギルバート:「なんだ! そんな事で悩んでなのか。じゃあ、この話をしてやるとするか。お前の父、アレックスはな、
お前と同じで初めは運動音痴だった。それも学校内でビリだったんだ。
そんなあいつでも、数年後には見違えるように、強くなり、
トップになった。本当、お前は似てるんだよ。だから心配するな!」
マックス:「父さんも、同じ・・・」
ギルバート:「あぁ。・・・だが、ある日を境に、そうじゃなくなってな。
あの時は、本当驚いたよ。まさか、抜かれると思ってなかったから」
マックス:「父さんは、どうやったの?」
ギルバート:「それは言えないな。お前は、自分自身で、学び、
アレックスと同じように、変われるきっかけを見つけるんだ。良いな?」
マックス:「わかったよ。叔父さん」
ギルバート:「元気が出てきたようだな。早く食べてしまいなさい。初日から遅刻なんてことになったら、笑われるからな」
マックス:「うん」
ギルバート:「それと言い忘れる所だった。学校では叔父さんの事は、絶対に叔父さんと声をかけないこと。周りが聞いたら、
身内だから、評価が甘いんだと、勘違いされるからな。いいか? 学校では、ギルバート教官だぞ」
マックス:「わかったよ。叔父さん」
ギルバート:「最後に、お前にこれを渡しておく。良いか? このロケットは、お前の父、アレックスからお前に託された物だ。
あいつがあの時、これを渡した理由はわからないが、もしかしたらこのロケットが・・・、
アレックスの手掛かりを知るのに必要になるかもしれない。ちゃんと大事に首にかけておくように。わかったな?」
マックス:「父さんが俺に・・・」
ギルバート:「あぁ、そうだ」
マックス:「わかった。大事にするよ」
ギルバート:「さぁ・・・、もう、そろそろ出ないと、遅刻だぞ。マックス、お前なら必ずエージェントになれる。
自分を信じるんだ。さぁ、行ってこい!」
マックス:「うん! 行って来ます、叔父さん!」
ギルバート(M):「頑張るんだぞ。未来のエージェント・・・!」
(エージェント学校に辿り着くマックス そこには沢山の仲間、そしてこれから共に学んでいくライバルがいた)
マックス:「此処が、ASF養成機関・・・。ここで俺の父さんも」
(物思いにふけっているマックスにぶつかるイライザ)
イライザ:「そんな所に突っ立ってないで。邪魔よ」
マックス:「ごめん! 今、どくから・・・あああああ!」
(派手に、その場でこけるマックス。それを呆然と見つめているイライザだったが、あまりのマックスのドジぶりに助ける)
イライザ:「ちょっと大丈夫? 貴方も今日から入学なのよね?」
マックス:「うん・・・。手を貸してくれて、ありがとう」
イライザ:「どういたしまして。だけど、そんなにドジでこの先、やっていけるの?」
マックス:「それは・・・」
イライザ:「ごめんね。自分でもそのドジさ加減、悩んでたんだね。貴方、名前は? 私はイライザよ。よろしくね」
マックス:「俺はマックス。よろしく。イライザ」
イライザ:「マックスね。覚えたわ。これから、頑張りましょう。じゃあね」
間
ジャック:「君、随分と派手に転んでたけど、大丈夫?」
マックス:「ありがとう・・・」
ジャック:「あっ、君は、暴走自転車の!?」
マックス:「え!? ・・・あっ、あの時の・・・」
ジャック:「いい機会だから、あの時の事、謝ってよ。
本当、危なかったんだから!」
マックス:「本当に、ごめんね!!! あの時は、凄く急いでたんだ・・・」
ジャック:「急いでても、ちゃんと前、見て運転しなきゃ、駄目だよ。
もう、二度とあんな運転しないなら、許してあげる」
マックス:「わかったよ。もう、しない・・・」
ジャック:「うん、よろしい! 僕はジャック。君も、今日から入学かい?」
マックス:「俺はマックス。うん、今日から入学だよ。宜しくね!」
ジャック:「宜しく。マックス!」
間
シャロン:「ちょっと、そんな所で騒がないで」
マックス:「あっ、ごめんね・・・」
シャロン:「シャロン:此処は、真剣にエージェントになる者達が集まる場所よ。
お遊び気分で、入ったのなら、邪魔だし目障りよ!
どうせ、貴方達じゃ、卒業して、エリートエージェントには、到底なれないわ。
わかったのなら、さっさと、この学校から出てって!」
ジャック:「ちょっと君、そんな酷い言い方しなくていいだろ!」
シャロン:「君・・・。見ず知らずの他人の貴方に、君呼ばわりなんて、されたくないわ!」
ジャック:「じゃあ、さっさと名前、教えろよ。」
シャロン:「私の名前は、シャロン。誇り高きウルフ一族で、代々から続くエリートエージェントの家系よ。
貴方達とは、最初から身分が違うのよ!」
マックス:「身分だと・・・!」
ジャック:「僕等は、確かに、エリートでもないし、
まだエージェントでもないけど、これからの未来は、どうなるか、わからないだろう!」
シャロン:「確かにそうね・・・。
でも、貴方達が、これからエージェントになれるかどうかなんて、正直、興味も無いわ。
ただ一つだけ言っておくわね。私の邪魔だけはしないで!
邪魔した時は、この学校に入学した事、一生後悔する事になるんだから!
その事、ちゃんと覚えときなさい!」
マックス:「ちょっと待ってよ! シャロンだっけ? これから、一緒に同じ学校に入るのに、それはあまりに酷いんじゃない?」
シャロン:「どこら辺がかしら? 私は当たり前の事しか言ってないけど!」
マックス:「だから、そういう周りを突き放す態度がだよ! なんで、仲良くしようと努力しないわけ?」
シャロン:「そんな必要なんてないわ! 周りはライバルなのよ!
それに、この中の何人が、エージェントになれると思ってるの!
仲良し気分で、これからの訓練を受けたら、あっという間に、ライバルに蹴落とされるわよ!
私は、そんなの嫌だし、絶対に、誰にも負けられないの!
この学校を首席で、卒業しないといけないのよ!」
ジャック:「へぇ~、それは、大変だね! でも、そんなの僕達に関係ないよ! なぁ、マックス!
マックス:「ジャックの言う通りだよ! 君のそんな理由なんて、僕達は興味ないよ!」
シャロン:「何ですって! こんな屈辱、受けたのなんて、初めてだわ!
私を馬鹿にするなんて、絶対に許さない!」
ギルバート:「お前達、校門前で何を騒いでいるんだ!」
マックス:「おじさ・・・」
ギルバート:「ん?」(マックスを睨みつける)
マックス:「・・・」
ギルバート:「それで、騒ぎの原因は、誰なんだ?」
マックス:「それは・・・」
ジャック:「・・・」
シャロン:「・・・」
イライザ:「私、見てましたけど、シャロンっていう子が、その二人に邪魔って言った所からでした」
シャロン:「チッ・・・」
ギルバート:「本当かね? シャロン君・・・。君は確か、ウルフ一族の・・・?」
シャロン:「・・・何処かで、見かけた事あると思ってたけど、
そう・・・。あの時の、ケーキの仕返しね・・・」
イライザ:「ふんっ!」
シャロン:「私は、悪くない・・・。その子達が校門前で騒いでて、
邪魔だったのと、仲良し気分で、腹が立ったから、
忠告しただけよ!」
イライザ:「その言い方、流石に酷いでしょ!」
シャロン:「さっきから、何なのよ! 余計な事ばかり言わないで!
部外者なんだから、大人しく黙ってれば良いのよ!
それが出来ないだけでなく、優等生ぶっちゃって!
私、貴女みたいなタイプ、大っ嫌い!!!」
イライザ:「なんですって!!! 私もあんたみたいなタイプ、大っ嫌いよ!
ウルフ一族といったら、エリートエージェントの家系で、有名だけど、
その末裔が、こんな些細な事で、当たり散らかすようじゃ、
由緒正しい家系も、汚れちゃうわね!!!」
シャロン:「私だけでなく、誇り高き、我が一族の事まで、侮辱されるなんて・・・!
絶対に、貴女だけは、この手で、この学校から、退学させてやる!!!」
イライザ:「面白い! やれるものなら、やって見なさいよ!!!」
ギルバート:「二人共、落ち着きなさい! そんなんじゃ、これから2年間、一緒にやっていけないぞ?」
シャロン:「一緒に・・・? 一体、どういう事ですか!?」
(今日から入学の名簿一覧を見ながら答えるギルバート)
ギルバート:「それはだな・・・。
シャロン、イライザ、ジャック、マックス。君達は、同じクラスだ」
シャロン:「なんですって!
・・・こんな最悪なスタートになるなんて!!!」
イライザ:「それはこっちの台詞よ! 私、こんな性格悪い子と一緒なんて嫌です!」
シャロン:「性格悪いのは、そっちでしょ! 私も一緒なんて嫌だわ!」
ギルバート:「そんな事ばかり言っても、埒があかないぞ。
入学式に遅れるから、いがみ合いはその辺で・・・」
シャロン:「こんな事してる場合じゃない! 急がないと!」
イライザ:「ちょっと!!! 逃げる気!?」
シャロン:「逃げるなんて、有り得ない!
そうね、じゃあ、こんな勝負はどうかしら?
入学式の会場まで、先に着いた方が、勝ち。
さぁ、降参するなら、今のうちよ~」
イライザ:「ムカッ・・・。良いわよ、その勝負、受けて立つわよ!
貴女の方こそ、負けた時の言い訳、ちゃんと考えてる?
考えて無いなら、早く考えとかないと、後悔するわよ!」
シャロン:「いい度胸じゃない! 絶対、負けないわ!!!
勝って、二度とそんな態度、出来ないようにしてあげる!!!」
イライザ:「それは、こちらの台詞よ! じゃあ、お先に!」
シャロン:「スタートいう前なんて無効よ!!! この卑怯者!!! 待ちなさい!!!」
間
ギルバート:「やれやれ・・・。君達、2人も急ぎなさい。もうすぐ、入学式が始まるからね」
ジャック:「はい。そうします」
マックス:「わかりました」
ギルバート:「それじゃあ、入学式の会場でな」
ギルバート退場
ジャック:「何だか、凄まじいスタートになったけど、これから宜しくね!」
マックス:「うん、よろしくね!」
ジャック:「あの子達も一緒なら、退屈しなさそうだし、これからどんな事が待ち受けてるのやら・・・」
マックス:「大変かもしれないけど、楽しみ!」
ジャック:「だね! さーて、僕達も急がないと。行こう! マックス!」
マックス:「うん!」
間
マックス:「次回予告」
イライザ:「私の方が早く着いたってば!」
シャロン:「何言ってるの! 私よ!」
イライザ:「だから、私だって!」
シャロン:「いいえ! 私よ!」
ジャック:「この二人・・・。まだ、言い合ってるよ・・・」
マックス:「流石に、止めた方がいいかな?」
ジャック:「とばっちり来そうだし、様子見だな」
マックス:「わかった」
イライザ:「この負けず嫌い! 本当、その性格、治しなさいよ!」
シャロン:「あ~ら、貴女にその言葉、そっくりそのまま、返すわよ!」
イライザ:「なんですって!」
シャロン:「なによ~!!!」
ギルバート:「やれやれ・・・。まだ、いがみあってたのか・・・」
シャロン:「ギルバート教官! これは、その・・・」
イライザ:「ヤバッ・・・」
ギルバート:「君達のやる事は、なんだったかな?」
イライザ:「それは・・・」
シャロン:次回予告を、伝える事です・・・。
ギルバート:「わかってるなら、よろしい。では、改めて」
ギルバート:「次回予告」
シャロン:「波乱の入学式を終えて、いよいよ初めての授業」
イライザ:「そこに待ち受けてる、新たなる試練とトラブル」
ジャック:「そして、その様子を、見つめている謎の影」
マックス:「アニマルエージェント、エピソード2 お楽しみに」
終わり
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